BtoBのビジネスをしている企業が広告を打ち出すとき、どのような媒体で配信しているでしょうか?
BtoBとBtoCでは届けるべきターゲットが違うため、広告媒体選びが重要です。
本記事ではBtoB向け商材の広告を配信するときに利用できる広告媒体をご紹介します。
BtoB広告とは?
BtoBとは「Business to Business」の略で、企業を顧客としたビジネスのことです。
そしてBtoB広告とは、企業の中でも特に決裁者や経営者などの決定権を持つビジネスパーソン、マーケターなどをターゲットとした広告のことを言います。
ではBtoB広告についてもう少し掘り下げてみましょう。
BtoC広告との違い
一方でBtoCは「Business to Customer」の略で、一般消費者を顧客としたビジネスのこと。スーパーやコンビニに買い物に来るお客さん、ホテルや理髪店などでサービスを受けるお客さん、ネット通販を利用するお客さんなどが対象です。
BtoCビジネスでは商品やサービスの個人利用が想定されるため、個人の悩みや理想に訴求した広告が配信されます。そのためターゲットは「20代女性」「50代男性」といった個人に焦点が当てられます。
BtoBの場合、商品やサービスのビジネス利用が想定されます。そのためBtoB広告には「顧客管理に課題を抱えている会社」「在庫管理がうまくいかず大量の在庫を抱えている会社」など、会社単位での課題抱えている企業がターゲットです。
BtoB広告の効果を高めるには?
BtoB広告は「企業」をターゲットに据えているものの、実際の導入には上層部が決定権を持ちます。22歳の新卒社員がBtoB広告を見て「我が社に必要だ」と思い上司に掛け合ったとして、採用されるでしょうか?
BtoB広告の効果を高めるには、ターゲットを「企業」として見るだけでなく、決裁者や経営者など、もしくはその立場に近いビジネスパーソンを実質のターゲットに置く必要があるのです。
そしてそれらのターゲットにリーチするために、広告媒体選びも重要になってきます。
広告費の目安
BtoCでもBtoBでも、広告費用がピンキリなのは変わりありません。広告費をかけるだけリーチ数が増えコンバージョンも増えますが、その分広告費がかさみます。逆に広告費をケチりすぎても、思ったような効果は得られません。
例えば敷居の低いリスティング広告の場合、1クリック10円〜500円が相場です。1クリック100円の場合、100万円かけられればかなり高い効果を得られるでしょう。
しかし1クリック500円の広告に対し50万円しかかけられなければ、1000回しかクリックされません。下手をすればたった数日で予算を消化してしまいます。
ある程度予算を確保したうえで、長期で運用できる広告配信の仕方をしましょう。
BtoB向けWeb広告媒体8選
Google広告
Google広告には5種類あります。
- リスティング広告(検索連動型広告)
- ディスプレイ広告(GDN)
- 動画広告(YouTube広告/TrueView)
- アプリ広告
- ショッピング広告
この中でも特にBtoBに向いているのがリスティング広告、動画広告、ディスプレイ広告です。
動画広告やディスプレイ広告の場合、リーチ数は多いですが必ずしも決裁者がその広告を見るとは限りません。広告が表示されるチャンネルやWebサイトのジャンルを絞る必要があるでしょう。
リスティング広告はキーワードによってターゲットが変わり、ある程度狙ったターゲットに届けることが可能です。逆に言えばキーワード選定が何よりも重要な広告媒体だということです。
Yahoo!広告
Googleと並んで大きなプラットフォームのYahoo。YahooやBingでの検索結果にリスティングできる「検索広告」と「ディスプレイ広告」がメインです。
その他、大規模なプロモーションの際にはYahoo!Japanのトップページにバナーを表示させるプランなども活用できるでしょう。
Google広告よりも入札のシステムが自動化されにくいので、最適化が若干難しいというデメリットがあります。
Yahooは比較的利用者の年齢層が高め、デバイスはPCの比率も高いという特徴があるので、ビジネスの分野によってはGoogleよりもパフォーマンスが良い場合があります。
Twitter広告
ビジネスパーソンがTwitterを通して情報収集や情報発信をする動きが活発になりました。幅広いビジネスパーソンをターゲットにするには、Twitter広告も有効です。
Twitter広告には3種類あります。
- プロモツイート:特定のツイート(投稿)を広告として配信する
- プロモアカウント:特定のアカウントを広告として配信する
- プロモトレンド:特定のトレンド(ハッシュタグ等)を広告として配信する
ユーザーがTwitterでフォロー、検索、閲覧、いいね!、リツイートなどを行うことで、それらの行動に基づいてTwitter広告がカスタマイズされる仕組みです。
Twitterでビジネス系インフルエンサーをフォローしている人はビジネス系の情報を求めている場合が多く、コミュニティが形成されています。Twitter広告で費用対効果を高めるなら狙ったコミュニティに焦点を絞ると良いでしょう。
https://business.twitter.com/ja/help/troubleshooting/how-twitter-ads-work.html
Facebook for Business
Facebook for Businessでは、Facebook内に画像や動画を使った広告を配信できます。Facebook広告はかなり種類が豊富です。
- 画像(バナー)広告
- 動画広告
- スライドショー広告
- カルーセル広告
- キャンバス広告
- コレクション広告
- ダイナミック広告
- リード広告
