「メディアで取り上げられました!」
「あらゆるメディアで話題の…」
「メディアが読み込めません」
日常生活を送っていると、こんな言葉を耳にすることはありませんか?
この「メディア」の意味をあなたは説明できるでしょうか?今回はメディアとは何かについて詳しく解説します。
ITやマーケティングにおけるメディアとは何か?
「メディア」はITやマーケティングでよく耳にする言葉なので、なんとなく何のことかわかる人もいるでしょう。しかし、実は「メディア」が指すものはあなたが思っているより幅広いです。
辞書に書かれている意味
メディアの意味を辞書(広辞苑 第六版)で調べてみると「媒体」「手段」と書かれています。そして「特に、マスコミュニケーションの媒体」と追加されています。
メディアの意味自体は「媒体」と幅広いのですが、現代の「メディア」とは、マスコミュニケーションの媒体や、IT系における媒体、と狭義で意味することが多いようです。
では「媒体」とは?
では「媒体」という言葉についてもう少し掘り下げてみましょう。媒体とは、人々と情報を結ぶものです。
何かの情報を大勢に知らせたい人が、1人1人に声をかけてその情報を教えることは現実的に不可能です。そこで使われるのが、情報の発信者と受け手を仲立ちする新聞やテレビなどですよね。
新聞、ラジオ、テレビは明治時代から代表される情報伝達&受信ツールですが、これらがあることで私たちは遠くにいる発信者からの情報を手に入れることができます。
また媒体はメモリーやディスクなどのデータ記憶装置も指します。これらの装置に情報を保存しておくことで、私たちは必要なときに必要な情報を引き出すことができるのです。
これが人々と情報のなかだちとなる「媒体」つまり「メディア」なのです。
ネットワークメディアとは
「ネットワークメディア」とは、PCに接続するケーブル配線を指すこともありますが、情報が行き交う仕組みを指すこともあります。
情報を発信するときは1点が発信元ですが、到達するのは世界中のテレビやPC、スマホなど複数にわたります。この仕組みが「ネットワークメディア」です。
映像メディアとは
「映像メディア」とは、その名の通り映像を使ったメディアのことです。
電話やラジオは音声、新聞や雑誌は文字・写真を使って情報を伝えます。その一方でテレビ・PC・スマホなどは映像を使って情報を伝えられるため「映像メディア」になります。
映像メディアは音・文字・(動く)画像など情報伝達に必要な要素を複合的に含んでいるため、情報力がカギとなる現代では特に注目されているのです。
マスコミとメディア
マスコミ(マスコミュニケーション)は「大衆伝達」と言われ、テレビ、ラジオ、新聞などのマスメディアを介して不特定多数の人々に情報を伝えることです。
ただ、マスコミはメディアなくしては成り立ちません。情報を伝達する手段がメディアになるからです。
最近では「マスコミが〜」と言うと記者やニュース局のことを指すことが多いですが、マスコミュニケーションの定義も実際に使っている意味より幅広いことを覚えておくと良いですね。
情報を保存する媒体も「メディア」
ここまでは情報を発信し、伝達する「メディア」について解説してきました。それに加え、情報を保存する媒体も「メディア(記録メディア)」になります。
記録メディアはPCやスマホなどの通信機器というよりも、実際にデータが書き込まれる対象のことです。
現代の記録メディアとは
大昔、情報を保存するためには紙とペンを使って1つ1つ手作業で記録する必要がありました。そこから版を押す印刷技術が誕生し、さらにデータ化し、今ではPCやスマホ一台あればあらゆるデータを保存することができるようになっています。
そこで、現代の記録メディアを見てみましょう。
スマホなどの電子機器
スマホで日々ニュースを調べたり、話題の映画を調べたりと情報収集に使っている人も多いでしょう。しかし、スマホやiPadなどの電子機器は立派な記録メディアです。
スマホで写真を撮影すれば、そのデータは写真フォルダに残ります。アプリを一度インストールすれば、たとえアプリを削除してもその情報は残ります。
そうしてスマホを使うほどに容量が減るのは、情報を端末に記録しているからなのです。
CDやディスクなどの光学ディスク
フロッピーディスク、CD-ROM、DVD-ROMなどの光学ディスクに情報を記録し、プレーヤーで再生すると保存された通りに再生されます。
他にも、ひと昔前のカセットテープやレコードなども立派な記録メディアですね。
パソコンで使用するフラッシュメモリ
現代ではデータとして情報を作り、データとして保存することが増えました。パソコンで使用するフラッシュメモリ、USBメモリなども記録メディアです。
フラッシュメモリの中に膨大な量のデータを保存しても、紙のようにかさばったり重くなったりしないのが魅力ですよね。
また写真を撮るデジタルカメラ、動画を撮るビデオカメラも“機器”であるのと同時に記録メディアです。デジタルカメラ・ビデオカメラに保存された写真や動画はメモリに保存されており、パソコンなど他の機器に差し込めば呼び出すことができます。
情報を記録すれば紙もメディアに
記録メディアはコンピューターの記憶装置を指すことが多いですが、もっと広義で言えば、紙も記録メディアだと言えるでしょう。
新聞紙や雑誌、書籍から普通のメモまで、そこに情報が書かれてあれば記録メディアに。
データのように機器に繋がないと見れない情報は、ちゃんと保存されているか不安になったり、ちょっとした操作ミスでデータが消えたりといったトラブルもありますが、紙メディアは紛失などしない限り「そこにある」という安心感があります。
覚えておきたいメディアリテラシーとは
誰もがインターネットを使えるこの時代では、メディアリテラシーの重要性が高まっています。
メディアリテラシーとは次のような能力のことです。
- メディアを使って情報を集められる能力
- 集めた情報を取捨選択し、評価できる能力
- メディアを通じて自ら発信する能力
- 発信する情報は適切かどうかを判断する能力
例えば、SNSへの気軽な投稿で若者が炎上する事例が絶えません。その情報を不特定多数が見るSNSに投稿するべきかどうかの判断能力が欠けていたのです。
またメディアは何かと不安を煽ります。メディアの情報を鵜呑みにして紹介された商品を買い漁ったり、日々不安を抱えながら生きたりするのも、情報を評価する能力が欠けていた結果です。
思わぬトラブルに巻き込まれたり、心身を病んだりしないように、しっかりとメディアリテラシーを身に付けましょう。
「メディア」が指すものは幅広い
メディアはテレビや雑誌、Webだけではなく、情報の記憶装置も指します。
それぞれの「メディア」の意味を知っておくことで、どんな場面でどの媒体のことを指しているのかがわかるため、場面に合わせて適切な対応ができるでしょう。
そしてメディアを通して情報を受け取り、自分から情報を発信をするのなら、メディアリテラシーを高めておくことも忘れてはいけません。