アソシエーション分析とは?購買行動の関連性を可視化する分析手法

ECサイトや店舗運営で、顧客のアップセル・クロスセルを促すために重要なことは顧客の購買行動を把握することです。

購買行動の把握に有効な分析手法には、商品と商品の関連性を見つける「アソシエーション分析」があります。

そこで今回はアソシエーション分析の概要や活用法、そして注意点について解説します。

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アソシエーション分析とは

「アソシエーション(association)」は「関連」や「連合」を意味しており、アソシエーション分析はデータ間の相関関係を見つけ出す分析手法のこと

膨大なデータに対してデータマイニングを行い「もしAだったら、Bになる」といった関連性を明確にします。

たとえば「商品Aを購入している人の65%は商品Bも購入している」といった購買行動が数値によって可視化されるのです。

【データマイニングとは】

大量のデータに統計学・パターン認識・人工知能といったあらゆるデータ解析の技法を用いて、知識を取り出す技術のこと

マーケット・バスケット分析との違い

アソシエーション分析の種類は次の3つがあります。

  • データ回遊分析
  • 検索キーワード分析
  • 同時購入分析

アソシエーション分析は購買データの他にもWeb閲覧データ等も活用するため「アソシエーション分析」自体は広義なものです。

その中でも購買データ・POSデータなど、購買行動に基づいたデータに絞って行われる分析が「マーケット・バスケット分析」です。バスケット(買い物かご)に入れたデータを分析することから、この名称が名付けられました。

一般的には「アソシエーション分析」というとこの「マーケット・バスケット分析」を指す場合が多いようです。

2つのパートと3つの指標

アソシエーション分析では、必ず「if(もしこうだったら)」と「then(こうなる)」の2つのパートが弾き出されます。

例:「商品Aを購入している人の65%は商品Bも購入している」

if =商品Aを購入する

then =そのうち65%は商品Bも購入する

さらに、以下3つの指標により関連性の強さを弾き出します。上記の例では「65%」にあたる箇所にかかわる指標です。

  • support(支持度)
  • confidence(信頼度)
  • lift(リフト値)

support(支持度)

全データの中で「商品Aを購入すると商品Bも購入する」というルールが出現する割合です。言い換えれば、全体の商品の中で商品Aも商品Bも買われる確率のこと。

この割合が大きいほど、商品A+商品Bの組み合わせで購入される確率が高くなります。

support(支持度)=全体の中で商品Aも商品Bも買われる確率

confidence(信頼度)

商品Aを買った人のうち、どれくらいの人が商品Bを買ったかの確率のこと。「信頼度」または「確信度」とも言います。たとえば商品Aを購入した3人のうち、商品Bを購入したのが2人であれば、信頼度は66.7%です。

数値が高いほど相関関係が高いとも言えますが、「商品A→商品B」の数値と「商品B→商品A」の数値は必ずしも一致するとは限りません

confidence(信頼度)=商品Aを買った人が商品Bも買う確率

lift(リフト値)

商品Aと一緒に商品Bを買った人の割合が、全データの中で商品Bを購入した人の割合よりどれだけ大きいかを倍率で示したものです。

たとえばconfidenceがどんなに高くても、商品Bが誰もが購入するような定番商品だった場合「商品Aと商品Bの関連性が強い」と言えるかどうかは怪しくなります。

そうした不確実な要素を確実なものにするためにliftを用います。

lift(リフト値)=商品A+商品Bで買った人の割合と商品Bを買った人の割合の違い

アソシエーション分析の例

アソシエーション分析の代表的な例には「おむつとビールの法則」があります。

「スーパーでおむつを購入した人は、ビールも購入する」という、一見関連性の低そうな2つの要素をつなげています。

この分析によって「小さな子供のいる家庭では、母親はおむつを買うように父親に頼み、スーパーに来た父親は、おむつのついでにビールも購入する」という仮説が立ちました。

そこでおむつとビールを並べて陳列したところ、売り上げが上昇したという例です。

アソシエーション分析では「おむつとビール」のように、意外な組み合わせが見つかるかもしれません。

アソシエーション分析の活用法

アソシエーション分析で購買行動における関連性を見つけることができれば、ECサイトや店頭でのプロモーションに活用できます。

ECサイトでのレコメンド

ECサイトを運営している場合、顧客の購買データや閲覧データが蓄積されているはずです。そうしたデータを活用してアソシエーション分析を行うことで、一緒に買われやすい商品セットを見つけられます

すると、分析結果を参考にレコメンド商品を見やすい配置でピックアップしたり、あるいは顧客ごとにカスタマイズされた商品提案ができるでしょう。

たとえば、

  • 商品Aと商品Bのバナーを並べて表示する
  • 商品Aのページで「関連商品」として商品Bを表示する
  • カゴの中に商品Aが入っている場合、購入前の画面で商品Bを見せる

