仕事で信頼関係を築くために必要な3つの原則と4つのテクニックを解説

ビジネスを円滑に進めるには、職場の同僚や上司との信頼関係が必要不可欠です。

しかし、「信頼関係を築く」といっても、どうしたらいいのか分からない人も多いはず。

そこで当記事では、信頼関係を築くために必要な原則とテクニックをご紹介します。

目次

そもそも「信頼関係を築く」の意味とは?

「信頼関係を築く」とは、自分を裏切らないと思える相手との繋がりを作ることを意味しています。

例えば、見ず知らずの人に自分のことを話すのは抵抗がありますよね。

悩みを相談する際も、秘密を洩らさないと思える友人だけに話すはずです。

仕事上での信頼関係も同じことがいえます。

信頼関係を築けている人なら、仕事で困っていることも気軽に相談できます。

意見が食い違ったとしても、信頼しあえている者同士であれば険悪な雰囲気になることも少ないものです。

仕事で信頼関係が必要な理由

「ひとりで仕事したほうが気楽だし、効率も良いから信頼関係は必要ない」

と、考えている人もいるのではないでしょうか。

良好な人間関係を築くには時間がかかりますし、信じている人が絶対に裏切らないという保証がないのも事実です。

ですが、仕事で同僚などと信頼関係を築くべき大きな理由があります。

それは「自分が得をするため」です。

単純な仕事であれば、自分だけでも十分こなすことは可能でしょう。

しかし、難しい仕事は同僚の手を借りることで失敗を避けることができます。

自分の意見を伝える際も、信頼を得ていたほうが素直に聞いてくれる可能性が高まります。

このように、同僚や上司と信頼関係を築くことで、自分が得をしつつ仕事を円滑に進めることができるのです。

職場の全員と仲良くなる必要はない

信頼関係を築くことで、仕事はしやすくなります。しかし、職場にいるすべての人と仲良くなる必要はありません。

そもそも、仕事上の付き合いしかない同僚や上司は、あくまで他人でしかありません。そのような人たちと仲良くするのが難しいのは当然です。

信頼関係を深めたいからと無理をすると、精神的に疲弊してしまいます。結果、職場にいるのが嫌になる可能性も。

2枚のピザ理論

そこで、米Amazonの共同創設者で取締役会長のジェフ・ベゾス氏が提唱する「2枚のピザ理論」を取り入れてみましょう。

仕事で上手くいくチームの人数は、ピザ2枚を分け合える5~8人がベストという考え方です。それを超える人数になると、人間関係のトラブルを招きやすいと言われています。

ストレスなく信頼関係を築きたいのであれば、仕事で関わる必要のある5~8人に絞ることをおすすめします。

仕事で信頼関係を築くと得られるメリット

仕事で同僚や上司と信頼関係を築くことで、次のようなメリットが得られます。

  • 人間関係が良好になる
  • 仕事の効率がアップする
  • コミュニケーションが取りやすくなる
  • チーム内のストレスが減少する
  • 離職率の低下に繋がる

