あなたの身近に頭の回転が早く、要領のいい機転が利く人はいませんか?
職場の同僚に機転の利く人がいると頼りになりますよね。
「自分も機転が利く人になれれば、今以上に仕事で活躍できるはず!」と考える人もいるのではないでしょうか。
そこで当記事では、機転が利く人になるために必要な考え方やトレーニング方法についてご紹介します。
「機転が利く」の意味とは?
「機転が利く人」というと、「頭がいい人」「仕事ができる人」といったイメージが強いのではないでしょうか。
「機転」とは「状況に応じて適した考えが浮かぶこと」を意味しています。これに、「能力を発揮する」という意味の「利く」をあわせた言葉になります。
つまり「機転が利く人」とは、突発的な出来事にも柔軟に対応できる人のことをいいます。
機転が利く人になるとどんなメリットがある?
機転が利く友人や同僚を見ていると、羨ましいと感じる人もいるでしょう。では、実際に機転が利く人になることで、どのようなメリットがあるのか気になりますよね。
機転が利く人になることで、次のようなメリットが得られます。
- 広い視野を持てるようになる
- 急なトラブルにも柔軟に対応できる
- 良好な人間関係を築ける
- リスク管理ができるようになる
- 「頼れる人」という高い評価が得られる
以下で詳しく解説します。
広い視野を持てるようになる
機転が利く人になるための努力をすることで、視野が広がり周りのことを見れるようになります。同僚や友人、恋人のちょっとした表情の変化にも気づけるようになるはずです。
急なトラブルにも柔軟に対応できる
問題が起きた時に、即座に動くのは難しいことです。ですが、機転が利く人になることでトラブルにも柔軟に対応できるようになるはずです。
良好な人間関係を築ける
機転が利く人になれれば、他人のフォローも上手くなるでしょう。結果、良好な人間関係が築きやすくなります。
リスク管理ができるようになる
「問題が発生するかもしれない」という考え方が身につくはずです。事前に準備や心構えができるため、突発的なトラブルにも柔軟に対応できるようにります。
「頼れる人」という高い評価が得られる
仕事やプライベートで今以上に活躍できるため、頼れる人という評価が得られます。能力が認められれば出世のチャンスも増えるはずです。
機転が利く人の5つの特徴
プライベートはもちろん、仕事もそつなくこなす機転が利く人には、次のような5つの特徴があります。
- 視野が広く周りが見えている
- 人間関係を壊さない立ち回りをする
- ひとつの考え方にこだわらない
- 様々なリスクを想定している
- 動くべき時にしっかり動ける
以下で詳しく解説します。
1.視野が広く周りが見えている
機転が利く人は視野が広く、周りをよく見ています。目の前のことだけでなく、周囲のことにも気を配ることを忘れません。
突発的なトラブルに対応できるのも、周囲のことをよく観察しているからです。現状を的確に把握しているからこそ「もしかしたら」「かもしれない」と、トラブルを予測することが可能なのです。
2.人間関係を壊さない立ち回りをする
機転の利く人は、人間関係をこじらせない立ち回りをするように心がけています。
人間関係がこじれると厄介なことになりますよね。職場環境も悪化しますし、業務にも支障をきたしてしまいます。
プライベートでも同様に、人間関係が壊れるとご近所トラブルなどを引き起こすリスクが高まります。
機転が利く人は、人間関係の大切さを理解しています。コミュニケーションを重視して、人間関係を壊さないように立ち回ることを心がけているのです。
3.ひとつの考え方にこだわらない
機転の利く人は、柔軟な考え方ができる人が多いのです。
なにかトラブルが起きた時、視野が狭くなるものです。「解決策はこれしかない!」と、ひとつの考え方に固執してしまいがちです。
その結果、思考の泥沼にはまりこんでしまい、いつまで経っても問題を解決できなくなることも少なくありません。
機転の利く人はひとつの考えにこだわらず、柔軟な思考で解決策を導き出すのです。
4.様々なリスクを想定している
機転の利く人は、様々なリスクを想定して準備をしています。「もしかしたら」「かも知れない」と、最悪な結果を想定しているのです。
