アポが取れない営業マンのための営業メールの書き方&送り方のコツ

「どれだけ営業メールを送っても返事がこない」と悩む営業マンは多いでしょう。それもそのはずで、ある程度面識のある企業でもない限り、営業メールはスルーされることがほとんどなのです。

返事がなければアポも取れませんよね。では、営業マンはどのように対策すれば良いのでしょうか?

今回は返信率・アポ率を上げる営業メールの書き方と送り方のコツをご紹介します。

目次

営業メールの書き方のコツ

営業メールを開いて読んでもらっても、丁寧さや魅力を感じさせるような文面になっていないと返信率は下がります。

また、提案の内容がしっかり書かれていなければ何度かメールをやり取りする手間がかかり、商談がスムーズに進まないかもしれません。

まずは営業メールを読んでもらうための書き方のコツを見ていきましょう。

営業メールの構成を頭に入れる

営業メールを書くときに構成は意識しているでしょうか?テンプレートを元に営業メールを書いている人でも、一度構成を頭に入れてみましょう。

営業メールの基本構成は次のようになっています。

  1. 挨拶・自己紹介
  2. 用件
  3. 顧客のメリット
  4. アポ時間の提案・設定
  5. 結びの挨拶・署名

多くの営業メールでは、「3.顧客のメリット」「4.アポ時間の提案・設定」が抜けてしまいがち。

構成を意識することで過不足なく営業メールが書けて、さらに先方も返信しやすくなるのです。

内容がわかる件名をつける

メールを開いてもらうために一番大事なのは件名だと指導を受けた人も多いのではないでしょうか?

「こんにちは」「株式会社ABCの田中です」のような挨拶を件名にするのはもったいないです。

ではどんな件名にすれば良いのかというと、内容と送り主がひと目でわかる件名が理想的。文字数は長すぎると後半の文字が省略されてしまい、短すぎても内容が伝わらないため、15文字〜25文字を目安にすると良いでしょう。

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〇〇サービスのご紹介に関するお願い(株式会社ABC)

見てもらうためのテクニックとして<ご相談>(ご確認ください)と冒頭に書くテクニックもありますよ。

書き出しと結びの挨拶は丁寧に

先方に提案する内容がどんなに魅力的であっても、書き出しと結びの挨拶が雑だと悪い印象を持たれてしまいます。先方も人間ですから、印象が良くない相手とのやり取りは避けたいはずです。

書き出しは「初めまして」または「突然のご連絡失礼いたします」が良いでしょう。その後に「株式会社ABCの田中と申します」と自己紹介を、そして「本日は弊社サービスをご提案したく……」と用件に入りましょう。

ビジネスメールで使いがちな「お世話になっております」という挨拶ですが、実は初めての相手への挨拶には適していないので、やり取りが始まってから使用しましょう。

結びの挨拶は「ご検討よろしくお願いします」と簡潔に終わらせてしまうより、

  • ご多忙の中大変恐縮ですが、ご検討のほどよろしくお願いいたします
  • 突然のご連絡で申し訳ありませんが、何卒ご検討いただけますと幸いです
  • まずは、略儀ながらメールにてご挨拶申し上げます

といったひとことを添えることで、最後まで良い印象を持ってもらえます。

メールの主題は一つに絞る

メールの中に用件をあれもこれもと詰め込んでいませんか?

自社サービスの提案に加え、キャンペーンの案内や他のツールの紹介、さらには事細かな事業紹介や担当者の自己紹介まで……。

メルマガであれば様々な要素を詰め込むかどうかは送り主の裁量次第ですが、営業メールとメルマガは別物です。

営業メールの主題は一つに絞り、先方に一番伝えたい用件(本題)をきちんと伝えられるようにしましょう。複数の提案がある場合はメインを一つ決め、他の提案は箇条書きにしたり、追記という形で末尾に加えるなどして工夫しましょう。

顧客のメリットを提示する

先方がメールを読んで何となく良さそうな提案だと思っても、なかなか次のアクションには繋がりにくいもの。その理由は、顧客にとってのメリットが明確ではないためです。

製品やサービスの提案をした後には、最後のひと押しという意味も込めて製品やサービスを導入した場合のメリットを提示しましょう。

今回は弊社の校正ツールをご提案したく、ご連絡させていただきました。

(中略)