といったアプローチができます。

店頭での商品配置

店頭にあるPOSレジデータを用いればアソシエーション分析は可能です。店頭の場合は、主に商品の陳列・配置に分析結果を活用できます

「おむつとビール」の例のように、関連性の強い商品同士を近くの棚に配置するのが基本。

しばしば「トマト缶は缶詰コーナーか、それともパスタコーナーか」で意見が割れることも多いです。しかしアソシエーション分析で「トマト缶を買う人はパスタ麺を購入する可能性が高い」といった結果が出れば、パスタコーナーが適切な陳列場所であることがわかるでしょう。

広告やカタログのデザイン配置

実はアソシエーション分析は、広告・チラシ・カタログなどのデザインにも役立ちます

たとえば「にんじんとじゃがいも」は同じ野菜・根菜類として関連性が高く、わざわざレコメンドするほどの商品ではありません。そこに「カレールー」や「牛肉」をレコメンドすることで、一緒に購入される確率が跳ね上がります。

根菜類・カレールー・牛肉を近くに配置したチラシデザインにすれば、顧客に今夜の夕食メニューを提案でき、来店者数の増加やアップセルに引き込めるでしょう。

商品の改善や開発

アソシエーション分析の結果を他の顧客分析・マーケット分析の結果と組み合わせてみるのもおすすめ。

あらゆる分析結果を見比べ、関連性を見つけていくことで、既存商品の改善や新商品の開発にも活かせるはずです。

たとえばホームセンターでは、ホウキとちりとりがセットになった商品が販売されています。これは「ホウキを購入した人は、ちりとりも購入しやすい」という関連性があるためです。顧客の利便性も考えられた商品だと言えるでしょう。

アソシエーション分析の注意点

アソシエーション分析を行ったり、あるいは分析結果を解釈したりする際にはいくつか注意点があります。分析結果の信頼性やマーケティングの施策にも関わることなので、必ずチェックしておきましょう。

膨大なデータが必要になる

どの分析手法にも言えることですが、分析を実行するには膨大なデータが必要です。

特にアソシエーション分析においては、ビッグデータのデータマイニングにより分析を行う手法。少ないデータでもアソシエーション分析ができないことはないですが、どうしても精度・信頼度は低くなるでしょう。

精度の高い分析を行うためには、POSシステムのデータや閲覧回遊データなどを早い段階から集めるようにしましょう

またイベントや行事など季節的な要因も分析結果に反映されやすいため、「平常時のデータ」「季節のデータ」というように、分けて分析してみると良いかもしれません。

レコメンデーションには方向性がある

アソシエーション分析によって導き出されるレコメンデーション(関連商品のおすすめ・提案)には、方向性がある点に注意してください。

おむつとビールの例で言えば、おむつを購入した人に対してビールを勧めるのは効果的です。しかし逆に、ビールを購入した人に対しておむつを提案しても、前者のような効果は期待できません

同じように小説の上巻を買う人は下巻も購入する可能性が高いですが、逆に下巻を買う人は上巻を一緒に購入する確率は低いです。

特にconfidence(信頼度)では、レコメンデーションの方向性を意識していないと間違った解釈をしてしまう危険性があります。

confidence(信頼度)の解釈が正しいかどうかを測るために、必ずlift(リフト値)もチェックするようにしましょう。

データマイニングツールは必須

アソシエーション分析はデータマイニングの代表的な分析手法です。つまり膨大な量のデータを取り扱います。

Excelの関数的に分析できないことはありませんが、かなり手間がかかり、Excelの専門性が高くない人は難しいかもしれません。

より効率的にアソシエーション分析を行うためには、積極的に分析ツールを活用しましょう。

おすすめの分析ツールは次の2つです。

advanlink(アドバンリンク)

CRMコンサルティング会社が提供するCRMシステムです。アソシエーション分析からデシル分析、RFM分析まで、さまざまな分析機能を備え、あらゆる視点が顧客分析を行えます。

分析結果のレポートによって顧客の行動を知り、リピート率アップや顧客離反を防ぐ施策の提案も可能です。

参考:https://www.advanlink.co.jp

カスタマーリングス

ECサイト・通販サイトに特化したマーケティングオートメーションツールです。

あらゆるデータやマーケティング情報を一元管理可能。バスケット分析機能では購入傾向を把握しやすく、顧客体験を提供するシナリオまで作成してくれます。

参考:https://www.customer-rings.com

アソシエーション分析で関連性を可視化

顧客が買い物カゴに入れた商品で、その人がどんな立場の人で、どんな生活をしているのかをある程度想定することは可能です。しかし「予想」を「確信」に変えるためには、データを用いた分析が欠かせません。

アソシエーション分析によって商品同士の関連性を可視化すれば、より顧客のライフスタイルが鮮明になるでしょう。

そしてレコメンデーションを通して、より良い顧客体験を提案できるようになるはずです。

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