SNSで拡散されやすい?動画広告の効果やメリット、課題とは

近年、新たな広告手法として動画広告が流行しています。アメリカの動画市場は日本の4倍あり、アメリカの影響を受けて日本でも動画広告を導入する企業がますます増えてくると予想されます。

しかし、プロモーション方法を動画にしたからといって具体的にはどんなメリットがあるのかわからない人もいるでしょう。今回は動画広告の効果やメリット、そして今後の課題について取り上げました。

目次

広告に動画を活用するメリット

従来の広告は文字、画像や写真を使った静止画が主流でした。しかし、文字や静止画だけでは伝えられる情報に限度があり、消費者が広告から受け取れる感情にも制限があります。

そこで技術の進歩と共に登場したのが動画広告です。では、動画広告を活用するとどんなメリットがあるのでしょうか?

動画と静止画の効果の違い

Yahoo!JAPANは動画広告と静止画広告の効果の違いについて調査しました(2018年12月)。しかしその結果、動画と静止画では大きな効果の違いは見られなかったのです。

画像出典:動画と静止画、どちらが効果的?調査結果から学ぶ広告戦略 - Yahoo! JAPANの最新マーケティング情報

この調査では、静止画では伝えられる情報が少ない分、接触者はすべての情報を認知できますが、動画は再生されないと情報の概要がつかめないことがわかりました。

しかし逆を言えば、動画が再生されれば「映像」「音」「文字」のすべてで接触者にアプローチできるため、より強く印象に残るのです。

インターネット動画広告のメリット

調べ物をしているとき、Webサイトを閲覧しているとき、目的もなくネットサーフィンをしているときなど、私たちはインターネット利用中に何回か動画広告を目にします。勝手に再生される動画もあれば、再生ボタンを押さないと始まらない動画もあるでしょう。

「再生するか否か」でその後の広告想起リフトや購買に大きな影響を与える動画広告ですが、次のようなメリットがあります。

  • 短時間でより多くの情報を伝えられる
  • 他の広告よりも圧倒的に印象に残りやすい
  • 視聴者は商品利用の具体的なイメージができる
  • 動画を視聴してからの購入に繋げやすい

動画広告は数十秒の動画の中に商品の特徴・メリット・使用後の変化など多くの情報を入れることができ、視聴者の「かっこいい」「自分もこうなりたい」などの感情を喚起することもできます。

その感情が原動力となり、もっと詳しい情報を検索したり、ホームページを訪れたり、実際に購入したりなどの消費行動につなげていくのが動画広告の戦略です。

SNS動画広告のメリット

SNSのタイムラインをスクロールすると、投稿に紛れて流れてくる動画広告。最近ではテレビの視聴からスマホを使った動画の視聴へとシフトチェンジしており、YouTubeやTikTokなどの動画市場が急成長しています。

インターネット全体からさらに範囲を絞り、SNS動画広告を活用すると次のようなメリットがあります。

  • 市場拡大の波に乗れる
  • 接触者は簡単に拡散できるため、インプレッションを増やしやすい
  • 自然に媒体の中に紛れるため、ユーザーの邪魔をしない

動画広告を初めて出すなら、多くの人にリーチできて拡散されやすいSNS動画広告からスタートさせると良いかもしれません。

動画広告の課題

数々のメリットがある中で、動画広告の課題も無視できません。

一番大きな課題はやはり「再生されないこと」でしょう。ページを開いた瞬間に画面全体に動画広告が出てくるとユーザビリティを著しく下げてしまいますし、かといって何も対策をしないと「×」ボタンで消されてしまいます。

その課題を解決するために、YouTubeやTikTok、InstagramなどのSNSプラットフォーム内に動画広告を出稿する企業が増えました。もともと動画を再生していれば、途中で流れてくる動画もCMを見る感覚で視聴してもらえるのです。

また動画が最後まで再生されるよう、冒頭部分で強いインパクトを与える必要があります。動画広告がスキップできないとユーザーのストレスになるのも問題です。

これらのことを踏まえると、

  • ユーザーのストレスにならず
  • 最後まで再生されるような工夫を凝らした動画広告を
  • 適したプラットフォーム、ターゲットに出稿する

この3つの条件が効果を上げる重要なポイントであり、同時に動画広告の課題だと言えるでしょう。

動画広告の活用手順

課題をクリアできれば、動画広告は大きな効果をもたらしてくれます。ではどのようにして動画広告を出稿するのか、その手順についても解説しましょう。

構成を考えて動画を作成

まずは広告として出す動画作成から始まります。詳細な動画の作り方はここでは割愛しますが、大まかな流れは次の通りです。

①コンセプトと伝えたいメッセージを決める
②構成と脚本を作る
③キャスト(主演者)を集める
④ロケーションを決め、カメラ・マイク・照明などの機材を揃える
⑤撮影する
⑥編集する

ここで重要なのが①のコンセプト・メッセージと②の構成です。

動画広告が炎上した事例もいくつかあり、炎上リスクを下げるには徹底した調査をしたうえでコンセプトを決める必要があります。

また視聴者にインパクトを与え、飽きさせず最後まで視聴してもらえるような構成も重要です。テレビCMのように最後まで放送されないのが動画広告です。YouTubeを利用する場合は、特にスキップできない(アンスキッパブル)最初の6秒は視聴者を惹きつけるフックの要素が大切になります。

動画広告を掲載

次に動画広告を掲載する媒体を決め、掲載します。媒体決めは動画作成と同時進行か、コンセプトを考える時点で一緒に決定してしまっても良いでしょう。

例えば動画市場の大手YouTubeでも、インストリーム広告、ディスカバリー広告、バンパー広告、アウトストリーム広告といくつかの種類があります

  • インストリーム広告:YouTube動画の再生前・再生中・再生後に流れる長めの動画広告
  • ディスカバリー広告:YouTubeの検索結果やトップページに表示される広告
  • バンパー広告:YouTube動画の再生前・再生中・再生後に流れる、6秒以下の短い動画広告
  • アウトストリーム広告:YouTubeの外部サイトや外部アプリなどに表示されるモバイル専用の動画広告

媒体によって広告タイプが異なるため、よく調査したうえで、コンセプトやメッセージ、ターゲットに合った媒体を選んで掲載しましょう。

外注できる動画広告のサービス一覧

動画広告の作成から掲載までを自社で行うのか、外注するのかは悩みどころ。自社に動画を作れる人材や時間がない場合が、外注を検討してみるのも良いでしょう。

動画の制作から各フォーマットへの掲載、その後の効果測定などを一括で行ってくれるサービスやプランもあるため、発注側は動画広告だけに手間を取られることはありません。

以下のサイトでは動画広告のサービス一覧が紹介されているため、参考にできるでしょう。

参考:動画広告、動画メディアの比較、まとめ、一覧 « 媒体資料のメディアレーダー

メリットの多い動画プロモーション広告に挑戦してみよう

動画広告は静止画の広告と比べるとそれほど大きな効果の違いはなかったものの、視聴者に強い印象を残し、ブランディングにも販売促進にも活用できます。

近年の動画ブームにも乗っているため、費用対効果は高いです。この流行の波に乗って、動画を使ったプロモーション広告に挑戦してみるのはいかがでしょうか?

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