資料作りのために残業する…ビジネスマンなら誰もが経験したことがあるのではないでしょうか?
特に人前で発表するためのプレゼン資料には、いつも以上に精神力を削ってより良いものを仕上げようという人も多いかもしれません。しかし、長時間の資料作りで肝心のプレゼンが疎かになってはいけませんよね。
今回は時間をかけずにプレゼン資料を作る方法と、作り方のポイントについて解説します。
「プレゼンテーション」の意味を理解していますか?
「プレゼン」改め「プレゼンテーション」とは、自分の提案や作品、研究成果、新商品の情報などを発表し、聴衆から理解を得るための情報伝達手段の1つ。
「presentation」の語源は「present(贈り物)」から来ていることから、聞き手に自分の提案や成果などを目に見える形でプレゼントし、相手の利益になることが重要です。
発表会とプレゼンが違うのは、相手の立場に立ってプレゼンをすることにより、相手に行動を起こさせることにあります。
そのためにはまずは理解を得る必要があるため、プレゼンには聞き手の理解を促す視覚情報が必要不可欠。そこで役に立つのがプレゼン資料です。
すぐに出来る!プレゼン資料の作り方
プレゼン資料は自分だけでなく聴衆にも見せるものですから、手を抜くわけにはいきません。取引先に提示するものであれば、社内でのチェックも厳しくなるでしょう。
しかしプレゼン資料作りに頭を悩ませれば悩ませるほど手が止まってしまいます。
そこで多くの人が「本当にこれでいいのかな?」と悩みやすい点から、プレゼン資料の作り方を解説します。
先に目次で構成を作る
いきなり頭からプレゼン資料を作ろうとしていませんか?突然「作ろう!」と思っても、何から取り掛かればいいのかわからず、出だしからつまづいてしまう人がほとんどです。
いきなり資料を作ろうとするのではなく、先に構成を作るようにしましょう。
そのプレゼンを成功させるために、
- どんな順番で話せばいいのか?
- どのタイミングでどの資料を出すのか?
- 論理的で理解しやすい流れにするには?
などの点を意識しながら構成を作っていきましょう。
そしてその構成を目次の形になるように整えます。聴衆も目次がある方が全体の大まかな概要を掴めて、意識的に耳を傾けてくれるようになるのです。
Wordよりパワポがおすすめ
たまにWordでプレゼン資料を作って印刷したり、PDFに変換して画面に映したりする人がいますが、Word文書よりパワーポイントの方がおすすめです。
パワーポイントはまさに資料作りのために開発されたソフトであり、Wordにはない機能をたくさん備えています。
プロジェクターに映してプレゼンをするならアニメーションをつけて効果的に見せることができますし、プレゼン資料とカンニングペーパーをひとまとめにしたものを印刷して、それを見ながらスムーズにプレゼンを進められます。
また人は視覚的に縦長の資料よりも横長の資料の方が読みやすいと感じるため、横長にデフォルト設定されているパワーポイントはかなり使いやすいです。
表はエクセルで作ってパワポに挿入
パワーポイントの罫線機能を使えば表作成もできますが、エクセルで作った表を挿入するのもおすすめです。エクセルなら計算式を入れられ、プレゼン資料作りの途中で数値が変わったときでも一部を修正するだけですべての項目をまとめて修正できます。
表の数値を元にして円グラフ・棒グラフを作れるので、グラフも一緒に挿入することでより説得力が増す資料が作れるでしょう。
表紙にはほとんど時間をかけない
プレゼン資料作りに慣れていない人がやりがちなのが、表紙に時間をかけすぎてしまうこと。第一印象を良くしようとして、表紙をやたらとデコレーションしようとするのです。
資料にすると一番上・一番外側に位置する表紙ですが、表紙が見られるのはほんの一瞬。聴衆は表紙よりも中身を注視しています。
そのため、表紙はごくシンプルにした方がいいでしょう。見せたいイメージがあれば、表紙よりも中身の資料に入れるようにします。資源の節約のために表紙を作らず、いきなり資料の1ページ目を見せる場合もあります。
社内・社外企業問わず参考文献を入れる
