ポジショニング分析のやり方と企業事例|自社の立ち位置を見つける方法

マーケティング分析の基本であるSTP分析は、それぞれ「S:セグメンテーション分析」「T:ターゲット分析」「P:ポジショニング分析」に分けられます。

中でもポジショニング分析は競合他社との比較の中で成り立つ分析手法であり、競合他社との差別化を図りたいときには必須。

ここでは、ポジショニング分析で自社の立ち位置を見つける方法をわかりやすく解説します。

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ポジショニング分析とは

ポジショニングとは、競合他社と自社を比較しながら、自社独自の位置付け(=ポジション)を行い、定めたポジションを取っていく活動のこと。

そのポジションを定めるための分析が「ポジショニング分析」です。

ポジショニング分析の重要性

現代社会には実に多くの製品・サービスが溢れており、類似・酷似した商品もどんどん増えています。その中で自社が選ばれるためには、競合他社とはひと味違った特徴や魅力が必要です。

同じバーガー店でも、マクドナルド・モスバーガー・ロッテリアの主要3企業に加え、あらゆる個人店・チェーン店が展開されています。

ここで新たに「マックみたいに安くて素早く提供できるファミリー向けバーガー店」を開店してみても、見込み客は通い慣れたマクドナルドに流れてしまうでしょう。

ポジショニング分析ではこうした失敗を防ぎ、自社独自の魅力を伝えて、自社に集客するための手法です。

ポジショニング分析のうえで立地やコンセプト、価格、味などを変えて「ハワイアン×和風なバーガーを手軽に食べられるお店」を作れば、マクドナルドと競合しない立ち位置を確立できます。

ターゲティングとポジショニング

「ポジショニング」と同じくSTP分析のひとつである「ターゲティング」には密接な関わりがあります。

まずターゲティングとは、ペルソナを作成し、自社の顧客像を明確にすること。たとえば“20歳女子大生”や、“45歳上場企業勤務男性”というように、製品・サービスとの親和性の高いペルソナを定めます。

一方でポジショニングとは、ターゲット顧客が自社と他社とを比較したとき、自社の製品に対する明確な差別化をイメージさせるためのものです。「価格」「機能性」「話題性」「デザイン性」といった要素で差別化を図ります。

つまりターゲティングありきのポジショニングであるため、適切なターゲティングができなければ、適切なポジショニングもできないことになります。

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ポジショニングマップ

ポジショニング分析では、縦軸と横軸の4象限からなるポジショニングマップを利用し、自社と競合他社の立ち位置を可視化します。

ポジショニング分析を行いながらポジショニングマップを作成していくわけですが、成功するためには以下の条件を満たしている必要があります。

  • 顧客の需要と企業の供給がマッチしていること
  • 企業の考えるポジショニングが顧客に伝わること
  • 企業の考えるポジショニングに顧客が共感すること
  • 企業と製品のポジショニングに整合性が取れていること

以下ではポジショニング分析のやり方も解説していますので、上記を意識しながら進めてみてください。

ポジショニング分析のやり方

STP分析のSとTを済ませておく

ポジショニング分析はSTP分析の最終段階ですから、大前提としてSとTまで済ませておきましょう。

Segmentation(セグメンテーション分析)

自社が参入する市場を細分化し、似たようなニーズを持つ顧客同士をグループに分類すること。セグメンテーション分析では市場にどんな顧客がいて、どんなニーズを持っているのかが明確になります。

Targeting(ターゲティング分析)

分類された顧客グループをさらに分析し、そのグループを自社のターゲットにするかを検討します。自社の提供する製品・サービスにとって最も魅力的なグループを見つけることがポイントです。

競合他社と自社の製品を列挙する

ポジショニング分析では、まず競合他社と自社の製品・サービスを箇条書きで列挙していきましょう。

先ほどのバーガー店の例でいえば、バーガーを主要メニューとして提供しているお店をなるべくたくさん列挙することです。

ただし企業名・製品名を単純に挙げるだけではなく、その企業や製品の特徴・特性なども一緒にメモしていくと、マップ作成時に役立ちます。

ポジショニングマップの軸を設定する

次にポジショニングマップを作成するための縦軸・横軸を設定していきます。ここでは、軸の決め方のポイントと、軸設定の注意点があります。

軸の決め方

軸は見込み客が製品を選ぶ際の“決定要素”から設定しましょう。この“決定要素”とは、その製品の購入を動機づける要素(KBF:Key Buying Factor)のこと。

