ビジネスパーソンに必要な読解力とは?読解の仕組みとトレーニング方法

大人になるとほとんど意識しなくなる「読解力」ですが、現代の大人は読解力がない人が増えていると言われています。

読解力はビジネスパーソンとして働く人全員に必要なスキルです。

そこで本記事は、読解力の仕組みや鍛え方を解説します。改めて自分の読解力を意識してみましょう。

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読解力とはどんな力?

読解力とは簡単に言えば「書き手の伝えようとしていること理解する力」のこと。

  • 文章に書かれている情報を正しく理解する
  • 図・グラフ・表などの意味を正しく理解する
  • その情報について熟考する
  • 行間を読んで言葉の裏側を感じとる
  • 情報を理解したうえで自分の意見を論じる

こうしたスキルを包括したものが読解力です。ただ理解するだけではなく「なぜそうなるのか」をじっくり考え、自分の中に答え(意見)を持つことも読解力に含まれます。

ここで簡単な読解力テストをご紹介しましょう。

Alexは男性にも女性にも使われる名前で、女性の名Alexandraの愛称であるが、男性の名Alexanderの愛称でもある

この文脈において、以下の文中の空欄にあてはまる最も適当なものを選択肢のうちから1つ選びなさい。

Alexandraの愛称は(  )である。

(1)Alex (2)Alexander (3)男性 (4)女性

引用:大事なのは「読む」力だ!~4万人の読解力テストで判明した問題を新井紀子・国立情報学研究所教授に聞く

正解は1です。あなたは正解できたでしょうか?

簡単なテストですが、正答率は中学生で38%、高校生で57%と意外と低いです。

読解力がない日本人が増えている背景

日本で育った大人は、学生時代に国語の授業で長文読解を学んだ人がほとんどです。それにもかかわらず、読解力がない日本人が増えています。

その理由はいくつか挙げられますが、まとめてしまえば「文章の読み方が変わった」ことが原因です。

  • スマホやSNSが普及し、短い文章に慣れた
  • 忙しいため文章をじっくり読まなくなった
  • 日本人の読書量が減った
  • 飛ばし読みをするようになった

せっかく日本は世界最高基準の学習環境が整っているのにかかわらず、自ら読解力を下げる行為をしてしまっているのです。

読解力がない大人はAIに仕事を奪われる!?

「2045年には人間の仕事の半分をAIに奪われる」と聞いたことがあるでしょうか?人間に取って代わるほどAIの技術は進歩しています。

しかしAIにも欠点があります。その1つが「読解力」、つまり文章の意味を正しく理解し、行間を読むことです。

AIは「文章を読む」のではなく、統計と確率で情報を処理しているに過ぎず、文章の意味、ましてや言葉の裏までは理解できません。

私たち人間がAI時代を生き延びるために必要なものが、すなわち「読解力」なのです。

確かに忙しい世の中ですが、文章(長文)と向き合い、文章の意味をじっくり考える必要性に迫られています。

ビジネス現場で求められる読解力

読解力はコミュニケーション能力とも言い換えられます。

文章を読んで意味を理解し、レスポンスをするという行為は日々ヒジネス現場でやっていることのはず。読解力があるからこそ滞りなくコミュニケーションが取れます。

では読解力がないとどうなるのでしょうか?資料や相手の言っていることの意味を理解できない、あるいは間違った解釈をしてしまい、大きなトラブルにつながります。

スマホに慣れている若者ほど読解力が低くなっている現代ですが、今の社会を支えるのは若者です。ビジネスパーソンは読解力を鍛えていきましょう。

無料で使える読解力診断ツール

「自分の読解力が不安になってきた……」

そんな人は、読解力診断ツールで一度テストしてみてください。次の2つは中高生向けのツールですが、大人でも十分読解力テストに役立ちます。

けんてーごっこ

参考:https://kentei.cc/

5問のテストが出題されます。答え合わせでは正答率と解説が見れます。

問題が長く登場人物も多いですが、そのややこしさも読解力テストとして効果的と言えるでしょう。

リソー教育システム

参考:http://www.1990-risoh.com/

通常の「読解力テスト」と性格診断の「読解力タイプ診断テスト」の2種類があります。

性格診断の方はチャートに沿って進むだけの簡単なもの。自分の性格を知ることは、後の読解力トレーニングにも役立つでしょう。

読解の仕組み

まず読解力を鍛える前に、人が文章を読解する仕組みを覚えておくと便利です。

読解の基本技法

人は文章を読むとき、無意識に次の3つの技法を用いてその内容を理解しています。

  • 語彙力
  • 係り受け解析
  • 照応解決

語彙力

人間は自分の知っている語彙で文章の内容を理解します。

当たり前ですが、意味のわからない言葉があれば文章は読めません。語彙力がない状態で無理に読もうとすると、当然文章が伝えようとしている内容を正しく理解できないでしょう。

係り受け解析

係り受けとは言葉と言葉の関係性です。係り受けの基本構造を読み解くことで、文章を読む際には係り受け解析でその意味を理解します。

係り受けには主語と述語、修飾語と被修飾語などがありますが、そもそも基本構造がわかっていないと正しく読めません。

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照応解決

「それ」「このように」などの指示詞が何を指すかを読み解くことが照応解決です。

英語では「She done it」のように主語(She)と目的語(it)がありますが、日本語は「やりました」と省略される言語。場合によっては指示詞が書かれていないこともあり、照応解決には注意が必要です。

