ネットビジネスでは「プロダクトローンチ」という言葉がよく使われます。
この言葉を聞くと「怪しい」「詐欺じゃないの?」と疑わしく思う人も多いかもしれません。
しかしプロダクトローンチは、ネットビジネスに限らず国内・海外のビジネスで頻繁に使われている手法です。
今回はプロダクトローンチの本質とやり方のステップを解説します。
プロダクトローンチとは何か
「プロダクト(product)」とは「製品・商品」のことで「ローンチ(launch)」とは新商品や新サービスを世に送り出すこと、つまり「立ち上げ」や「開始」といった意味です。
プロダクトローンチとは、簡単に言えば新しい商品やサービスの提供を開始することなのですが、単純に「新商品を販売しました!」と宣伝するのとは違います。
プロダクトローンチでは商品の販売前に価値提供をすることで見込み客を集め、販売開始と同時に爆発的な売上を狙うビジネス手法のこと。
例えば、新型iPhoneは販売開始日に長蛇の列ができます。
これは発売前のリーク情報により、顧客の期待値を上げているためです。
まさにプロダクトローンチの手法を取り入れて話題を集めている例だと言えるでしょう。
物販やアフィリエイトとの違い
物販とは、有形商品をオークションやフリマアプリ、出品サービスなどを使って販売すること。
アフィリエイトはアフィリエイターが自分のブログなどに広告を貼り、そこから購入されることで収入を得る成果報酬型広告のことです。
プロダクトローンチと物販・アフィリエイトはまったく異なるものです。
しかし「販売開始前に期待値を高めて見込み客を集める」という本質を理解していれば、プロダクトローンチを物販やアフィリエイトに応用することができます。
物販であれば、先に商品の情報を小出しにします。アフィリエイトであれば、ブログ内で何度も商品について触れます。
うまく見込み客を集められれば、販売開始や広告の貼り付けと同時に爆発的な売上を上げられるでしょう。
プロダクトローンチの有名人たち
プロダクトローンチはアメリカのマーケター、ジェフ・ウォーカーが考案しました。
その後日本にマーケティング手法の1つとして伝わったのです。
日本で有名な実践者といえば、与沢翼氏です。
与沢翼氏が運営する「与沢塾」はプロダクトローンチの手法で何十億もの売上を上げました。
しかし、高額な情報商材であること、“売ったら終わり”でアフターサービスがないことなどから「プロダクトローンチ=怪しい、詐欺」といったイメージも同時に広まってしまったのです。
ただプロダクトローンチはあくまでマーケティング手法に過ぎません。
この手法をどう活かすか、消費者にどんなイメージを持ってもらうかは、プロダクトローンチ実践者にかかっています。
教材やテンプレートは使うべきか?
プロダクトローンチのやり方に関する教材やテンプレートが数多く販売されています。
中には高額なものもありますが、セールスレターによって感情を揺さぶられ「この金額の価値はある」と思わず購入してしまいがちです。
しかし本当に教材やテンプレートは必要でしょうか?
プロダクトローンチを学ぶには書籍もありますし、webで調べれば無料の情報もたくさん見つけられます。
また、中には良心的な価格で販売されている教材もあるでしょう。
そのため、無理して高額な教材やテンプレートを使う必要はありません。
本当に自分に必要かどうかを見極めてから、どの方法で情報収集をすべきかを考えましょう。
プロダクトローンチの流れとやり方
続いて、プロダクトローンチの基本的な流れとやり方について解説します。
まずは基本を押さえて全容を把握しておきましょう。
プロダクトローンチに必要なもの
プロダクトローンチをするために必要なものをまとめました。
ローンチするための商品
プロダクトローンチにはとにかくコストがかかります。
安すぎる商品を選んでしまうと、利益を取りにくくなるのです。
フロントエンドはメールマガジンで無料。
バックエンドは有料セミナーといった例も多くあります。
心理学とプロモーションの知識
消費者の購買意欲を高めるために、人の心理を理解しておく必要があります。
心理学とプロモーションの知識を身に付け、ローンチに向けて情報を小出しにする際に活用していきましょう。
コピーライティングスキル/コピーライター
プロダクトローンチにはセールスレターを書く機会がたくさんあります。
自分で書くならコピーライティングスキルを身に付け、外注する場合にはコピーライターを雇いましょう。
デザイナー
集客の受け口であるホームページやLP(ランディングページ)を設計するデザイナーも必要です。
人の視覚に訴えるデザインは心理にも影響するため、デザインを疎かにしては成功率が下がってしまいます。
プロダクトローンチの4ステップ
準備が整ったら、次の4ステップでプロダクトローンチを進めていきます。
①プレローンチ
ホームページ(SEO)、メルマガ、SNSなどを使って見込み客を集める段階です。
有益な情報を提供することで見込み客が少しずつ集まります。
②リレーションシップ
商品に関する情報を少しずつ出しながら、見込み客の期待値を高めていきます。
商品には直接関係ない情報も提供を続け、見込み客を取りこぼさないようにしましょう。
リレーションシップの期間は一番長く設計されているケースが多いです。
③ローンチ
いよいよ商品を販売するステップです。
数量限定や期間限定などの限定性を持たせたり、返金保証などの安心要素を入れたりして見込み客の背中を押してあげましょう。
④ポストローンチ
プロダクトローンチは販売して終わりではありません。
最後にアフターフォローとして、情報の発信を続けたり、購入者限定のサービスを提供したりすることで「宣伝して終わりか」という悪い印象を持たれるのを防ぎます。
こうして見るとプロダクトローンチはそれほど難しい手法ではないことがわかりますね。
代行会社も検討しよう
プロダクトローンチと同時に商品の開発やブラッシュアップ等もしなければならず、かなり忙しい毎日になるでしょう。
そこで、代行を検討するのも有りです。
プロダクトローンチ全般を請け負ってくれる代行会社もありますが、例えばコピーライティングだけ、LPのデザインだけなど、一部の業務を外注するだけでも効果が大きく変わることも多いです。
プロダクトローンチはビジネスを構築する手法の1つ
プロダクトローンチが「怪しい」と言われる理由は、一部の高額教材や情報商材の売り方によるもの。
しかし本質を理解していれば、プロダクトローンチはビジネスを構築するための健全な手法の1つだということがわかります。
言い換えれば、プロダクトローンチ以外の稼ぎ方もあるということです。
あらゆる手法・あらゆる選択肢の中から、自分のビジネスに合ったものを選ぶようにしましょう。