企画の考案や研究、作品作りなどで使った資料・論文もあるでしょう。そうした参照元は社内向け・社外向けのプレゼン問わず必ず参考文献として入れましょう。参考文献を入れることでプレゼンの説得力が増すからです。
参考文献の入れ方は次の3つがあります。
- 参考にした箇所にその都度入れる方法
- 資料の最後にまとめて入れる方法
- 上記の2つを併用した方法
プレゼンの内容や出来上がりの見やすさによって最適な方法を選びましょう。
プレゼン資料を作るときのポイント
プレゼン資料の完成度を上げたいですしもっと効率的に作れるようになりたいですよね。そこで、プレゼン資料を作るときのポイントも合わせて解説します。
最初に情報をまとめておくのがコツ
プレゼン資料を作り始める前に構成を作ることをおすすめしましたが、それでも手が止まってしまうという人は、最初にプレゼンに関する情報をまとめておきましょう。
いきなり資料作りに取り掛かるのではなく、紙やノートになぐり書きでいいのでざっと情報をまとめておくだけでも資料作りの進みが違います。「手で書く」という作業は頭の整理にもなり、眠っていた記憶も引き出してくれるものです。
1つひとつの情報を繋ぎ合わせていくことで、プレゼンの段取りも組めて資料作りもスムーズになりますよ。
いつも使うプレゼン資料はテンプレート化
何度もプレゼンをする機会がある人や、同じテーマでマイナーチェンジしながらプレゼンをする人などは、プレゼン資料をテンプレート化してしまうのも有効です。
毎回プレゼン資料を1から作るのは大変なもの。それならテンプレート化してしまい、型にはめる感覚で作っていく方がかなり効率がいいですよね。
「テンプレート化することで既視感を持たれ、聞き手にきちんと伝わらないのでは?」と思うかもしれません。しかしそれは逆で、既視感があるからこそ聞き手も勝手がわかり、スムーズに内容を理解できるようになります。
プレゼン資料の作り方の本も読もう
大手企業のクライアントがいる、失敗できない取引があるなどのときは、しっかりとプレゼン資料を準備したいところ。そこで役に立つのが、プレゼン資料の作り方に関する本です。ここではおすすめの3冊をご紹介します。
世界で一番やさしい 資料作りの教科書
こちらの本は単なる「見やすい資料の作り方」ではなく、相手に自分の伝えたいことを伝える方法について解説されており、入門編と言えどかなり深い内容となっています。資料作りに慣れた人でも一度原点に戻って読みたい本ですね。
ゼロから身について一生使える! プレゼン資料作成見るだけノート
ゼロから身について一生使える! プレゼン資料作成見るだけノート|Amazon
プレゼン資料に限らず、さまざまな資料作りに役に立つ本です。特に悩みやすいのがデザインですが、ここにはデザインの例も多く登場していますのでそのままマネしてもいいですね。
PowerPoint資料作成 プロフェッショナルの大原則
PowerPoint資料作成 プロフェッショナルの大原則|Amazon
時間をかけずスムーズに資料を作るには、自分のルールを決めてしまうこと。この本ではプレゼン資料から会議資料までの資料作成の原則が解説されています。その原則を参考に資料作りを進めてルール化すれば、もう資料作りに迷うことはありません!
有名企業のプレゼン資料のサンプルもチェック!
最後に、実際にあった有名企業のプレゼン資料のサンプルもご紹介します。ぜひ有名企業のプレゼン資料もチェックしてみてください!
プレゼン資料のサンプル:これが即戦力スライド!ネット界隈の有名企業のリアルプレゼン資料15選|リクナビNEXTジャーナル
こちらのページでは、誰もが知るサービスのプレゼン資料がスライドシェアで公開されています。こうした企業のプレゼン資料を参考にでき、そのサービスが誕生した背景も垣間見ることができます。
資料作りに時間をかけずプレゼンの仕方をブラッシュアップしよう
上記のような有名企業のプレゼン資料を見てみると、1ページに内容を詰め込みすぎず、意外とシンプルであることがわかります。
プレゼン資料はあくまであなたのプレゼンのサポート役。見栄えのいいプレゼン資料を時間をかけて作るよりも、シンプルでわかりやすい資料を作り、プレゼンの発表の仕方をブラッシュアップすることが大切なのです。