これらのメリットを享受することで、結果的にあなたの得となるわけです。

以下では、信頼関係を築くことで得られるメリットについて詳しく解説します。

人間関係が良好になる

仕事をしていると様々なトラブルに見舞われると思います。

中でも多いのが、人間関係のトラブルではないでしょうか。

信頼関係を築くことで、仲間内での結束も強まります。

結果、人間関係でのトラブルを回避することに繋がります。

仕事の効率がアップする

信頼関係を深めることで、同僚に手伝ってもらえる可能性が高まります。

人出が増えれば難しい仕事でも、効率的に終わらせることができます。

コミュニケーションが取りやすくなる

信頼関係を築いている相手であれば、コミュニケーションを取ることも苦ではなくなります。

相手の意見を受け入れる態勢が整いますし、自分の意見を伝えやすい環境を作ることができます。

チーム内のストレスが減少する

チーム内が険悪で、ギスギスとした雰囲気が漂っているとストレスを感じるものです。

仕事にも悪影響を与えるため、生産効率も低下してしまいます。

信頼関係を築くことで、人間関係が改善されます。

結果、仕事上でのストレスを軽減する効果も見込めます。

離職率の低下に繋がる

離職率の高い職場は、人の入れ替わりも早くなります。

そのたびに新人教育をしなければならないため、作業効率も低下します。

さらに、人手不足による生産性の低下も問題となるでしょう。

信頼関係を築くことで、職場内の雰囲気も明るくなります。

職場の環境が良くなれば離職率も低下します。

仕事で信頼関係を築くために必要な3原則

仕事で信頼関係を築くには「傾聴」が重要となります。

傾聴は、臨床心理学者のカール・ロジャーズ氏が提唱したコミュニケーションスキルのことをいいます。

相手の言葉に耳を傾けることで

「大事にされている」

「話を聞いてくれる」

という印象を与えることができます。

そんな傾聴を実践するためには、次の3つの原則を心がける必要があります。

  1. 無条件の肯定的配慮
  2. 自己一致
  3. 共感的理解

以下では傾聴に必要な「ロジャーズの3原則」について解説します。

無条件の肯定的配慮

聞き手は話し手の内容を評価せず、常に肯定する態度を心がけましょう。

相手のことばを肯定することで「受け入れてもえる」と安心感を与えられます。

自分の意見や考えとは違っていても、否定するような言動はNGです。

相手の言葉が間違っていると思っても、批判することなく受け入れましょう。

自己一致

聞き手と話し手の意図や内容を一致させることをいいます。

話し手が何を伝えたいのか、どんな真意が込められているかを把握することが目的です。

会話中に分からない点があったら、ちゃんと聞き直すことが重要です。

分からないからと聞き流したり、自分勝手に判断すると誤解を生む原因となります。

相手の言葉が理解できなかった時は、誠意を込めた態度で聞き返しましょう。

共感的理解

相手の話を理解し、感情に寄り添って共感することが目的です。

聞き手は話し手の視点に立って

「もし自分が〇〇だったら」

と考える必要があります。

相手の話が間違っていると思っても、批判はせずにすべて受け入れてください。

そのうえで、相手の考えを理解し共感することで、立場の違う人とも信頼関係を築きやすくなります。

仕事で信頼関係を築くための4つのテクニック

信頼関係を構築したい相手に好印象を与えるテクニックには、次のようなものがあります。

  • ミラーリング
  • マッチング
  • キャリブレーション
  • バックトラッキング

上記でご紹介したロジャーズの3原則と合わせて活用することで、相手との信頼関係を築きやすくなります。

ミラーリング

相手の動作を鏡に映したように真似することをいいます。

人間は、好意を感じている人の動作を真似する傾向にあります。

相手の動作などを真似することで「あなたに好意を感じています」と、無意識に伝えているのです。

ミラーリングを行う際は、

  • 相手が飲み物を飲んだら同じように飲み物を飲む
  • 座り方や立ち方など相手の姿勢を真似する
  • 相手の表情を観察して同じ表情を浮かべる
  • まばたきの速度を相手に合わせる

といった具合に、相手の動作を観察しながら真似てください。

ミラーリングを行うことで相手の警戒心を解き、安心感を与える効果が期待できます。

〇ミラーリングの注意点。

ミラーリングは相手に悟られないように、自然に行うようにしてください。

相手に気づかれるほどあからさまに真似をすると、逆に不信感や嫌悪感を与える恐れがあります。

マッチング

マッチングは、相手の話し方を真似ることで親近感や安心感を与えるテクニックです。

例えば、あなたが友人や家族と会話しているシーンを想像してください。

自分よりもテンポの速い話し方をされると、急かされたり無理やり聞かされているように感じませんか?

同様に、ゆったりしすぎているとペースが合わず、イライラしてしまうはずです。

話し方が自分と違うと、相手に不安感や嫌悪感を与えてしまうのです。

会話のテンポやトーンを相手に合わせることで、コミュニケーションが取りやすいと感じます。

結果、相手の警戒心を解き、安心感を与えることができます。

マッチングを行う際は、

  • 相手の話すテンポに合わせて緩急を意識する
  • 相手の声量と同じ大きさで会話をする
  • 声の明るさや雰囲気も相手の真似をする

など、相手の話し方を観察し、真似ることがポイントとなります。

キャリブレーション

会話をしている相手の表情など、外見を観察して感情を読み取るテクニックです。

例えばあなたの身近に、痛みや疲れを抱えていても「大丈夫」と答えてしまう人はいませんか?

