離脱率とは|直帰率との違い、離脱率を下げるための改善ポイントを解説

Webサイトを運営している人は、離脱率を意識したことがあるでしょうか?運営を始めたばかりだと「離脱率」の意味がよくわからない人もいるかもしれませんね。

意味がわかっていても、そのWebサイトの離脱率は正常の範囲内なのか?高すぎるのではないか?と悩む人も多いです。

今回は離脱率の意味や目安、さらに離脱率を改善する方法について解説します。

目次

離脱率とは

Webサイトに訪問した人はリンクやタブを開きながら、そのWebサイト内を回遊します。

あるページに来た訪問者が、次のページに進まずに別のWebサイトに移動、または30分以上放置してしまうことを「離脱」と言い、離脱の割合が「離脱率」です。

離脱率はビジネス英語で「abandonment rate」もしくは「exit rate」と呼ぶため、合わせて覚えておきましょう。

直帰率との違い

離脱率と混同しがちなのが「直帰率」です。

例えば、訪問者が検索エンジンからそのWebサイトにやってきたものの、アクセスしたのは1ページだけですぐに離脱してしまった。その行動を「直帰」と言い、全体の訪問のうち、直帰したセッションの割合が「直帰率」になります。

離脱率はKPI指標の1つ

Webサイトを改善するためにKPIを設定している人も多いでしょう。離脱率はKPIの1つの指標としても活用できます。

訪問者にすぐに離脱されてしまうより、Webサイト内を回遊してもらった方が「企業や商品・サービスに興味がある」と思われていると推測できますよね。

ロイヤリティの高い顧客ほどWebサイト内を回遊しやすいため、顧客育成を考えている企業なら離脱率の改善も課題となるでしょう。

離脱率が低いとCVRが上がる?

Webサイト内をより多く回遊してもらうと離脱率が下がりますが、離脱率とCVR(Webサイト内で成果を上げた割合)は反比例しません。

例えば、訪問者が商品をいくつか買い物カゴに入れて決済画面に進んだところで、思い止まってそのページから退出してしまったら、結局商品は購入されないままです。

離脱率を改善すると若干CVRの向上にも影響しますが、必ずしもイコールではないことに注意しましょう。

離脱率はどれくらいを目安にすればいい?

離脱率が70%や80%もあると「高いのでは?」と不安に思う人も多いでしょう。その一方で、離脱率はどれくらいが正常値なのかがわからないかもしれません。

そこで、離脱率の目安をご紹介します。

Googleアナリティクスでの離脱率の見方

まずはWebサイトの離脱率をGoogleアナリティクスから確認しましょう。

Googleアナリティクスを開いたら、左側のタブから「行動」→「概要」の順に進みます。するとグラフの右下に「離脱率」が表示されました。

離脱率の計算方法

離脱率は自分で計算することも可能です。

離脱率の計算式
離脱率(%) =離脱数(最後に閲覧された回数)÷ 全ページビュー数 × 100

上記の計算式はWebサイト全体の離脱率の計算方法です。さらに、各ページの離脱率も次の計算式から算出できます。

各ページの離脱率
そのページで閲覧終了したページビュー数 ÷ そのページ全体のページビュー数

Googleアナリティクスで各項目を確認しながら計算してみましょう。

広告・ホームページ・入力フォームの離脱率の平均

KPI指標として離脱率を用いる場合、一概に「○○%が良い」とは言い切れません。そのWebサイトの目的を考慮しなければいけないためです。

そこで、商品の販売を目的とする広告、企業の認知拡大を目的とするホームページ、そして資料請求や会員登録を目的とする入力フォームのそれぞれの離脱率の平均をまとめました。

  • 広告(ランディングページ):約60%~90%
  • 企業ホームページ:約50%~60%
  • 入力フォーム:約40%~50%

広告はその1ページに商品やサービスに関する情報が詰め込まれているため、離脱率が高くなる傾向にあります。ホームページは業種によりますが、少なくとも2ページは回遊されるのが良いでしょう。

注意すべきは入力フォームです。入力フォームでの離脱は「あと一歩」のところで退出しているということなので、ここの離脱率が高い場合には対処法を考えなければいけません。

離脱率を下げるための改善方法とポイント

商品を販売したり資料請求の依頼を受けたりするには、訪問者に複数のページを見てもらう必要があります。

ただ、どんな目的の訪問であっても必ずどこかでPCやスマホを閉じてしまうのですから、離脱は存在するものです。よって離脱を会員登録の完了ページや注文完了ページまで持っていくことが重要となります。

広告・ホームページ・入力フォームそれぞれのページからの離脱率を下げるための改善方法を見ていきましょう。

広告LP

広告LP(ランディングページ)のどの部分で離脱したのかを分析するのに便利なのがヒートマップです。

ヒートマップではユーザーの目線や視線の動きがわかりやすく分布されているため、一気に分布が少なくなったところが離脱ポイント。

商品説明で魅力を感じられなくて離脱したのか、価格を見て離脱したのかなど、ボトルネックになっているのかを見つけることで対策が取れます。

また、ランディングページは最後まで読まれることはほとんど無いこともポイント。ページの途中に注文ボタンをいくつか配置し、訪問者がページのどこにいても次のページに進めるような工夫が必要です。

ホームページ

ページが多数存在するホームページでは「どこで離脱してしまったのか?(=離脱ページ)」を理解することが重要です。Googleアナリティクスで各ページの離脱率を確認し、特に離脱率が高いページを見つけ出しましょう。

ページを見つけたら、離脱率が高くなる原因を考えます。

  • ページが重く表示速度が遅い
  • ユーザーの求める情報が載っていない
  • コンテンツの途中に離脱する要素があるなど

単純にわかりにくいレイアウトになっているだけかもしれませんし、コンテンツの内容を大幅に変更する必要が出てくるかもしれません。ページを徹底的に分析して、それぞれの問題に対処していきましょう。

入力フォーム

入力フォームまで来たのに離脱してしまう理由は、

  • 入力項目が多い
  • 必須項目や入力済み項目がわかりづらい
  • エラーが出やすい

といった、ユーザーがストレスを感じやすいものから

  • 合計金額が意外と高かった
  • やっぱり気が変わった
  • ゆっくり入力する時間がなかった

といった、ユーザー側の事情によるものまであります。

ユーザー側の事情はコントロールできませんが、入力フォームの使いやすさは改善できます。入力フォームは出来るだけ簡素化し、必須項目には「※」を付けたり、入力例を表示させたり、エラーに対処したりとユーザーの利便性を上げましょう

また、どうしても入力項目が多くなる場合には「ステップ1」「ステップ2」など「あとどれくらい残っているのか?」が一目でわかるような工夫もおすすめです。

アクセスをコンバージョンに繋げるための離脱率改善

集客がうまくいってアクセスが増えても、購入や資料請求、会員登録などのコンバージョンに繋がらなければ、ゴール目前で走るのを辞めてしまうのと同じです。

アクセスがコンバージョンに繋がるように離脱率を改善し、訪問ユーザーにはゴールまで走り切ってもらえるような工夫をしましょう!

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