インターネット上のオウンドメディアは、ほとんどがCMSを利用して構築されていると言えます。
しかしCMSにも無料・有料と多くの種類があり、どれを選べばいいのか迷いますよね。
今回はオウンドメディアの構築から運営までができるCMSをピックアップしました。ブログサービスとは違ってどれも商用利用可能なので、ぜひ比較してみてください。
「CMS」とは？
オウンドメディアをゼロから作ろうと思うと、サイト構築の専門知識が必要です。
そこで役に立つのが「CMS（Contents Management System）」。
日本語では「コンテンツ管理システム」といって、専門知識不要で、サイトを構築できるツールです。
CMSにテキストや画像を入れると、HTMLのタグ付けやCSSの装飾、配信の処理などを自動で行ってくれます。
コスト削減やスピーディーな情報発信ができるのが魅力です。
オウンドメディアを構築できる無料CMS6選
あまりお金がかけられなくても、無料CMSでも十分立派なオウンドメディアが作れます。
無料CMSなら初期費用を抑えつつ、スピーディーに運営を始められますよ。
なお、いずれのCMSもドメイン取得やサーバー維持費には別途費用が発生します。
WordPress
世界で高いシェア率を誇るCMSといえばWordPressです。
豊富なサイトデザインのテンプレートやプラグインが用意されており、十分オリジナリティを出すことができます。
またSEO対策においても優秀です。
WordPressは調べれば情報がすぐ出てくるところもポイント。
ユーザー数が多いため、わからないことがあっても検索すればすぐに解決できたり、使い方を解説した書籍が多数あったりと、使い方で困ることはほとんどありません。
Ameba Ownd
Amebaブログのオウンドメディア版であるAmeba Owndでは、次の3ステップで簡単にオウンドメディアが作れます。
①サイトの種類を選ぶ
②関連カテゴリーを選択
③デザインを選択
編集画面では、実際のサイトの表示を確認しながらテンプレートに当てはめていく感覚で作れるという使いやすさも魅力です。
俳優・女優のブログや飲食店のコーポレートサイトなどによく利用されています。
Wix
Wixの特徴は、ドラッグ＆ドロップでオウンドメディア作りができるお手軽さです。
独自のデザインツールでHTMLが自動出力されるため、HTMLに触れる場面がほとんどありません。
さらに申し込みフォームや予約機能などのプラグイン（Wix内では「アプリ」と呼ばれるもの）もあるため、シンプルながらも意外と充実しているのもポイントです。
簡単でもいいから、とにかくすぐにオウンドメディアを作りたいときにいいですね。
Jimdo
Jimdoは難しい専門知識なしで、デザイン性の高いオウンドメディアが作れるCMSです。
操作方法はデザインテンプレートを選び、画像や文章を当てはめていくだけ。
まったく知識がない人向けの機能と、ある程度コーディングの知識がある人向けの機能の2種類が用意されており、それぞれ全機能が使えるフリープラン、容量を増やしたりサポートを受けたりできる有料プランと、多数のプランから自分に合うものを選べます。
note
noteはブログとSNSが融合したような、クリエイター向けのWebサービス。
実はこのnoteでオウンドメディアを構築している企業が増えているのはご存知でしょうか？
例えばZOZOやランサーズなどのオウンドメディアがあります。
参考：ZOZO FashionTechNews
参考：つながる！ランサーズ
デザインを柔軟に変えることはできませんが、何よりもコンテンツ重視、シェアのしやすさを重視しているなら、SNS的側面をもつnoteがおすすめです。
課金機能もあるため、有料コンテンツの配信にも有利でしょう。
Wantedly
「ビジネスSNS」として注目を浴びているWantedlyでは、実は仕事の募集・応募以外にも、自分のページでコンテンツ（ストーリー）を配信できます。
その機能を利用して、オウンドメディアとして運営することが可能です。
Wantedlyのユーザーはビジネスマンや求職者、新卒などが多いため、オウンドメディアリクルーティングや広報としての活用がおすすめ。
ユーザー層が絞られたプラットフォームなので、うまく活用すればすぐに成果が出せるでしょう。