次のようなKBFが考えられます。

  • 価格
  • デザイン性
  • 機能性
  • 味わい
  • サービス
  • 話題性

他にも細かく分類すれば、さまざまなKBFがあります。(たとえば、デザイン性は「おしゃれさ」「高級感」に、話題性は「SNSで話題」「インフルエンサーの言及」などに分類)

こうしたKBFの中から2つを抽出して、縦軸・横軸に設定しましょう。

設定の注意点

軸の設定時に必ず注意したいことは、関連性の高い要素同士を選ばないことです。

たとえば「価格」と「高級感」の組み合わせは不適切だと言えます。高級感があれば価格が高くなることは容易に考えられるため、適切なポジショニングができません。

「価格」と「機能性」や「価格」と「話題性」といった、遠いKBFを設定しましょう。

マップに企業・製品を当てはめる

縦軸・横軸をそれぞれ設定し、4象限のポジショニングマップの下地を作ります。最後にそのマップに最初に列挙した企業や製品を当てはめていきましょう。

実際に当てはめた例がこちらです。

画像出展:https://okugoe.com/

縦軸が「味重視/安さ重視」、横軸が「手軽さ重視/品質重視」です。このポジショニングマップを見てみると「安くて品質が高い」「手軽で味も美味しい」の2象限が空白であることがわかります。

つまり、今後バーガー店をオープンするなら「安くて品質が高い」「手軽で味も美味しい」どちらかの象限を狙うことで、競合と戦わずして成功しやすくなるということです。

すでに製品がある企業の場合、改良やリブランディングを通して象限を移動できないか考えてみるのも良いでしょう。

ポジショニング分析を行った企業事例

最後に、ポジショニング分析を行い、結果的に成功した企業の事例を3つご紹介します。

ポカリスエット

ポカリスエットはそれまでの飲料業界の中で「スポーツ飲料」という新たな立ち位置を確立し、新たな市場の開拓に成功しました。

しかし後にアクエリアスが登場したことで、競合する事態に。そこでポカリスエットは、ポジショニング分析を通して新たなポジションに移動します。それが現在の「健康的な清涼飲料水」という立ち位置です

こうしてアクエリアスやその他のスポーツ飲料との差別化を明確にし、スポーツ時以外にも飲まれやすい飲料になったのです。

コーラ戦争

しばしば論争が起こる「コカ・コーラ」と「ペプシコーラ」ですが、実は両者が激しく競合し、売上シェアがペプシコーラに傾いた「コーラ戦争」が起こったことがあります。

当時、若者向けの新時代コーラとして注目されたペプシコーラ。これまで市場を独占していたコカ・コーラは危機感をおぼえ「ニュー・コーク」と呼ばれる新しいコーラを開発したものの、長年のファンが「伝統的な味が失われた」と離れてしまったのです。

コカ・コーラは自社のブランド価値を再確認し、「伝統的なコーラ」としてのポジショニングを確立。もちろんペプシコーラも「若者向けのコーラ」としての立ち位置をキープし続けています。

さらにその後、セブン・アップ「コーラではない炭酸飲料」として、コカ・コーラ、ペプシコーラとは違ったポジションを確立しています。

ソニー VS 任天堂

ソニーと任天堂はどちらもゲームメーカーとして有名な企業ですが、実はそれぞれターゲットがまったく異なります。

ソニーの代表的な製品は据え置き型のPS4と持ち運び型のPSP。これらは個人のゲームユーザーに、“個人が長時間楽しめるゲーム”として開発されています。

対して任天堂の製品は、据え置き型のWiiと持ち運び型のSwitchなど。ゲームタイトルにもマリオやカービィなどが多く“家族全員で楽しめるゲーム”としてのポジションを確立しています。

ソニーと任天堂は「個人向け」「家族向け」と違ったポジションを取ることで、幅広いユーザーに選ばれるようになったのです。

ポジショニング分析で自社の立ち位置を確立しよう

ポジショニング分析によって改めて自社の立ち位置、さらに競合他社の立ち位置を確認できます。

それぞれのポジションを把握したうえできちんと方向性を定めた施策を行えば、競合他社と戦わずして成功することも可能なのです。

しっかりとポジショニング分析を行い、自社のポジションの確立を目指していきましょう。

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