言葉では「大丈夫」と言ってしまいがちな人も、本心では辛いと感じていることが多いのです。

そんな相手の表情や姿勢、呼吸の仕方や仕草など、外見に現れているサインを汲み取るのがキャリブレーションです。

相手が本当は伝えたいと思っている本心を察して声をかけることで、信頼関係の構築に繋がります。

〇キャリブレーションの注意点

ある程度の付き合いがなければ、相手の表情を読み取ることは困難です。

また、本心を知られたくない人をマジマジと観察するのも嫌がられるでしょう。

相手との付き合いの長さや性格も考慮したうえで、キャリブレーションを取り入れてみてください。

バックトラッキング

会話をする際、相手の言葉をオウム返しするテクニックのことをいいます。

相手の言葉を言い返すことで「ちゃんと話を聞いてくれている」と思ってもらえます。

例えば、「昨日〇〇で食事してきたんだ」と言われたら、「〇〇で食事してきたの!あそこ話題になってるよね」といった具合です。

さらに会話を広げたい場合は「〇〇に行ったんだ!おすすめは?」といったように、最初に相手の言葉をオウム返ししてから質問に繋げるといいでしょう。

〇バックトラッキングの注意点

相手の言葉をオウム返しにする際、やりすぎるとわざとらしさがでます。

人によっては馬鹿にされているように感じるため注意が必要です。。

自分の意見や感情も交えつつ、自然な形でバックトラッキングを利用しましょう。

仕事で信頼関係が壊れる10の原因

職場内で信用を勝ち取り、チームとの信頼を築くことができたとしても、ちょっとしたことで関係は壊れてしまうものです。

信頼関係を壊す原因として、次の言動が挙げられます。

  1. 約束を破る
  2. 嘘をつく
  3. 時間を守らない
  4. 相手を否定する
  5. 隠し事が多い
  6. 謝罪ができない
  7. 感謝を伝えない
  8. 自分に甘く他人に厳しい
  9. 陰で他人を悪く言う
  10. 相手次第で態度が違う

以下で詳しく解説します。

1.約束を破る

約束を交わすのは、相手のことを信用できると思っているからこそです。

つまり約束を破るのは、相手を裏切る行為にほかなりません。

どれだけ小さな約束だったとしても、一度でも破ると信用は失われます。

2.嘘をつく

保身のため、他人を傷つけるために嘘をつく人は不信感を抱かれます。

仕事で失敗するたびに嘘をつき、責任を逃れようとする人にはウンザリしますよね。

同様に、あなたの立場を悪くするような嘘をつく人なんて信用できるはずがありません。

3.時間を守らない

時間を守らないことで不利益が生じるのは本人だけではありません。

遅刻や成果物の納品が遅れることで、仕事効率や生産性の低下に繋がります。

自分の評価を下げるだけでなく、チームにまで迷惑をかけてしまうのです。

4.相手を否定する

あなたの周りに否定的な意見ばかりを口にする人はいませんか?