ボトムアップとトップダウン

文章を読む際のアプローチ法には「ボトムアップ」と「トップダウン」の2種類があります。

ボトムアップ:文章の命題と命題をつなぎ合わせて全体的な意味を理解する。

ベジタリアンの記事を読み進めるうちに「ベジタリアンにもさまざまな種類がいる」と理解していくイメージ。

トップダウン:テーマの全体像を参照しながら理解する。

「ベジタリアンにもさまざまな種類がいる」という知識を持った状態でベジタリアンの記事を読み進めるイメージ。

断然スラスラと読めるのは、テーマに関して知識を備えたトップダウンです

クリティカルシンキング

クリティカルシンキングは「批判的思考」とも呼ばれ、客観的に物事を判断する思考プロセスのこと。書いてあることをただ鵜呑みにするのではなく、

  • 情報は正しいか
  • どこまで妥当性があるのか
  • 情報源はどこなのか
  • 論理は適切か
  • どのようなものの見方に基づいているのか

などを判断して、はじめてビジネスのプロだと言えます。

ただし先述した読解の基本を身に付けていないのに、正しく判断できるはずがありません。クリティカルシンキングはもう一歩先の読解スキルなのです。

大人になってから読解力をつけるトレーニング法

「考える力」を養うために読書をする

ほとんどの人が読書をする目的は、新たな知識を仕入れるためではないでしょうか?

読解力トレーニングにも読書は有効ですが、目的は「考える力」を養うために切り替えましょう。そのため「この本から学ぼう」という本ではなく、純粋に「読みたい、心惹かれる」と思う本を選んでください。

読解力を鍛えるには文章が正しいこと、きれいな日本語が使われていることが前提なので、名作と言われる小説や詩がおすすめです。

読み方のコツとしては、一度立ち止まって考えること。「こう書いてあるけど、こういうことが言いたいのかな?」と作家の心情をイメージしてみてください。

なお、作家と直接話せるわけではないので、正解はありません。それでも「考える力」を養うことができ、読解力の向上につながります。

飛ばし読みをしない

SNSにブログにネット記事に……と活字が溢れている現代、忙しい現代人は飛ばし読みをしがち。まず飛ばし読みのクセを改善しましょう。

ついつい飛ばし読みをしてしまう人は次の読み方がおすすめ。

  • 音読する
  • 線を引きながら読む
  • 緩急をつけて読む

「緩急をつけて読む」とは、主張や要となる部分はじっくり読み、重要でない箇所(エピソードや実験の詳細など)は軽く流す方法です。※あくまで「流す」のであって、飛ばし読みではありません。

飛ばし読みを防ぐことで文章全体の意味を理解でき、しっかり読後感も味わえます。実は飛ばし読みをやめることは無駄なネットサーフィンを止めることにもつながるのです。

本や映画の要約を書いてみる

読んだ本・観た映画の要約を100文字〜400文字程度で書いてみましょう。

要約を書くにはその作品についてしっかり理解していないければいけませんよね。すると「この本を読んだら要約を書いてみよう」という意識になり、思考を働かせることができる。

とはいえ、初見の映画や本だと内容を理解することに加え、要約を考える必要があるため、最初は一度観た・読んだことのある作品を選ぶと良いでしょう。

ただ頭の中で要約するのではなく、ノートでもブログでもSNSでも、書いてアウトプットすることが大切。自分の考えたことを言語化するために、読書会に参加してみるのも良いでしょう。

要約により情報を整理し、クリティカルシンキングを行い、まとめ、意見を述べるといった一連のスキルを磨けます

語彙力を増やす

人は見ただけ・聞いただけの言葉を覚えられません。その言葉の意味を理解し、自分で使ってこそ、本物の「語彙力」として身に付きます。

本やネット記事を読んで知らない言葉を見つけたら、その都度調べるなり書き留めるなりしてください。調べる際、意味だけではなく用法にも目を通しましょう。

そして時間があるときには「その言葉を、自分だったらこう使う」と例文を書いて使ってみましょう。

語彙力がないと未熟に見られがちで、特にビジネスの現場では重要です。手っ取り早くビジネス向けの語彙力を身に付けたいのであれば、書籍『大人の語彙力ノート』が役に立つはずです。

さまざまな体験・経験をする

読解力を鍛える方法は、何も読むこと・書くことだけではありません。日頃からさまざまな物事にチャレンジして、体験・経験を積み重ねることも重要です。

文章のテーマに関する経験や理論的知識が読解を手助けしてくれます。最も読解しやすい「トップダウン」のアプローチ法で文章が読めるのです。

また、多くの体験・経験をすることは感受性を育みます。

「筆者はこう書いているけど、本当に伝えたいのは〇〇じゃないのかな」

「Aさんは『大丈夫』と言っているけど、本当は辛いかもしれない」

といった「行間を読む」力がぐんぐん育っていくのです。

ビジネスの現場では自分から積極的に動いたり、役割をもらって活動したりすることで、体験を積み上げていきましょう。

文章に「じっくり向き合う」ことで読解力は鍛えられる

読解力は鍛えたら終わりではなく、文章の飛ばし読み、スマホのスワイプ読みなどに慣れていくうちに衰えていく、筋肉のようなものです。

未来を担う若いビジネスパーソンは、学生の頃の長文読解のときのように、文章にじっくり向き合うことが求められています。

日頃から意識して長文を読むようにし、読解力を鍛えていきましょう。

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