パソコンやスマホなどのデジタルデバイスが広がり、手書きで文字を書く機会が減っている人はかなり多いでしょう。
「久しぶりに文字を書いたら、前よりも下手になっていた」「漢字を変換することが多いので、手書きで漢字を書こうとしたら書き方を忘れていた」などは、現代人ならではの「あるある」です。
そんななか、最近では手書きのメリットが見直されつつあるのです。
本記事では手書きのメリットだけでなく、新しく注目されているデジタル手書きについても紹介します。
きっと日常生活に手書きを取り入れたくなるはずです。パソコンやスマホでの文字入力は便利ですが、たまには手書きをしてみましょう。
手書きのメリットとは
パソコンやスマホのメモ機能は文字を素早く打てるので、時間がないときのメモには最適です。ただし、時間があるときの覚え書きや日記などには、ぜひ手書きを推奨します。
なぜなら、手書きにはこんなにメリットがあるのですよ。
脳が活性化する
「手作業は脳を活性化する」ということは広く知られた事実です。実際の認知症予防の現場では、手遊びや手芸など手先を使った作業が取り入れられているほど。
そのため手書きすることで手先を活発に動かせば、脳が活性化する効果が期待できます。脳が活性化すれば、思いがけないアイデアが思い浮かぶこともあるかもしれませんね。
「なんだか頭がスッキリしない」「最近、物忘れが多い」と感じているときには、ぜひ手書きを取り入れてみてください。
記憶に残りやすい
手書きでは、最初にどんな内容を書くかを脳内で判断してから書き出すため、脳に記憶が残りやすいというメリットもあります。
実際、学生の頃の勉強で、漢字や英単語を何度もノートに書いて覚えた人も多いのではないでしょうか。
ビジネスでも、絶対に忘れてはいけない約束や期日があるはず。そんなときは手書きでメモを取れば、記憶に残りやすくなります。
集中力が高まる
脳の活性化により、集中力も高まります。どんな内容を書くか、どんなふうに書くか、どう整理するかを考えながら書くため、必然的に集中しなければいけない環境になるのです。
資格やスキルアップのための勉強のとき、手書きを取り入れると集中できて勉強がはかどるでしょう。
内容を整理できる
手書きの場合、自分が書く内容を整理しながら書けるというメリットもあります。
パソコン入力の際には、決められたフォーマットに沿って項目を埋めていくことが多く、機械的な作業になりがちです。しかし手書きであれば「この項目はどう書こうかな?」「こことここをまとめたら良いかも」など、内容を整理しながら書き進められます。
また、自分の気持ちや思考を整理したいときにも手書きがおすすめ。ゆったりと気持ちを整理しながら書けるので、自然と心が落ち着くでしょう。
自分の好きなレイアウトや装飾ができる
パソコンでの入力は、テンプレートやフォーマットに沿った定型的な作業になってしまいます。
しかし手書きでは自分の好きなようにデザインが可能。レイアウトを工夫して見やすくしたり、色ペンやマーカーを使って好きなように装飾したりできます。
お気に入りのシールやマスキングテープなどを使えば、さらにオリジナリティを出せます。
図やイラストでわかりやすくできる
文字だけではわかりにくいときも、手書きならすぐに図やイラストを書き足せます。
パソコンで図形やグラフを入れようとすると、予想以上に作業工数がかかってしまうことも。またスマホのメモ機能では図形やイラストを挿入する機能がないものも多く、テキストだけで説明しなければいけません。
一方、手書きであればサッと図や表などを書くことができ、わかりやすさが増します。視認性が高まり、効率アップにもつながります。
紙だけでなくデジタル手書きもおすすめ!