そのうえで、最良の結果を得るにはどうすれば良いかを考えているため、問題をスマートに解決することができるのです。
5.動くべき時にしっかり動ける
トラブルが起きた時、いくら良い考えが浮かんでも行動に移せなければ意味がありません。後になって「こうすれば良かったのに」と言うだけの人も多いですよね。
機転が利く人は、問題の解決策が浮かんだらすぐに実行します。言葉と行動が伴っているからこそ、他人から頼りにされるのです。
機転が効かない人の5つの特徴
機転が利く人がいる一方で、要領が悪くて機転が利かない人もいますよね。機転が利かない人の特徴を知ることで、改善すべき点も見えてくるはずです。
機転が利かないといわれる人には、次のような特徴があります。
- 視野が狭く状況が把握できていない
- 自分を中心に考えることが多い
- 突発的に起こるトラブルに弱い
- 考え方が凝り固まっている
- 行動に移すまでに時間がかかる
以下で詳しく解説します。
視野が狭く状況が把握できていない
機転の利かない人は、視野が狭く状況の把握が不得意という傾向があります。
自分の置かれている状況が見えていないため、空気の読めない発言をしがちです。
本人は正しい発言をしているつもりでも、他人と考え方にズレが生じていることも。「何を言っているんだろう?」と呆れられてしまうことも少なくありません。
自分を中心に考えることが多い
機転の利く人は他人の立場になってモノを考えることができます。対して、機転の利かない人は視野が狭いため他人のことまで考える余裕がありません。
その結果、自分勝手とも思えるような行動や発言が多くなりがち。しかし、これは自分のことで手一杯になっているだけなのです。
突発的に起こるトラブルに弱い
機転が利く人の場合、トラブルが起きても冷静に状況の把握や分析を行います。そこから自分のできることに最善を尽くすものです。
一方、機転の利かない人は冷静さに欠けるところがあります。現状を把握することができないため、自分に何ができるかも分からないのです。
考え方が凝り固まっている
機転の利かない人の中には、「これで間違いない!」という思い込みが強いタイプの人もいます。
例えば問題が起きた際、よく考えれば他にもっと良い解決策があるというケースは少なくありませんよね。
機転が利く人は、他にも選択肢がないか冷静に考えることができます。しかし、機転の利かない人は、自分の考えに固執しがちです。
結果、問題解決が遅れてしまうこともあります。このような場合、他人の意見に耳を傾けることができないと、さらに状況が悪化する恐れがあります。
行動に移すまでに時間がかかる
機転が利く人は、動くべき時に動くことができるものです。対して機転が利かない人は、行動までに時間がかかってしまいがちです。
例えば仕事が遅い人の場合、仕事の優先度が分かっていない、もしくは計画性がないなどが理由になります。
また、人によっては完璧を目指しすぎているのも仕事が遅くなる要因のひとつです。
仕事で機転が利く人の考え方や行動
機転が利く人になりたいのであれば、機転が利く人の考え方を知ることから始めるべきです。
機転が利く人の考えを知ることで、なぜそんな行動ができるのかを理解することができるはずです。
機転が利く人は仕事をする際、次のようなことを考えています。
- 仕事の優先順位を決める
- 時間に余裕を持って行動する
- 常に最悪を想定しておく
- 周りを観察してフォローする
- コミュニケーションを重視する
以下で詳しく解説します。
仕事の優先順位を決める
仕事をするにあたって、優先順位を決めるのは基本中の基本。機転の利く人は、優先度の高い仕事を先に片付けることを意識しています。
優先度は次のように「重要度」と「緊急性」の2つで決める必要があります。
- 重要度が高く緊急性も高い
- 重要度は低く緊急性が高い
- 重要度が高く緊急性は低い
- 重要度が低く緊急性も低い
優先度が高いということは、早く仕上げて欲しいと望まれている仕事ということです。機転が利く人は、優先度の高い仕事から片付けるため、仕事が早いと評価されるのです。