弊社の校正ツールをご利用いただければ、文章の校正にかかる時間・金銭・人材のコストを抑えられるかと存じます。

また執筆しながらその場で校正できるため、ライターの負担軽減や文章のクオリティアップにも繋がります。

自社製品やサービスの提案をするとなると、どうしても特徴ばかりを紹介してしまいがちですが、一度顧客目線になり「この製品で顧客のどんな課題を解決できるのか」を明記します。

すると具体的な使用イメージが湧きやすいですし、社内で検討するときの説得材料にもなるでしょう。

営業メールのコピペはNG!

営業メールを見慣れている人にもなると、何となくその営業メールがコピペかどうかもわかるものです。そして複製された営業メールは「無差別に送っている」という印象を持たれやすく、迷惑メールとして扱われることがあります。

営業メールはテンプレートを使って効率化しつつも、そのままコピペして使い回すのはNG。営業先に合わせて文面を変えたり、業種や相手の肩書きに合わせて数パターン用意したりなど、「先方に合わせたメール」を作成することが大切です。

営業メールの送り方のコツ

営業メールの中身はもちろんですが、実は送り方にもいくつかのコツがあります。

ここで紹介するコツは先方に好印象を持ってもらったり、営業メールを開きやすくしたり、あるいは営業マンのマインドセットになるものです。営業メールの送り方のコツもぜひ押さえておきましょう。

自社ドメインのメールアドレスを使う

ビジネスでメールのやり取りをする場面では、YahooやGmailのフリーメール、Softbankやdocomoのキャリアメールは適していません。どうしても個人の印象を持たれたり、メールが外部に漏れるのではという不安をおぼえます。特にBtoBの取引だと、会社の信用が落ちることも。

営業メールを送るときには、自社ドメインのメールアドレスを使用すること。アットマーク(@)の後ろが会社名や自社ドメイン名になっていることで、先方もビジネス関連のメールだと認識しやすくなるでしょう。

開封されやすい時間帯を狙う

メールを送信する時間帯も意外と大事です。

メールは相手が都合の良い時間に開くため、言ってしまえばいつ送ってもかまいません。しかし、メールが溜まると古いメールはメールフォルダの下の方に流されてしまいます。

そこで開封されやすい時間帯やその直前を狙って送ることで、メールフォルダの上の方に表示させ目につきやすくすることができるのです。

ビジネスマンがメールチェックを行う時間帯はこちら。

朝の通勤・出社時間…7時〜8時

昼休憩の時間…12時

退勤前の時間…18時

上記の時間帯か少し前を狙ってメールを送信しましょう。ツールを使用して時間帯別に開封率をチェックしてみるのもいいですね。

最初の返信はなるべく早く

営業メールに対し先方から返事のメールをもらったら、なるべく早く返信を送りましょう。

返事をしてくれるということはその時点で提案した製品・サービスに対する興味関心が高いということですから、その熱が冷めないうちにアポイント日を決めるのがポイント。

スムーズにアポイント日を決めるには、営業メールの時点で候補日を提示するか、先方の都合の良い日時を提案してもらいましょう。

スピード感を持って返信・アポイント・面談と進めば、成約率も上がりやすくなります。

メールの返信率・アポ率は低いと知る

実は営業メールの返信率は10%あればかなり良い方で、アポ率はさらにメール送信数の1%前後しかないのが現状です。

つまり、営業メールを送っても返信が来ないのはもはや当たり前のこと。提案内容にあまり興味がなかったかもしれないし、興味はあっても予算や時間的な都合があるかもしれないし、そもそもメールが迷惑フォルダに振り分けられている可能性だってあります。

「返信が来ない……」と毎回落ち込むよりも、返信率・アポ率を先週・先月よりも改善することに目を向けてみましょう。

先述した書き方のポイントに沿って件名や本文などを改善し、返信率・アポ率アップを目指していきましょう。

営業メールの例文

ここでは営業メールの例文をご紹介します。

自分ならどのような営業メールが届いたら開封・返信したくなるかを考えながら、例文をチェックしていきましょう。

新規営業メール

まずは基本的な新規の見込み客への営業メールを見ていきましょう。自社製品・サービスの紹介と、アポイントを取る場合の営業メールです。

件名:弊社〇〇サービス△△のご紹介に関するお願い(株式会社ABC)