「でも」「だって」が口癖の人と話をすると、自分のことを否定されているように感じますよね。

何を言っても否定されることが分かっている人とは、できるだけ関わりたくないものです。

5.隠し事が多い

人間は誰しも隠しておきたいことのひとつやふたつはあるものです。

信頼を得たいからといって、個人情報をすべて教える必要はありません。

ですが、自分のことを極端に隠すのはおすすめできません。

人間は分からないことに対して、警戒心を抱いたり不安を感じるものです。

6.謝罪ができない

仕事でミスをすると、相手との関係に少なからず亀裂が生じます。

自分の失敗を認めて謝罪するのは、亀裂を埋めるための行為でもあります。

しかし、中には自分のミスを認めることができず、謝ることができない人もいます。

結果、関係を修復する機会を逃してしまうのです。

7.感謝を伝えない

謝罪と同じくらい大切なのが、感謝を伝えることです。

「ありがとう」には、自分のために時間と労力を使ってくれたことへの感謝や「あなたの実力を認めている」という意味が込められています。

感謝を伝えられた側も、達成感や自己肯定感を高めることに繋がります。

「ありがとう」を伝えることは、お互いにとって有益なことなのです。

しかし、中には「やってもらって当然」と考え、感謝を伝えない人もいます。

そのような傲慢な態度の人とは、関わりたいと思えないものです。

8.自分に甘く他人に厳しい

自分がミスをした時は笑って済まそうとするのに、他人がミスをしたときは激しく攻め立てる。

このような、他人に厳しいのに自分のことは甘やかす性格の人は嫌われる傾向にあります。

9.陰で他人を悪く言う

仲間内で上司や同僚の陰口を言うのは、結束を強める方法のひとつです。

同じ感情を抱いている者同士で秘密を共有していることが、お互いの信頼関係を高めることに繋がるのです。

しかし、頻繁に悪口をいっていると「どこかで私の悪口もいってるかも…」と、仲間内からも疑われてしまいます。

10.相手次第で態度が違う

好きな人を特別扱いしたくなる気持ちは誰でもあるものです。

しかし、それも度が過ぎると周囲の人に不信感を与えてしまいます。

例えば、あなたが頑張って仕事をしているのに、サボってばかりの人を怒りもしない。

それどころか、あなたに対して「ちゃんと仕事しろ!」という上司は信用できないはずです。

特定の人物をえこひいきするなど、相手次第で態度を変える人は信頼を損ないがちです。

壊れた信頼関係を再構築する方法

結論からお伝えすると、仕事で失った信頼を回復するのはとても困難です。

信頼関係を再構築するには、信頼を裏切った側が努力するだけでなく、裏切られた側も許すために労力を必要とします。

これは男女関係で例えると分かりやすいでしょう。

浮気した側は誠意をもって謝罪をする、同じことを繰り返さないという努力が必要になります。

対して浮気された側も、相手を許すだけでなく、信用するために自分を納得させるなど労力をかけなければいけません。

恋人や夫婦といった関係であっても、信頼を回復するのは困難です。

仕事上の付き合いしかない他人同士では、どれだけ難しいか理解できるはずです。

それでも信頼を取り戻したい人向けに、信頼を再構築する方法をご紹介します。

  • 信頼を失った理由を把握する
  • 責任を認めて素直に謝罪する
  • 相手の話に耳を傾ける
  • 言動を目に見える形で改める
  • 相手が求める以上の成果を出す
  • 時間がかかることを覚悟する
  • 転職や異動で環境を変える

以下で詳しく解説します。

信頼を失った理由を把握する

自分が何をしてしまったのかも分かっていないのに、表面上だけ「申し訳ございません」と謝罪しても説得力は皆無です。

信頼関係が壊れた原因を把握しておかないと、また同じ過ちを繰り返す可能性もあります。

まずは、なぜ信頼を失うことになったのか、その理由をちゃんと把握することが必要です。

責任を認めて素直に謝罪する

相手が何に対して裏切られたと感じたかを理解したら、責任を認めて謝ることが必要です。

ここで下手な言い訳をしたり、嘘をついてごまかそうとすると余計に信頼を失います。

自分に非があるのであれば、素直に認めて謝罪しましょう。

相手の話に耳を傾ける

信頼関係が修復不能まで壊れていなければ、謝罪後に相手から直してほしい所についてアドバイスや文句をいわれるはずです。

ここで相手の言葉を聞き流すことは絶対にしてはいけません。なぜなら、相手も関係を修復できると考えている可能性が高いからです。

相手に対して言いたいこともあるかもしれませんが、黙って相手の話を聞きましょう。

言動を目に見える形で改める

相手に指摘された言動は、目に見える形で改善しましょう。

言葉だけの謝罪で言動に変化がなければ、結局同じことを繰り返すだけです。

信頼を裏切られた相手からすると「そう簡単に変わるわけがない」と考えています。

信頼関係が修復できるという期待半分、どうせ変わらないという諦め半分という状態だからこそ、目に見える形で直す努力をしましょう。

相手が求める以上の成果を出す

仕事で失った信頼や信用は、仕事で取り返すしかありません。

ミスや失敗が原因で信頼関係が壊れたのであれば、相手が求めている以上の成果を出すことで見直してもらえるかもしれません。

時間がかかることを覚悟する

信頼の回復には時間がかかることを覚悟しておきましょう。

謝罪したからといって、すぐに元の関係に戻れるとは限りません。

場合によっては、相手の心にいつまでも根深く残ってしまう恐れもあります。

信頼関係を再構築しようと望むのであれば、時間をかける必要があります。

転職や異動で環境を変える

どれだけ謝罪したり言動を改めたとしても、信頼関係を再構築できないかもしれません。

信頼を取り戻すまで時間がかかりますし、周囲からも仕事ができないという目で見られるでしょう。

その間はストレスも溜まりますし、仕事の効率も低下しがちです。

そんな時は信頼を取り戻すことを諦めるか、転職や異動を願い出て環境を変えるしかありません。

仕事を円滑に進めるには信頼関係が必要不可欠!

当記事では今回、信頼関係を築くために心得ておきたい原則やテクニックをご紹介しました。

仕事において信頼関係を築くことで、自分にとっても利益になります。

そこで、信頼を築くために、「ロジャーズの3原則」を心得ておきましょう。

  1. 無条件の肯定的配慮
  2. 自己一致
  3. 共感的理解

加えて、次のようなテクニックを併用することをおすすめします。

  • ミラーリング
  • マッチング
  • キャリブレーション
  • バックトラッキング

職場のチームと信頼関係を築き、仕事を効率的に行える環境を整えましょう。

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