ミレニアル世代とは?注目を集める3つの理由と7つの傾向を紹介

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ミレニアル世代とはどの年代を指す?定義を確認

ミレニアル世代とは、「1981年~1996年生まれの世代」(2019年現在で満23歳~38歳の人々)を指す言葉です。

アメリカで生まれた「ミレニアル世代」という言葉の定義は、ワシントンを拠点とするシンクタンク、「ピュー・リサーチ・センター」(Pew Research Center)によって2014年に定められました。

 

ミレニアル世代の解釈は人それぞれ

ミレニアル世代の定義は「1981年~1996年生まれの世代」とされつつも、厳密な定義とは異なる解釈で用いられることもままあります。

日本においては「ゆとり世代」や「デジタルネイティブ世代」のニュアンスを含んで使われることも多いです。

ミレニアル世代は、人それぞれの解釈に依存する言葉であると認識しておくと良いでしょう。

 

ミレニアル世代が注目が集める3つの理由

なぜ日本でミレニアル世代に注目が集まっているのか?3つの大きな理由を紹介します。

 

1.今後の日本における労働人口の50%を占めるようになるため

日本マイクロソフトが発足した「ミレニアル世代主導の働き方改革推進組織『MINDS』」は、

「2025年には世界の労働人口の75%が35歳以下のミレニアル世代へと移行し、日本においては50%がそれに相当する」

引用:「今後3年で89%の仕事が今のやり方で通用しない」~日本マイクロソフトがミレニアル世代主導の働き方改革推進組織「MINDS」を発足

との試算を発表。

労働人口の50%を占めるということは、働き手と消費者、どちらの捉え方をしたとしても、ミレニアル世代を注目せざるを得ない時代がやってくるということです。

 

2.既存のマーケティングの枠組みが通用しない価値観をもっているため

情報過多の社会で育ったミレニアル世代は、それぞれが多様な価値観を持っています。

国民の多くが近しい価値観を持っていた時代のマーケティング手法が通用しなくなってきているため、「いかにしてミレニアル世代の価値観を理解し、企業利益に結び付けられるか」が大きな課題として注目されています。

 

3.ミレニアル世代の採用が今後の企業成長に大きな影響を持つため

企業の採用戦略においても、多様な価値観を持つミレニアル世代の人材を「どのように確保し、維持するか」は避けて通れない課題

上記で紹介したマイクロソフトのほか、JTBや博報堂、リクルートといった名だたる大手企業もミレニアル世代の動向に深い関心を寄せています。

▼参考リンク

「ミレニアル世代(22歳~28歳)の価値観と旅行に関する調査」JTB総合研究所

「ミレニアル家族の新・買物行動」博報堂買物研究所

「ミレニアル世代の個を生かす」リクルートマネージメントソリューションズ

 

ミレニアル世代が持つ7つの傾向

ミレニアル世代に共通する、7つの傾向を紹介します。

 

①「ひとなみ」でなく「自分らしさ」を大切にする

ミレニアル世代は「ひとなみ」でなく「自分らしさ」を大切にする傾向があると言われています。

かつての日本が「一億総中流」の時代と言われたように、豊かさを手に入れる道中にあった経済成長期の日本を生きた人々は、自分や家族が「ひとなみ」であることに安心感≒価値を見出していました。

対して、豊かさを手に入れた日本で育ったミレニアル世代は、ひとなみであることは当たり前。その上で、どのように自分らしさを持つかを大切にします。

 

②他者に認められたい欲(=承認欲求)が強い

ミレニアル世代は「自分らしさ」を重んじるようになった一方で、「自分らしさ」が社会や他者から認められるかどうか、不安を抱えるようになりました。

他者に認められたい欲、すなわち承認欲求が高まった背景には、他者からの評価が「いいね!」で数値化されるSNSが強く影響しているのではないかと考えられます

 

③マスメディアの影響を受けにくい

ミレニアル世代はテレビやラジオといったマスメディアの影響を受けにくい傾向があります。

スマートフォンやSNSの普及と共に育った彼らは、自分の知りたい情報に好きなときに瞬時にアクセスが可能

そのため、以下の性質を持つマスメディアから発信される情報は、ミレニアル世代にとって従来ほどの影響を与えるものではなくなりました。

  • 大衆に向けて全く同じ情報が発信される
  • メディア→消費者に一方的に情報が発信される

 

④体験に価値を感じる

ミレニアル世代は固有の「体験」に価値を感じる傾向があります。

例えばワーホリや、シェアハウス、DIYといったコンテンツ。

これらが注目を集めているのも、人と同じでない、独自の体験に価値を感じる層が増えているからではないでしょうか。

 

⑤自分とは違う考えをリスペクトする

ミレニアル世代には、自分と違う考えや文化をリスペクトする風潮があります。

フリーランスの働き方や、事実婚といった昭和期の日本では公に受け入れられていなかった考えも、数あるあり方の1つとして受け入れられるようになりました。

 

⑥モノ自体でなく、付随する「+α」の価値を重視する

豊かな生活が可能になったミレニアル世代は、モノ自体でなく、そのモノに付随するプラスの価値を重視する傾向があると言われます。

Appleやスターバックスが日本でも強い人気を集めているのは、モノだけでない「+α」の価値を消費者に届けることに成功しているからでしょう。

 

⑦社会に貢献したい

ミレニアル世代は、単にお金を稼ぐことでなく、いかに自分が社会に貢献できているかを重視する傾向があるようです。

日本においては2011年にあった東日本大震災を契機に、「自分自身が社会にどう貢献できるか」を考えるようになった人が多くいると言われています。

 

ミレニアル世代とは1つの枠に捉えられない新たな世代

ミレニアル世代は「ミレニアル世代」という言葉で一括りにされているものの、実際には1つの枠では捉えきれない新たな世代です。

言葉はあくまで言葉として理解し、現実では彼らにどのように向き合っていくかが大切。

社会や企業が今後どのようにミレニアル世代と向き合っていくか、私たちも注目していきましょう。

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