オウンドメディアを構築できる有料CMS6選
有料ツールを使うメリットは、オウンドメディアを構築できる以外にも付加価値があること。
SEOを強化していたり、サポートがついていたりと、オウンドメディア運営をステップアップしていきたい人に向いています。
はてなブログメディア
ブログ作成サービスで有名なはてなブログですが、2014年にはオウンドメディアが作れるはてなブログメディアが提供開始されました。
それ以来トレンドに合わせた新機能の追加や脆弱性対策、定期アップデートなどが行われています。
はてなブログは何年も培われてきたSEOの知識と経験があり、それがはてなブログメディアにも取り入れられているため、SEOに強いCMSだと言えますね。
料金：要問い合わせ（2週間無料トライアルあり）
ferret One
ferret OneはBtoB向けのオウンドメディア構築・運営に特化したCMSです。
オウンドメディア「ferret」ではマーケティング情報を発信していますが、まさにその「ferret」のようなオウンドメディアが作れるイメージです。
SEOはもちろんWebマーケティングのノウハウが詰め込まれたCMSなので、構築に加えリード獲得、リードの育成までがサポートされています。
料金：初期費用10万円、月額費用10万円〜
Clipkit
キュレーション型のオウンドメディアを作るならClipkitがおすすめ。
Web経験がほとんどない人でも操作しやすく、たくさんの記事作成に対応しているため、外部ライターを雇って記事を書いてもらう際に便利でしょう。
また社内向けオウンドメディアや採用向けオウンドメディアのサービスも提供しているため、目的に合わせて使い分けも可能です。
料金：
手軽に始められる「Clipkitクラウド」…初期費用3万円、月額1万円〜
自社サーバーで運営する「Clipkit」…要お問い合わせ
CREAM
SODA株式会社が運営するCREAMは、同社のオウンドメディア運営ノウハウや他社メディアのサポートノウハウをベースにしており、オウンドメディア運営のイロハがぎゅっと詰まったCMSとなっています。
HTMLやCSSの知識不要で構築・運営ができ、しかもSEO対策にも協力。
さらに広告タグの編集もできるため、本格的なオウンドメディア作りができるでしょう。
料金：
スタンダードプラン（法人向け）…初期費用19万円、月額費用3万円
プライベートプラン（個人・SOHO向け）…初期費用3万円、月額費用1.5万円
その他オプションあり
RCMS
RCMSの特徴はEC機能が充実していること。会員登録ができたり、カートに商品を入れる、決済するなどのネットショッピングもできるため、過去には日本ハムなどのオウンドメディアCMSに採用されました。
EC機能がある分操作性はやや難易度が高めですが、サポートヘルプも充実しているため操作で困ることはほとんどありません。
料金：
スタンダードプラン…初期費用4万円、月額費用1万円
仮想専用サーバプラン…初期費用8万円、月額費用5万円
オンプレミス提供プラン…初期費用145万円（買い切り型）、ソフトウェアサポート費25万円／年間
（どれも14日間のお試しあり）
Movable Type
2001年から提供されているMovable Typeは老舗のCMS。実はWordPressが登場する前は、最もメジャーなCMSでした。
老舗ゆえのサイト構築ノウハウが詰まっており、時代に合わせてアップデートされています。特にセキュリティレベルはWordPressよりも高いと言われており、多くの情報を取り扱う大企業向けのCMSです。
料金：
クラウド版…月額5,000円〜
ソフトウェア版
Movable Type 7…9万円〜
workflow pack…13万円〜
staging pack…25万円〜
その他多数のプラン
（個人無償版あり、有償版の30日間無料トライアルあり）
オウンドメディア構築・運営に必要なCMSを比較検討しよう
無料CMSなら予算がなくてもすぐに導入できること、そして有料CMSならサポートやSEO強化などの付加価値があることなど、それぞれにメリットがあります。
オウンドメディアそのものや運営に必要な機能・サポートを考え、しっかりと比較検討したうえで、自社に最適なCMSを導入してみましょう！