あなたは上手にプレゼンテーションできていますか?人前に立つことに慣れていない人はプレゼンテーションを苦手に感じるかもしれません。会場を見回し、寝ている人やあくびをしている人を見るとなおさらやる気が起きませんよね。
プレゼンテーションにはコツがあり、コツを押さえることで緊張せず、最後まで集中して話を聞いてもらえるようになります。本記事ではプレゼンテーションの11のコツを解説しましょう!
プレゼンテーションではスライドの見せ方にもコツがある
プレゼンテーションというと話し方にばかり注目されがちですが、スライド資料があるなら聴衆はその資料を見ながら話を聞きます。
スライドの見せ方を工夫することで、聴衆にもしっかり“考えさせる”プレゼンテーションができるのです。
具体的な数字を示す
話し手が定性的な表現を使っていたとしても、スライド資料の中では定量的な表現をするように心がけましょう。つまり、しっかりデータを用意して具体的な数字を示すのです。
例えばスライド資料に「とても効果があります」と書いても、聴衆はどんな効果があるのかイメージできません。
一方で「業務効率が30%改善されます」と具体的な数値を示すとイメージしやすいですよね。
具体的な数字を示すことは、聴衆の気を引くことでもあります。聴衆は「30%改善」の文字に意識が行くのです。
スライドにすべてを書かない
情報がぎっしり詰まっており、読めばプレゼンの内容がすべてわかるようなスライドを作っていませんか?これでは資料を渡すだけでいいので、プレゼンする必要がありませんよね。
スライドにすべてを書かないようにすることも大事。聴衆は「プレゼンを聞く」よりも「スライドを読む」ことに意識が集中してしまうためです。
前を向いて話を聞き、必要なことはスライド資料にメモしてもらうのが、聴衆の理解度を高めるスライドの使い方です。
パワーポイントの機能をフル活用
パワーポイントには様々な機能があります。聴衆を集中させるには、使えそうな機能はフル活用してみるのもおすすめです。
- アニメーション:スライドの図や画像、文字などに動く演出を加える
- ショートカットキー:前後のスライドに進む、特定のスライドに飛ぶなど
- ペン機能:プレゼンテーション中に下線やマーカー線を引いて解説できる
- 動画:スライドに動画を貼り付け、プレゼンテーション中に再生する
- i-Clickr(スマホアプリ):iPhoneでスライドを操作できる
プレゼンテーションの話し方のコツ
プレゼンテーションで誰もが悩むのが話し方、そしてプレゼン成功を左右するのも話し方です。プレゼンテーションの話し方のコツを押さえておきましょう!
構成(話す順番)を決めておく
プレゼンテーション慣れした人でも、ぶっつけ本番でうまくいく人はほとんどいません。なぜなら「何をどの順番で話せばいいか」を整理できておらず、支離滅裂でわかりにくいプレゼンになってしまうからです。
プレゼンテーションの前には必ず構成=話す順番を決めておきましょう。直前で慌てることがなくなりますし、プレゼン中に頭が真っ白になることもありません。
ここでのポイントは「スライドに沿って話す」よりも「話の内容をスライドで補助する」ことです。そのため、構成→スライド作りという流れになります。
「何を話すのか」を最初に伝える
「何を話すのか」を最初に伝えることで、聴衆は「これから〇〇について話す」と意識し始めます。すると話の内容を理解しやすくなり、置いてけぼりにならないので最後まで集中して聞くことができるのです。
プレゼンテーションの冒頭だけでなく、要所要所でも「何を話すのか」を最初に伝えましょう。
例えば「ここでのポイントは3つあります。1つめは…。2つめは…。3つめは…。まず1つめの〇〇では、…」という話し方。最初に項目を上げてから説明に入りましょう。
大きな声でゆっくり話すことを意識する
緊張しているとやりがちなのが、小声&早口で話してしまうことです。小声では一番後ろの席まで声が届かないですし、たとえマイクを持っていても早口では聞き取れません。
プレゼン中は大きな声でゆっくり話すことを意識しましょう。しっかり意識しないといつの間にか声は小さく早口になってしまうため注意。また間を取ることも合わせて意識してみると、プレゼンの印象がぐっと良くなります。
「大きな声×ゆっくり×間がある」の3つが揃ったプレゼンは余裕を感じられますよね。
