マルチメディアとは?現代におけるマルチメディアの役目と重要性

「メディア」という言葉はよく聞きますが「マルチメディア」になるとどういう意味になるのかご存知でしょうか?

あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、実は身の回りにマルチメディアは溢れています。今回はマルチメディアの意味と現代における重要性について解説しましょう。

目次

「マルチメディア」とは?

「マルチ」は日本語で「複数の」を意味しています。よってマルチメディアとは、文字・音楽(音声)・静止画・動画など、別々だった情報をコンピューター上で複合的に表現する技術、またはシステムのことです。

私たちはスマホやパソコンなど1つの媒体から文字や動画などの様々な情報を受け取っていますよね。情報をひとまとめにするこの表現の仕方がマルチメディアなのです。

マルチメディアで伝えられる情報

従来、文字は紙メディア、音楽はCDメディアなど、情報の形によって最適なメディアが異なっていました。

文字・音楽(音声)・静止画・動画などの形の違う情報をすべてデジタル化することで、単一の媒体で処理・表現できるようにし、マルチメディアが完成したのです。

さらに、マルチメディアには双方向性・対話性(インタラクティブ性)が必要。

例えば動画なら、再生ボタンを押して再生できるだけでなく、停止ボタンで一時停止、早送りボタンで15秒スキップできるなど、利用者の操作によって表示や再生の仕方に変化があることが現代のマルチメディアの条件だとされています。

マルチメディア商品とは

マルチメディアを実現できる機器のことを「マルチメディア機器」、そしてマルチメディアの技術を採用した商品のことを「マルチメディア商品」といいます。

例えば、私たちが日常的に使っているスマホやPCが代表的な例でしょう。最近ではコンピュータを内蔵した冷蔵庫や電子レンジなどの情報家電機器も登場していますが、これらもマルチメディア商品です。

マルチメディア通信とは

デジタル化された文字(ハイパーテキスト)や静止画、音声、動画などを全部まとめて扱う通信システムのことを「マルチメディア通信」といいます。

例えばSkypeやZoomなどのテレビ電話、17Liveなどのライブ配信アプリは、音声に加え動画も同時に配信できるためマルチメディア通信に含まれます。

さらには、日々膨大な量の文字・音声・静止画・動画が行き来しているインターネットもマルチメディア通信だと言えるでしょう。

マルチメディア・ストリームとは

「ストリーム」とは動画や音声といったマルチメディアファイルを転送・再生する技術のこと。通常のダウンロードとは異なり、その場で動画や音楽が再生されます。

このとき、サーバーからのデータ転送と再生が同時に行われますが、この一連の動作のことを「ストリーミング」といいます。この単語なら聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?

「マルチメディア・ストリーム 」とも言われますが「ストリーム 」と同じ意味です。

身の回りにあるマルチメディア

21世紀を生きる私たちの身の回りには、普段意識していないだけで、多くのマルチメディアが溢れています。そしてマルチメディアが私たちに情報を届ける役目を担ってくれているのです。

では、どのようにして私たちは情報を手に入れているのでしょうか?

スマホやパソコン

現代は1人1台スマホを持ち、最低でも一家に1台はパソコンを持つ時代です。こうした機器の主要目的はインターネットの利用ですが、インターネットもマルチメディア通信の1つ。

スマホやパソコンなどの機器を使って調べ物をしたとき、文字や画像だけでなくYouTubeをメインとした動画もヒットするようになりました。

また画像だけ・文字だけの広告から、動画で訴求する広告、InstagramやFacebookといったSNSの中で通常の動画投稿のように見せる広告など、マルチメディアを活用した広告も増えています。

スマホ・パソコン・インターネットなどのマルチメディアのおかげで、私たちは欲しいときに欲しい情報を、かなりわかりやすい形で手に入れることができるほか、広告の訴求力をあげて利益を得ているのです。

テレビや電子看板

家庭用テレビや街の中で見かける電子看板(デジタルサイネージ)も、複数種類の情報を統合的に扱っているマルチメディアです。

テレビはデジタルな情報を受信して、人々が理解できるような動画や音声に変換して映し出します。一方で電子看板はリアルタイムで情報を受信・変換するものもありますが、内蔵記憶装置にデジタル情報を保持し、必要なタイミングで画面に表示します。

どちらも身の回りにあるものですから、私たちは家庭内外で常にマルチメディアと接していることになります。

現代ではインターネットに代替されつつありますが、情報収集や家族団欒の手段、広告手段としてもまだ重要な役割を担っています。

マルチメディアの仕事はITだけじゃない

動画がブームになっている今、マルチメディアに関わる仕事はかなり需要が高くなっていると言えるでしょう。

「マルチメディアの仕事はIT系だから、ITの知識がわからない自分には難しい…」と感じる人もいるかもしれませんね。

しかし、マルチメディアの仕事はIT系だけではなく、やはり複数種類の情報を複合的に扱うので仕事内容も幅広いです。

マルチメディア機器の開発

まずは複数種類の情報をデータに変換・受信・表示できるマルチメディア機器が無いことには意味がありません。このマルチメディア機器を開発・製造してくれる人材が必要になります。

例えばスマートフォンのICチップやパソコンのドライブの製造、次世代機器の開発などですね。まさにエンジニア系(技術職)の仕事だと言えるでしょう。

マルチメディアサービスの展開

InstagramやYouTubeなどの動画を使ったSNSは、マルチメディアを最大限に活かしたサービスだと言えます。

こうしたマルチメディアサービスを展開したり、ユーザーが使いやすいようにUIやUXを設計したりする仕事もあります。

マルチメディアコンテンツの制作・発信

消費者がマルチメディアから一番影響を受けるのは、そのマルチメディアを通して表現されるコンテンツです。テレビの放送、解説動画、広告などですね。

こうしたコンテンツを制作し、発信するために難しいITの知識は必要ありません。その代わり、消費者・視聴者の心理を理解するマーケティング能力、制作をスムーズに進めるディレクション能力、コンテンツの質を高める編集能力が必要とされます。

マルチメディアはとても身近なもの

いつも観ているテレビ、触っているスマホやパソコン、利用しているインターネットなど、私たちはいつでもマルチメディアと接しています。むしろ、マルチメディアがないと生活が不便になってしまうほどです。

マルチメディアの重要性を理解し、これからの付き合い方もぜひ考えてみましょう。

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