対して機転が利かない人は、優先度の低い仕事から手を付けがち。優先度の高い仕事を後回しにするために、仕事が遅いと思われるのです。
時間に余裕を持って行動する
機転が利く人は余裕を持って仕事に取り組んでいます。時間に余裕があれば、仮に修正を求められても焦ることがありません。
仕事で余裕を持つには、次のことを心がける必要があります。
- 仕事の優先度を把握する
- 作業を進める計画を立てる
- 完璧を求めすぎない
- キャパシティ以上の仕事を抱えない
- 同僚を頼る
- 無理な仕事は断る
- 疲れた時は無理せず休む
機転が利く人はこれらのことに気をつけているため、要領よく仕事をこなすことができています。心に余裕があるからこそ、突発的なトラブルにも対応が可能というわけです。
常に最悪を想定しておく
常に最悪を想定しておくことで、トラブルが起きた時の準備と心構えをすることができます。
いくら機転が利く人でも、何も準備がないままでは問題を解決することは困難です。常に最悪を想定して、準備ができているからこそ対応が可能になります。
また、最悪を想定しつつ最善の結果を得るにはどうすれば良いかも考えておく必要があります。トラブルや失敗が起きても、今できる最善のゴールを設定しているためにリカバリーができるのです。
周りを観察してフォローする
機転が利く人が頼りになるのは、して欲しい時にして欲しいことをしてくれるからではありませんか?失敗した時や忙しい時に、さり気なく手を貸してくれますよね。
機転が利く人は、自分の仕事をしつつ周りも観察しています。仕事が遅れている人はいないか、手を貸して欲しそうにしている人はいないかなど、状況の把握に努めています
自分の周囲を冷静に観察できるからこそ、いざという時にフォローができるのです。
コミュニケーションを重視する
いくら機転が利く人でも、ひとりで仕事をするわけではありません。自分では難しい仕事の場合、同僚にヘルプをお願いすることもあります。
仕事で困った時、面識のない人よりも仲のいい同僚の方が頼みやすいですよね。自分が困った時に手を貸してもらえるように、同僚とのコミュニケーションを大切しています。
また、同僚などとコミュニケーションをとることで、自分も知らなかった情報を共有してもらえます。情報が多ければ、潜在的なトラブルの発見にも繋がります。
機転が利く人は、仕事を円滑に進める上でコミュニケーションがいかに大切かを理解しています。
機転が利く人になるための7つのトレーニング
機転が利く人には、トレーニング次第でなることが可能です。トレーニングといっても、特別なことをする必要はありません。
普段の生活で、次にご紹介することを意識するだけで十分トレーニングになります。
- 自分や周囲の状況を観察する
- ちょっとしたことでも想像力を働かせる
- すぐに行動するクセを身につける
- 物事をシンプルに考える
- 家族や友人と積極的に会話をする
- 相手の立場でモノを考える
- 読書などで知識の引き出しを増やす
以下で詳しく解説します。
1.自分や周囲の状況を観察する
あなたの周りにあるモノや景色を、改めてよく観察してみてください。観察力を磨くことで、普段は見逃している他人の表情や周囲の雰囲気にも気づけるようになるはずです。
観察力を磨く方法として、「カラーバス効果」を利用するのもお勧めです。人間は、興味のないものは目に入らないといわれています。反面、色や形を意識することで、自然と目に入るんだとか。
試しに「赤色のモノ」を意識して周りを見てみてください。普段よりも赤色がついたモノが目に入るはずです。
カラーバス効果を普段の生活でも取り入れることで、見逃していたものにも気づけるようになるでしょう。
2.ちょっとしたことでも想像力を働かせる
想像力を鍛えることで、予期せぬトラブルにも備えることが可能になります。そのためにも、毎日のちょっとしたことでも想像力を働かせると良いでしょう。
想像力を高める方法として「マインドマップ」を利用してもいいでしょう。名前の通り、紙にテーマをひとつ書き込み、そこからイメージを膨らませつつキーワードを枝状に書き込んでいくという方法です。
