Webマーケティングとはどんなもの?基礎知識とおもな施策を理解しよう

インターネットやスマホの普及拡大にともない、Webマーケティングの重要性がますます向上しています。

今回は、そもそもWebマーケティングとはどのようなものかについて、マーケティング初心者にもわかりやすく解説。なぜWebマーケティングが必要になるのかという背景から、その特徴やメリット、さらに主要な施策まで、Webマーケティングの基礎知識をご紹介します。

 

目次

Webマーケティングってどんなもの?

そもそもマーケティングとは?

Webマーケティングについて説明する前に、まずはマーケティングとは何かについておさらいしておきましょう。

日本マーケティング協会の定義によれば

マーケティングとは、企業および他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動である。

日本マーケティング協会

とされています。

また、ピーター・ドラッカーによる「マーケティングの理想は販売を不要にすること」という名言もあります。

実際のところ、広義に捉えるか、狭義に捉えるかによってもマーケティングの位置づけは変わってきますが、突き詰めれば「儲かるための仕組みを作る活動」がマーケティングという概念の根幹と言えるでしょう。

「伝える」「理解を得る」「満足してもらう」「創造する」などの要素は、すべてこの「儲かるための仕組み作り」につながるものと考えられます。

 

WebサイトやWebサービスを活用したマーケティング

マーケティングという大きな枠組みの中にあって、Webマーケティングとはその名の通りWebサイトやWebサービスを活用して行われるマーケティングを指しています。

Webという特性上、従来のマーケティングとは異なる施策も多くなります。

しかし「Webを活用して儲かる(売れる)ための仕組みを作る活動」という根本的なところは、従来のマーケティングと何ら変わりないのです。

 

Webマーケティングが必要とされる理由

インターネット環境の変化とEC市場の拡大

Webマーケティングという考え方や対策が必要になった背景には、インターネットが急速に普及し、EC市場も拡大しているといった要素が挙げられます。

インターネットは90年代後半に普及が始まり、当初はYahoo! JAPANなどのディレクトリ型検索エンジンに登録したり、バナー広告を利用する程度でした。

21世紀に入ると、Googleなどのロボット型検索エンジンに向けたSEOや、メルマガ広告、リスティング広告、その後に登場したSNSを活用したマーケティングなども行われるようになりました。

そして2010年代に入ると、スマホの爆発的な普及が始まり、個人がいつでもどこでもネットにつながるようになりました。

また、EC市場もそれにあわせて拡大し、日本国内のBtoB-EC(企業間電子商取引)市場規模は平成30年で344.2兆円(EC化率30.2%)、BtoC-EC(消費者向け電子商取引)では18.0兆円(EC化率6.22%)と、ますます大きく広がりつつあります3

 

消費者の購買活動の変化

また、ネット環境やスマホの普及は消費者の購買活動にも変化を与えたと考えられています。

検索や情報収集、比較などの購買プロセスがスマホで手軽に行われるようになるだけでなく、今では購入そのものも、あるいは企業から消費者へのフォローなども、スマホを通じて行われるようになりつつあります。

こうした環境の変化を鑑みれば、Webマーケティングは「儲かる(売れる)ための仕組み作り」に不可欠な活動と言えるでしょう。

 

Webマーケティングの特徴とメリット

Webマーケティングには、従来のマーケティング手法にはない特徴やメリットもあります。

必要に迫られてという消極的な理由ではなく、より積極的にWebマーケティングに取り組むメリットとはどのようなものなのでしょうか。

 

マーケティング施策の効果を数値で測定しやすい

Webマーケティングには、正確な効果測定をしやすいという特徴があります。

従来のマスメディア等を用いたマーケティングでは、どれくらいの人に認知され、どれくらいの反応があったかを正確には把握しきれませんでした。

一方、Webを活用した場合、広告が何回表示され何回クリックされたか、サイトおよび各ページにどれくらいのアクセスがあったのか、そこから購入や資料請求などのコンバージョンに至った数がどれくらいなのかなど、かなりの行動を数値で正確に取得し、効果を測定できます

こうした効果測定に基づき、より効果的な施策に注力したり、施策を改善できるようなるのがWebマーケティングのメリットなのです。

 

スピーディな展開が可能

Webを活用したマーケティングには、施策を展開してから結果が見えるまでが比較的早いという特徴もあります。

また、TVCMや看板などに比べると、WebサイトやWeb広告は内容を変更するのも容易なため、効果を測定しながら随時更新するような手法も採れます

このスピーディな展開は、Webならではの特性であり、メリットでもあります。

 

ターゲティングやパーソナルアプローチがしやすい

Webマーケティングでは、ユーザーの属性にあわせた広告展開も可能です。

年齢や性別、興味対象などでターゲットを絞り込み、それぞれに応じて最適な広告を表示できるため、高い効果が期待できるのです。

また、実際のアクセスログや登録されたユーザーデータを活用して、一人ひとりのユーザーに対してパーソナルアプローチをかけることもできます。

こうした特性も、従来のメディアを活用したマーケティングとは大きく異なるWebマーケティングの特徴です。

 

Webマーケティングのおもな施策

では、Webマーケティングでは具体的にどのような施策が展開されるのでしょうか。

大別すると「集客」「接客」「再来訪」の3つのステップがあり、それぞれにおいていくつもの施策が行われています。これらのうち、代表的なものを見ていきましょう。

 

【集客】SEOやリスティング広告などによる集客アップ

まずは、ユーザーにWebサイトへとアクセスしてもらうための集客ステップ。

ここでは、

  • 検索からの自然流入を増やすためのSEO
  • 検索に連動して表示するリスティング広告
  • アフィリエイト広告
  • 配信ネットワークを用いたアドネットワーク広告(ディスプレイ広告)
  • TwitterやFacebookなどを用いたSNS展開
  • SNS広告

など、おもにSEOや各種インターネット広告、SNSを用いた施策が中心となります。

 

【接客】LPOやEFOなどによる接客向上

次のステップとして、Webサイトにアクセスしてくれたユーザーを、購入や資料請求、メルマガ登録などのコンバージョンにつなげるための接客ステップがあります。

ここでは、

  • ランディングページからコンバージョンまでのつながりを改善するLPO(Landing Page Optimization:ランディングページ最適化)
  • 離脱率が高いカートや入力フォームの改善(Entry Form Optimization:エントリーフォーム最適化)

などの施策が採られます。

また、アクセス解析やサイト内におけるユーザー行動の解析などに基づいて、コンテンツ全般を改善するのもこの接客ステップに相当します。

 

【再来訪】メールマーケティングなどによる再来訪(リピート)フォロー

パーソナルアプローチが容易というWebマーケティングの特性を活かして、再来訪を促すための施策も積極的に行われます。

  • 直接メールでコンタクトするメールマーケティング
  • メールマガジンの配信
  • サイト訪問者に対するリターゲティング広告

など、リピートのためのフォロー施策が採られます。

 

まとめ

Webマーケティングは、WebサイトやWebサービスなどを活用して「儲かるための仕組みを作る活動」です。

Webならではの特性があるため、効果測定性をはじめとした従来のマーケティングとは異なる特徴やメリットがあり、展開にあたってはそれをしっかりと理解しておく必要があります。

また、今回ご紹介した施策がWebマーケティングのすべてではないし、またすべての施策を実施しなければならないわけでもありません。

まずは大枠を理解した上で、必要かつ可能な部分から展開していくと良いでしょう。

  1. 参考:経済産業省資料, 平成30年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)
  2. 参考:経済産業省資料, 平成30年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)
  3. 参考:経済産業省資料, 平成30年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)

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