- クーポン広告
- イベント広告
新型コロナウイルスの影響で企業はオンラインでの顧客接点が求められ、その一環としてFacebook運用を始める企業が増えました。
Facebookで実名やビジネスを公開している人も多いですが、そのほとんどが決裁者のため、BtoB広告に向いている媒体だと言えます。ターゲットを性別・年齢・地域と細かく設定できる点にも注目です。
オーソドックスな画像広告・動画広告だけでなく、リード広告やイベント広告なども活用し、リードを獲得していきましょう。
https://www.facebook.com/business/small-business
LINE広告(LAP)
LINE広告(旧称:LINE Ads Platform=LAP)は、日本で8000万人以上が利用するLINEを利用して広告配信が可能なプラットフォームです。
「SNS広告」と言えば若者のイメージがあると思いますが、LINEは老若男女あらゆる人が使う"インフラ"の側面を活かして、あらゆる人にリーチしやすいというメリットがあります。
地域設定なども詳細にできるので、ローカルビジネスとの相性がかなり高いです。
対面営業などを行なっているBtoB分野では、LINE広告も選択肢と考えてみて良いでしょう。
Wantedly People Ads
Wantedly Peopleとは、カメラで名刺を撮るだけで名刺管理ができるアプリで、ビジネスパーソンの利用者がほとんど。リリース後約2年半で、ユーザー数400万人を突破しました。
Wantedly People Adsはアプリ内に広告を配信できるサービスです。名刺管理アプリならではの名刺情報に基づき、詳細なターゲティングが可能となっています。
例えば名刺に記載されている役職や職種に加え、業種や企業規模まで細かくターゲティングできるため、決裁者を重点的に狙った広告配信ができるでしょう。
- Article Ads:記事広告
- Story Ads:インフォグラフィック
- Video Ads:動画広告
の3種類があるため、自社にとって効果的な広告を配信しましょう。
Eight Ads
Sansan株式会社が提供する法人向け名刺アプリ「Eight」は、ただ単に名刺を管理するだけでなく、「ビジネスのためのSNS」と謳われ、ユーザー同士の情報交換もできるようになっています。
他の名刺管理アプリと比べるとユーザーの利用頻度は高く、登録者数は200万人超え。そんなEightだからこそ、SNSを利用する感覚でアプリを起動し、さらにビジネスへの情報感度は高いです。
Eightの広告メニューは2つ。
- タイアップ記事広告:Eightメディア「BNL」メンバーによって記事を制作する広告
- インフィード広告:ユーザーの目に触れるニュースフィードに表示される広告
ターゲティングは名刺情報を基にした役職、業種、地域など細かく分けられます。さらにユーザーの登録情報を利用し、エントリーフォームの入力の手間を省いてくれるためCVまでのハードルも低いです。
News TV 動画広告「ビデオリリース」
株式会社News TVでは、何と動画制作費が無料の動画広告配信「ビデオリリース」を提供しています。
ビデオリリースでは、スマホでの視聴を想定した1分程度の動画広告を制作。動画制作費は無料のため、かかるのは広告費のみ。実績を積んだプロの手によって「見てもらえる」「情報が届く」動画が作れるのが強みです。
広告は独自の動画配信プラットフォーム「NewsTV Network」を利用して配信される、ターゲティングの提案や自動ターゲティングなども可能。
制作から配信までをワンストップで依頼できるため「動画広告を配信したいけど時間がない」という企業におすすめです。
シラレル
BtoB広告「シラレル」は、届けたい人にだけしっかり届ける広告配信サービスです。例えば企業情報データベースの「LBC」や「どこどこJP」、名刺情報データベースには「Eight」、ビジネスパーソン向けメディアの「BOXIL」や「弁護士ドットコム」等のユーザーに配信できます。
こうしたサービスと連携することで、シラレルでターゲティングできるユーザー数は1000万人以上。役職や業種、地域に加え、従業員規模、売上規模、上場区分などかなり詳細に設定できます。詳細に設定しても母数が多いため、「ターゲットがいない」なんてことはほとんどありません。
さらに、シラレルはレポーティングもわかりやすいです。例えば「どの企業のどの役職に何回接触したか」といった情報や役職ランク別のレポート、アンケートレポートなど。
無駄を省いて効果を出しつつ、改善のためのレポート作成までを求める企業にピッタリの広告媒体です。
AdMatrix DSP
AdMatrix DSPでは、国内最多のIPデータ量と特許出願技術による独自データを活用し、他の広告媒体にはないターゲティングができるのが特徴です。特にユニークなのが次の3つ。
- リマインドターゲティング:自社サイトに訪問したユーザーにターゲットを絞った広告を配信
- オフィスターゲティング:IPアドレス照会により、選定したオフィス(企業)に絞って広告を配信
- Whether配信:天気・気温・地域等に分けて広告配信を切り替える
こうした特殊なターゲティングは、他の広告配信方法で頭打ちを感じたときにおすすめです。
もちろん検索キーワードやユーザー属性によるターゲティングも可能ですし、自在にカスタマイズできるのもポイント。潜在層へのアプローチに最適です。
BtoB広告は媒体選びがカギに
BtoB広告では、決裁者や経営者が実質のターゲットとすることで効果が出ます。
そのターゲットを的確に絞り、費用を抑えつつ無駄のない広告配信をするためには、媒体選びがカギになってくるのです。
広告運用の目的やターゲットに合わせた広告媒体を選びましょう。