手書きと言えば紙ベースをイメージする人も多いかもしれませんが、最近ではスマホアプリやタブレットなどのデジタルツールを活用した「デジタル手書き」も注目を集めています。
デジタル手書きとはどのようなものなのか、詳しく解説します。
デジタル手書きとは
デジタル手書きとは、スマホやタブレットなどのデジタルデバイスの手書き入力機能を活用した方法です。
デジタル手書きの具体的な方法は、以下の2パターンが代表的。
・手書きメモアプリを活用する
・電子ペーパー(電子ノート)を利用する
電子ペーパーはデジタル手書きに特化したツールなので、書き心地の良さや操作性の高さなど優れた点が多々あります。医峰の手書きメモアプリは、自分が今使っているデバイスにすぐに入れられるため、持ち運びしやすいという点がアドバンテージです。
デジタル手書きと紙ベースの手書きを比較した際、以下の点が主に異なります。
・紙ノートだとページ数に制限があるが、電子ノートはページ数の制限がない
・紙ノートは気軽に共有できないが、電子ノートはすぐにメモをクラウド上で共有できる
・紙ノートは何をどこに書いたか把握しにくいが、電子ノートは検索して見つけやすい
・電子ノートは液晶画面を見るため長時間の利用で目が疲れるが、紙ノートは目の負担が少ない
・電子ノートは充電をしなければ使えないが、紙ノートは充電の必要がなく充電切れの心配もない
・電子ノートは故障のリスクがあるが、紙ノートは故障しない
このように、デジタル手書きと紙ベースの手書きは一長一短の特徴があります。手書きを取り入れる際には、デジタル/アナログどちらが自分に合っているかを見極めましょう。
おすすめのデジタル手書きアプリ・ツール(デバイス)
ここからは、おすすめのデジタル手書き用アプリや電子ペーパーなどのツールを紹介します。ぜひ参考にして、自分に合ったものを見つけてくださいね。
・Notebook
さまざまなクラウドサービスを展開するZohoが提供している「Notebook」は、スマホで手書きメモができるアプリです。手書きメモだけでなく、URLのブックマークや名刺スキャンなど多彩な機能が特徴。
・Touch Notes
iPhone用のアプリ「Touch Notes」は、シンプルで使いやすいインターフェースが特徴です。ペンの色や太さは変えられますが、基本的には決まった罫線の中に書き足していくメモ方法です。
・Google Keep
「Google Keep」はマルチデバイス対応のアプリで、同一アカウントであればあらゆるデバイスで利用可能です。手書きメモだけでなくテキスト入力も使えるため、シーンに合わせて使い分けると良いでしょう。
・QUADERNO(クアデルノ)
富士通の電子ペーパータブレット「QUADERNO」は、超軽量・薄型で持ち運びが便利。紙に書いているような感覚で書けるため、リアルな筆記体験が楽しめます。
・フリーノ
キングジムが提供する「フリーノ」は、紙のノート85㎏分の情報量を蓄積できる電子ペーパータブレット。PDFファイルの閲覧・書き込みやカレンダー機能も搭載されています。
デジタル手書きのメリット
前章ではデジタル手書きと紙ノートへの手書きに少し触れましたが、デジタル手書きのメリットについて深掘りしていきましょう。紙ベースの手書きとの違いから、自分に合ったほうを選択してくださいね。
持ち運びが便利
デジタル手書きであれば、紙ノートよりも圧倒的に持ち運びが便利です。
数十冊分の紙ノートの情報を持ち歩くとしたら、重くて移動もままなりません。しかしデジタル手書きであれば膨大な情報を一つのデバイスに入れておけるため、移動も楽々。
通勤時間が長かったり移動が多かったりする人におすすめです。
共有・蓄積が簡単
紙ベースの情報は、共有や蓄積に課題があります。ほかの人に情報共有したいときもわざわざ紙を渡さなければいけませんし、紙の保管もスペースを取ってしまいます。
一方のデジタル手書きであれば、クラウド上ですぐにメモを共有可能。また、容量分は蓄積できるので、保管しておくスペースも必要ありません。
フォルダで管理できる
デジタル手書きはフォルダごとにメモを管理でき、情報を整理しておけます。検索機能が搭載されているツールもあり、探す手間も省けます。
紙ベースでの管理では、情報が膨大になるほど管理が大変になります。また知りたい情報がどこにあるのか探し当てるのにも一苦労し、余計な時間がかかってしまうのです。
すぐに消したり色を付けたりできる
デジタル手書きは、消したり色を付けたりするのも簡単な操作だけで可能です。
紙ベースでは、消す範囲が広いと消す作業が大変だったり、消しているときに誤って紙を破ってしまったりすることも。また、色を付ける部分を間違ってしまうと修正がききません。
その点、デジタル手書きであればサッと消したり色を付けたりできるため、紙ベースに比べて操作性が優れています。
画像や音声データを貼り付けられる
デジタル手書きのツールには、画像や音声データを添付できるものもあります。写真にコメントを入れたり、会議の録音データを貼り付けたりすることで、より有用なメモになるでしょう。
紙ノートでは画像や音声データを貼り付けることはできないため、デジタル手書きならではのメリットと言えます。
手書きはメリット大!デジタル化も視野に入れてみて
手書きには多くのメリットがあるとお分かりいただけましたか。
パソコンやスマホでの入力は確かに便利ですが、手書きには手書きの良さがあります。集中して勉強したいときや、内容を整理したいときは、手書きを取り入れて作業効率を上げましょう。
「ノートは、かさばるから嫌だな」と感じている人は、ぜひデジタル手書きも視野に入れてみてください。アプリであれば今使っているスマホやタブレットをそのまま使用できますし、電子ペーパータブレットであれば紙に似た書き心地で書くことができます。
今一度、手書きのメリットを見直してみて、ぜひ手書きを日常生活やビジネスに取り入れましょう。