企業だけでなく、個人でもビジネス視点を持ってインスタグラムを活用する人が増えています。
インスタグラム運用でしばしば議題に上がるのが、更新頻度や投稿のタイミングの話です。より少ない労力で効率的に運用を進めたい人は、どれくらいの頻度で投稿するのが良いのでしょうか?
今回はインスタグラムのベストな更新頻度と、更新頻度を意識して投稿するときのポイントをお伝えします。
インスタの更新頻度が多いと「うざい」は本当か
同じアカウントの投稿ばかりがフィードに表示されるという現象は、インスタでよく起こります。このことから「更新頻度が多すぎるとフォロワーに『うざい』と思われるのでは?」と不安になる人も多いかもしれません。
インスタでは、ユーザーがいつも見ているアカウントや投稿の内容から興味関心を割り出し、ユーザーの好みに合わせてフィードがカスタマイズされています。
つまり、フィードに何度も同じアカウントの投稿ばかりが表示されるならば、それは興味関心の強いアカウントだということです。
好きなものは何度見ても飽きないし、あまり「うざい」とも思われません。また「うざい」と思ったときには、ユーザー自身でそのアカウントの投稿をミュート設定できます。
更新頻度を「うざいかどうか」で決めてしまうのは、とてももったいないことです。
インスタで最適な投稿頻度とは
インスタの投稿頻度については「1日2〜3投稿」だったり「なるべくたくさん投稿した方が良い」「投稿しすぎるとアカウント停止される」だったりと、さまざまな説があります。
ただ単に画像や動画をアップロードするだけなら頻繁に更新できますが、投稿するためのクリエイティブ作成の手間もあるでしょう。
- 頻繁すぎるとクリエイティブ作成が追いつかない
- 間隔が空きすぎるとフォロワーが離れる
この2つのポイントから、無理なく続けられる頻度が本当の意味での“正解”ではないでしょうか。
ここでは、フィードやストーリーズ、そして広告や投稿時間の最適解を見ていきましょう。
フィード投稿:1日1投稿
フィード投稿は1日1投稿を続けることがベスト。無理なく続けられるとしても、2投稿までにしておきましょう。3投稿以上しても読み飛ばされてしまったり、フォロワーのフィードに表示されなかったりします。
また1投稿のエンゲージメントが低いとアカウント全体のエンゲージメント率が下がってしまいます。そうなると、フォロワーのフィードにアカウント自体が表示されにくくなるのです。
1日1投稿が難しい場合でも、投稿しない期間が開きすぎないようにしましょう。更新が少ないと新規フォロワーの獲得ができず、フォロワーは減る一方です。少なくとも、3日に1回は更新できるように体制を整えましょう。
ストーリーズ投稿:多すぎず少なすぎず
24時間で消えてしまうストーリーズは、その特性から1日に何度も気軽に投稿しているユーザーをよく見かけます。
広告出稿:出稿先とターゲティングが重要
インスタ広告の出稿先には、フィードとストーリーズがあります。それぞれ何を目的とした広告かで使い分けましょう。
フィード:一つひとつ見てタップされやく、購入・問い合わせなどのコンバージョン向け
ストーリーズ:インプレッション数が増えやすいので、認知拡大やブランディング向け
またインスタ広告ではフェイスブックの情報に基づいて次の項目でターゲティングができます。
地域、年齢、性別、言語などの基本情報
ユーザー層:学歴・雇用・ライフスタイルなど
興味・関心:アクティビティ・いいねなど
行動:購入行動や目的など
つながり:アプリ、ページ、イベントなどと繋がっているユーザー
カスタムオーディエンス:サイト訪問ユーザー、アプリで特定のアクションをしたユーザーなど
かなり詳細にターゲティングできるため、最適なターゲティングでムダなく広告配信するのがポイントです。
ただインスタ広告は出現頻度が高く、広告に対して「しつこい」と思われる可能性も十分あります。いきなり大量の広告を配信するのではなく、複数のクリエイティブを用意し、テストを繰り返しながらより効果的な配信を目指していきましょう。
ベストな投稿時間
更新頻度だけでなく、投稿する”時間”も意識してみましょう。
インスタを開くユーザーが急増する時間「ゴールデンタイム」があります。
7:00〜9:00 起床後や通勤時間
19:00〜24:00 帰宅後、就寝までの時間
さらに、1週間のうち最もユーザーのアクション(投稿、いいね、コメントなど)が多いのは次の曜日・時間帯です。
土曜日の夜
日曜日の夜
月曜日の朝
土日にあったイベントをその日の夜に投稿したり、他人の投稿に対してアクションをしたりする人が多いです。
また月曜日の朝に、土日にどんなことがあったのかをチェックするユーザーも。
インスタに投稿するなら、上記のゴールデンタイムやリアクションが増える時間を狙って投稿すると、より多くのインプレッションやエンゲージメントを獲得できるかもしれません。
更新頻度を意識して投稿するときのポイント
一日の投稿数に制限がある?