質問を投げかける
聴衆に対して質問を投げかけ、答えてもらう場面も作りましょう。そのメリットは3つあります。
- 逸れかけた聴衆の意識を戻す
- 聴衆に考えてもらうことで、集中させる
- 話し手は聴衆から「答え」や「同意」を得ることで緊張がほぐれ、リラックスできる
答えがわかりきっているような、簡単な質問でかまいません。簡単な質問と、少し考えないとわからない質問を組み合わせるとクイズ感が出て、聴衆も楽しめます。
(例)「日本人の主食って何かご存知ですか?…そう、お米!日本のお米は200種類以上あるんです。では、何の品種か覚えていますか?」
アイコンタクトとジェスチャー
下を向いて直立不動で話しているプレゼンと、ステージを歩きながら聴衆1人ひとりの顔を見て身振りのあるプレゼン、どちらに良い印象を持ちますか?ほとんどの人は後者のプレゼンに惹かれるはずです。
極論ですが、プレゼンテーションでは内容が薄くてもアイコンタクトとジェスチャーを取り入れることで「何かすごいことを言っている」と思わせることができてしまうのです。
ここで面白いスピーチを見てみましょう。ウィル・スティーヴンの「頭良さそうにTED風プレゼンをする方法」です。
彼は何もすごいことを言っていないにも関わらず、アイコンタクトとジェスチャー、さらにスライドの見せ方により「何だかすごそう」と思わせています。
人を惹きつけるプレゼンの要素が詰まっているので、ぜひ参考にしてみてください。
「原稿を読む」から卒業する方法
プレゼンで「原稿を読む」ことに集中してしまっていませんか?原稿を用意すると緊張は緩和されますが、前述した人を惹きつけるプレゼンにはなりません。
この「原稿を読む」から卒業するには、自分のプレゼンに対してパッション(情熱)を持つことが大切です。自分の言葉にパッションを乗せて伝えることで魅力的なプレゼンになります。
また伝えたいことが頭の中でまとめられており、順序立てて話せるかどうかもポイント。原稿なしで話せるまで練習してみましょう。
プレゼンテーションの練習のコツ
自分のプレゼンが不安なら、練習を重ねて自信をつけるしかありません。プレゼンテーションを練習するときのコツを解説します。
5分プレゼンをやってみる
プレゼンテーションには10分〜30分ほどかけることも多いですが、日常に5分プレゼンを取り入れてみましょう。内容は何でもかまいません。「社食のおすすめポイント」や「私にこの仕事を任せるべき理由」など、ちょっとしたテーマを考え、誰かに向けて5分プレゼンをやってみます。
5分プレゼンの良さは、日常的に「情報を整理してまとめ、時間配分を考えながら伝える」というプレゼンの一連の流れを実践できる点にあります。
また1人でも聴き手がいることが大切です。「聴き手に向けて話す」という経験を積み上げられますし、フィードバックも得られます。
本や動画からもコツを学ぶ
本や動画からもプレゼンテーションのコツを学び、盗み、自分のものにしていきましょう。
まず、おすすめの本はこちらの2冊。
ロジカル・プレゼンテーション――自分の考えを効果的に伝える戦略コンサルタントの「提案の技術」
プレゼンに必要な「論理的に考える力」と「わかりやすく伝える力」について解説されています。
たった1日で声まで良くなる話し方の教科書
自分の話し方や声に自信がない人はこちらの本もおすすめです。話し方のコツが体系的にまとめられており、練習方法も紹介されています。
TEDトーク 世界最高のプレゼン術
そしてプレゼンテーションのコツがぎゅっと凝縮されているのが、かの有名なTEDトークです。
参考:TED Talks
様々な分野のプレゼンターが自分の知見や経験に基づいた内容をスピーチし、様々な学びを得られます。スマホアプリもあるため、動画を見ながらプレゼンのコツを吸収していきましょう。
TEDトークのプレゼン術がまとめられた本もあるので、照らし合わせながら読んでみるのもいいですね。
プレゼンテーション成功の最大のコツは情熱を持つこと
先ほども解説しましたが、プレゼンテーション成功の最大のコツは情熱を持つことです。原稿いらずになるだけでなく、ハキハキと自信を持って話せます。
そして何より聴衆にもあなたの情熱が伝わり、しっかり聞いてくれるようになるのです。
コツを押さえ、情熱を込めたプレゼンテーションにしましょう!