イメージを見える化することで、記憶力、発想力、想像力、集中力などを高める効果が期待できます。
3.すぐに行動するクセを身につける
良い考えが浮かんでも、すぐに実行に移すのはなかなか難しいですよね。自分自身をコントロールして、意識的に行動できるクセを身につけるのが理想的です。
しかし、動くのが面倒だったり、「自分はどうせなにもできない人間だ」とネガティブな思考から動けない人もいるはずです。
そこで、「ラベリング効果」を利用して自分の脳を騙す方法を試してみてはいかがでしょう。
ラベリング効果とは、自分や他人にラベルを貼る・貼られることで、その通りに行動するようになるという心理学用語です。
例えば、「血液型がA型の人は生真面目」というラベルを貼られると、A型の人は真面目な行動をとりがちになる、といった具合です。
このラベリング効果を利用して、「自分は行動力がある」「機転の利く人」というラベルを自分自身に貼り付けましょう。
「自分はラベルに書かれた人間」と脳に思い込ませることで、ラベルどおりの人間になろうと自然と努力するようになります。
4.物事をシンプルに考える
なかなか行動できない人や物事の本質を見誤ってしまう人は、何事も難しく考えているのかもしれません。
色々なことを考えすぎると、身動きが取れなくなってしまいます。これを「分析麻痺症候群」といいます。
例えばトラブルが起きた時、原因を考えすぎて泥沼にハマった経験はありませんか?
物事を難しくとらえ過ぎると、本質を見落とすことがあります。そこで、物事をシンプルに考えてみましょう。
「シンプル・イズ・ベスト」という言葉にもある通り、無駄を削ぎ落とした中に答えは隠されているものです。
5.家族や友人と積極的に会話をする
他者とコミュニケーションをとるのが苦手な人は、家族や友人と会話することから始めてみましょう。
その際、ただ会話をするのではなく、以下にご紹介するような話し方や、相手に与える効果を意識してみましょう。
- オープンクエスチョン
「好きなものは?」など、回答に幅を持たせる事で相手の本音を知ることができる質問方法。
- セルフマニピュレーション
自分の表情や仕草をコントロールして相手に好印象を与える方法。
- ラポールトーク
自分の感情を伝えるなどして、相手に共感させるための話し方。
- レポートトーク
情報を正確に、客観的に伝える話し方。
- ピグマリオン効果
相手に期待をかけることで能力が引き出されるという効果
これらの効果や話し方を身につけることを目的に、家族や友人と会話してみましょう。
思った結果が得られることで自信にも繋がりますし、他者とコミュニケーションを取るのが楽しくなるはずです。
6.相手の立場でモノを考える
相手の立場でモノを考えることで、何を望んでいるのかを理解することができます。そのためのトレーニング法として「役割交換法」がお勧めです。
名前の通り、自分と相手の役割を交換することで、相手のことを理解する方法です。
例えば上司の気持ちを理解したいなら、上司になりきって演技してみてください。相手のことを想像するのではなく、相手になりきるのがポイントです。
試しに上司に言われたセリフを口に出してみてください。その際、あなたの顔が見えればなりきり成功です。
役割交換法を続けることで、相手は何を考えていたのか、何をして欲しかったのかが理解できるようになるでしょう。
7.読書などで知識の引き出しを増やす
アイデアを生み出すには、素材がなければ困難です。アイデアの素材となるのは発想力や創造力、そして知識です。
せっかく良い発想が浮かんでも、それを実現するための知識が足りていなければ実現することは難しいでしょう。
そこで、読書やインターネットを活用して知識量を増やしましょう。知識という素材を増やすことは、様々なシーンで選択肢を増やすことに繋がります。
トレーニング次第で機転が利く人になれる!
機転が利く人は仕事ができますし、他人からの評価も高いものです。友人や同僚に機転が利く人がいると、羨ましいと感じますよね。
そんな機転が利く人には、トレーニング次第で十分になることが可能です。
普段の生活でできることばかりなので、ぜひ意識してトレーニングしてみてください。