インスタでは、短時間に何度もいいねやフォロー、フォロー解除などを繰り返していると、そのアクションが制限されることがあります。これは「アクションブロック」や「機能の一時停止」と呼ばれるものです。
「一日に何度も投稿していた場合、投稿できなくなるかも?」と気になる人も多いようです。結論として、インスタの一日の投稿回数には、いいねやフォローの連続のような制限はありません。
ただし、次のような投稿をするとエラーが出たり後から削除されたりするため、これが投稿の実質的な制限だと言えそうです。
- 1投稿に10枚以上の画像や動画を選ぶ
- 1投稿のハッシュタグが30個以上ある
- PRだと明記せずに投稿内で宣伝する
- その他インスタの規約に違反する投稿をする
更新頻度が多い≠インプレッションやエンゲージメント数が大きい
「インスタの更新頻度が増えれば、それだけフィードやストーリーズの露出が増え、インプレッションやエンゲージメントが増える」
実はこの考え方は、適切ではありません。インスタのアルゴリズムは私たちが思っている以上に複雑で、更新頻度の高さと、インプレッション・エンゲージメント数の高さには相関関係がないのです。
たとえばインスタのフィードを眺めていると、3日前や7日前の投稿が表示されることがあります。つまり、更新しても最新の投稿がフォロワーのフィードに表示されるという保証はありません。
一方で、1日10投稿や30分に1回の頻度で投稿しているアカウントもありますが、これらは高いエンゲージメントをキープしています。その理由は、フォロワーが世界中にいて、常に投稿を見られている、最新の投稿が常に求められているからです。
更新頻度よりもむしろ、ユーザーが求める投稿に応えてあげることが、インプレッションやエンゲージメントを高めるために必要なことだと言えるでしょう。
更新頻度を一定に保つ
更新頻度を一定に保つことには、次のようなメリットがあります。
- フォロワーが離れるのを防ぐ
- 継続的に新規フォロワーを獲得する
- インスタ運用の基盤を固める
- 投稿にかける労力を徐々に少なくする
- 分析・解析により投稿の質を高められる
インスタの運用をはじめたばかりだと、1つの投稿を作るのにも時間も労力もかかるもの。そして時間をかけて作っても、ほとんどアクションが無いなんてこともあります。
ただ更新頻度を一定に保ちつつ、過去の投稿を分析していけば、次にどんな投稿をすればいいのかヒントが見つかるはず。
そうして1つの投稿にかける労力が少なくなっていくので更新するのがラクになりますし、おのずの質も良くなっていくはずです。
スタートダッシュをかける必要はないので、まずは1日1投稿を目指して更新することをクセ付けていきましょう。
キャンペーン期間中は更新頻度アップ
更新頻度は一定に保っておきますが、キャンペーン期間中はあえて更新頻度を増やしてみましょう。
インスタユーザーは新しいものやトレンドが好きな人が多く、キャンペーンやイベントに食いつきやすいです。広告を使えば認知を広められます。
しかし、せっかくユーザーに認知されフォロワーが増えても、アカウントの投稿回数が少なくては、新情報が欲しいユーザーはじれったい気持ちになるでしょう。
キャンペーン期間中は1投稿の中に情報を詰め込みすぎず、あえて小出しにしながら複数回投稿することで、ユーザーの注意を引き続けられます。
フォロワーの増えるスピードを加速させたい、爆発的に認知を広めたいといったときには、キャンペーンを開催して投稿回数を増やしてみてください。
インスタ運用のコツは更新頻度を一定に保って質を向上させること
ここまでインスタのベストな更新頻度やポイントをお伝えしてきましたが、何だかんだで最も大切なことは、更新頻度を一定に保つことです。
キャンペーン時に一時的に頻度が増えるとしても、それ以外は増えず・減らず、常にニュートラルな状態で更新し続けられると、インスタ運用は安定していきます。
またインスタは投稿の回数よりも質が重要ですから、投稿しながら少しずつクオリティを上げていくのが理想的。
インスタ運用担当者は改めて、無理のない更新頻度と投稿の質向上について考えてみてくださいね。