本文:

株式会社XYZ
山田様

突然のご連絡失礼します。
〇〇サービスを提供しております、株式会社ABCの田中と申します。

この度、貴社のホームページを拝見し、貴社の事業において弊社サービスの△△がお役に立てるのではないかと思い、ご連絡させていただきました。

弊社は〇〇サービスを幅広く展開しており、累計100社以上に△△を提供いたしました。
弊社サービスの特徴は〜〜〜です。
△△を導入していただくことで、多くの中小企業が抱える××の課題を改善いただけます。

つきましては、ぜひ一度ご面談の機会をいただけないでしょうか。
弊社サービスの詳細や導入事例などをお話しさせていただければと存じます。

貴社に訪問させていただくか、またはZOOMを用いた面談にも対応可能です。
以下の時間帯で、ご都合のよろしい日はございますでしょうか。

・◯月◯日 (◯) 00:00〜00:00
・◯月◯日 (◯) 00:00〜00:00
・◯月◯日 (◯) 00:00〜00:00

山田様のご都合に合わせて伺いますので、ご一報いただければ幸いです。

ご多忙の中大変恐縮ではございますが、何卒ご検討のほどよろしくお願いいたします。

株式会社ABC 営業部
田中 一郎

商品・企画提案メール

商品の現品がある場合やこちらで考えた企画がある場合には、ぜひ提案メールを送ってみましょう。本契約の前にお試しを提案することで、商品の使用や企画の実施に対するハードルが下がります。

件名:<ご確認ください>新商品〇〇のご提案|株式会社ABC

本文:

株式会社XYZ
山田様

初めまして。突然のご連絡失礼します。
株式会社ABCの田中と申します。
弊社は〜〜〜な方向けに、〇〇をする商品を企画・製造し、全国の店舗に卸しております。

この度、弊社の商品サンプルを山田様にお試しいただけないかと思い、ご連絡を差し上げました。

今回ご提案するのは、弊社の新商品「△△」です。
〜〜〜や〜〜〜が特徴で、使用いただくことで〜〜〜ができます。

山田様に一度お試しいただき、ご評価いただけましたら是非とも貴社の店舗でもお取り扱いいただければ幸いです。
もしよろしければすぐにサンプルを手配し送付させていただきますので、是非ともご一報ください。

ご多忙の中大変恐縮ですが、希望される場合はお返事くださいませ。
何卒ご検討くださいますよう、お願い申し上げます。

株式会社ABC 営業部
田中 一郎

お伺いメール

一度営業メールを送った後でなかなか返信が来ない場合、再びお伺いメールを送ってリマインドすることもできます。

件名:弊社〇〇サービス△△のご紹介に関するお願い(株式会社ABC)

本文:

株式会社XYZ
山田様

いつもお世話になっております。
株式会社ABCの田中です。

先日ご案内しました弊社〇〇サービスの△△ですが、おかげさまで大変好評をいただいております。

そこで☆☆キャンペーンを行う運びとなりました。
◎月◎日までにご連絡をいただければ特別価格でご提供可能ですので、今一度、ご検討いただきたく存じます。

期限内にご成約されなくとも、お問い合わせいただくだけでキャンペーン価格を適用させていただきます。
なお、期日をすぎてご連絡をいただいても適用外となり、在庫の確保も難しくなりますため、ご了承ください。

お忙しい中申し訳ありませんが、何卒よろしくお願いいたします。

株式会社ABC 営業部
田中 一郎

営業メールは改善を重ねてアポ率を上げていく

営業のやり方は訪問・電話・メールといろいろあり、営業マンによって得意・不得意もあるでしょう。ただメールによる営業はテキストが残るため、振り返りができる点がメリットです。

思うようにアポが取れない営業マンは、自分の営業メールを読み返してみることで、改善点を見つけて次回の営業メールに活かせるかもしれません。

最初はまったく返信が来なくても、改善を重ねていきながらアポ率を上げていきましょう!

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