新たに事業を立ち上げるときには、斬新なアイディアで市場に旋風を巻き起こしたい!と思っている人も多いかもしれません。
実際にスマートフォンやTikTokなどは社会の常識を変えるようなサービスとして大成功していますよね。
しかし、アイディア商品に溢れた現代で新たなアイディアを考えるのはなかなか難しいもの。そこで今回は、ビジネスアイディアの生み出し方をお伝えします。
ヒット商品のアイディアは組み合わせから生まれる
「アイディアは何もないところから生まれる」というのは間違った解釈だと言えます。なぜなら、まったく新しいアイディアだと思っていたものは、いつでも既存のアイディアとアイディアの組み合わせから生まれているからです。
例えば、スマホと言えばiPhoneをイメージする人が多いはず。しかし世界で初めてスマホを作ったのは1996年のノキアで、まるでパソコンを小型化したようなモノクロ画面の携帯端末でした。
スティーブ・ジョブスはノキアのスマホにデザイン性や機能性を組み合わせてiPhoneを作ったのです。そこで初めて「スマートフォン」という言葉が広がりました。
またTikTokもショートムービーとSNSの機能性を組み合わせたものです。似たようなアイディアのサービスにC CHANNELがありますが、「動画作成も投稿も1つのアプリ内で完結する」=というSNSらしい強みを前面に押し出して成功しています。
ビジネスアイディアの生み出し方
ビジネスアイディアは突然思い付くことはあっても、突然天から降ってくることはありません。
降ってくるのを待たずに、自分の頭を働かせてビジネスアイディアを生み出す方法をご紹介します。
アイディア出しのテクニック
まずはアイディア出しのテクニックから。世の中にはたくさんのアイディア出しの方法やツールがあるため、そういったものを活用してみるといいですね。
マインドマップ
人は頭で考えるとき、1つの大きなテーマから枝分かれしていくように細かいテーマについて考えています。頭の中と近い形で自分の思考を表現する方法がマインドマップです。
引用:https://www.mindmap-school.jp/
中心となるキーワードやイメージを中心に書き、その周りに放射状に関連のあるキーワードやイメージを書き足していきます。そこからさらにイメージを広げて、繋げていきましょう。
思考整理や記憶に役立てられる方法ですが、思い付く限りのキーワードを繋げていくことでアイディアを見つけられるでしょう。
ブレインストーミング
チームでアイディア出しを行うときには、ブレインストーミングというやり方がおすすめです。自分1人ではアイディアの幅が狭まってしまうなら、他者のアイディアから刺激を受けるといいですね。
やり方はチームで輪になり、自由にアイディアを出していくだけというシンプルなものですが、いくつかのルールが決められています。
- 結論を出さない
- 粗野な考え方を歓迎する
- 質より量を重視する
自由奔放に次々とアイディアを出し合うことで革新的なアイディアを見つけます。
成功例から盗む
成功したいなら、成功者の真似をするのが手っ取り早いです。ビジネスアイディアも同じで、成功例から盗んでそこにオリジナリティを足すことで成功する場合も。
先ほど紹介したiPhoneの例も、スティーブ・ジョブスがノキアのアイディアを盗んで成功した例ですよね。「盗む」とは言い換えれば「模倣する」とも言えます。
成功例の中にも何か1つや2つくらい課題は残っているもの。その課題を自分ならどうやって解決できるかを考えると、ただの「模倣」に終わらないビジネスアイディアが生まれます。
既存ビジネスの課題を新規ビジネスに
既存ビジネスがあるなら、そのビジネスの中にある課題を解決するための新規ビジネスを立ち上げるという方法もあります。
例えば高濃度ビタミンC美容液を販売しているとします。とても良い商品ですが「朝使うと紫外線を吸収するおそれがある」というのが課題です。
そこで、紫外線の吸収を抑える日焼け止めを作る。これで課題解決です。
既存ビジネスと新規ビジネスがサポートし合う関係にあれることで、相対的に売上を伸ばすこともできるでしょう。
今後流行るビジネスから考える
誰もが「次はこれが流行る!」と予想できるわけではありません。しかし社会の情勢は、じわじわとニーズが高まっているところから「これから流行りそうかも?」と予測することはできます。
そこで、今後流行るビジネスからアイディアを考えてみましょう。
例えば、テレワークが流行りそうならテレワークを便利にするツールを売る。SNSが今後さらに盛り上がりそうであれば、SNSマーケティングをサポートするサービスを売る。
どの分野でも先駆者はいるものなので、ちょっと変わった切り口で考えるのがポイントです。
ゴールドラッシュの時代にお金を儲けたのは鉱夫ではなく道具を売った人たちだったという教訓を活かしてみましょう。
海外で日本にないビジネスを探る
欧米のビジネスが日本に入ってきて普及するまでには、数年のタイムラグがあると言われています。つまり、新しいビジネスが誕生しているのはいつも海外だということです。
そこで海外に行き、海外のビジネスアイディアをどこよりも早く取り入れ、日本仕様にアレンジすることで、日本では「新しいビジネス」としての地位を築けます。
ビジネスの聖地と呼ばれるシリコンバレーや大きなお金が動くニューヨークなどの現場で学び、アイディアを盗むのも良い勉強になるでしょう。
ビジネスアイディアの活用の仕方
ヒットしそうなアイディアを見つけたら、自社で実現化していくのが理想的。
しかし、会社の規模が小さくて実現化できるほどのお金もリソースもない…。そんなとき、そのままアイディアを丸めて捨てるのはもったいないことです。
そこで、アイディアの活用方法をご紹介します。
アイディアを売る
自社にそのアイディアを実現化できるほどのリソースがないなら、他の企業に売ってしまいましょう。大企業であれば、面白いアイディアは積極的に取り入れたいと考えているところも多いです。
アイディアの特許権や商標権などを申請して獲得していれば、アイディアの価値が上がり売りやすくなるでしょう。
インターネット上でアイディアの募集をしているサイト等もあるので、アイディアを売るチャンスはいくらでもあります。
コンテストに参加する
各地でビジネスアイディアを持っている人と投資家を対象としたコンテストが開催されています。
コンテストで入賞すればアイディアの実現までサポートしてもらえるのはもちろん、入賞を逃しても投資家に目を付けてもらえれば、資金を援助してもらうことが可能です。
アイディアはあるけど資金力のない学生や若者が多く参加しています。
クラウドファンディングで資金を募る
インターネット上でクラウドファンディングを行い、資金集めをするのもおすすめです。
クラウドファンディングでは自分のアイディアに対して出資してくれる人を募ります。1人100円からの少額出資ができるので、アイディアを面白いと思った人は気軽に出資でき、トータルで多くの金額を集められるのが特徴です。
出資者には出資額に対するリターンを用意するため「アイディアをみんなで作り上げる」という経験もできます。
ビジネスアイディアの創出が新しい市場を作り出す
既存アイディアの組み合わせによって生まれたビジネスアイディアでも、新しい市場を作り出すことができます。
そこに市場があれば、ユーザーのニーズも必ずあるもの。ユーザーのニーズがあれば、お金も動くのです。
新しいビジネスアイディアを創出して、市場やニーズを開拓していきましょう!