企業内大学で社員の成長を後押し!メリットと事例、導入のポイントまで

優秀な人材の確保が難しくなっている昨今、企業には社員の充実した研修カリキュラムや教育制度が求められています。そこで近年注目されているのが企業内大学です。

実際にローソンやソフトバンクなどの大手企業では、次々と企業内大学が導入されています。

では、従来の社員研修と企業内大学の違いは何なのでしょうか?

今回は企業内大学のメリットや事例から、導入のポイントまでをご紹介しましょう。

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企業内大学とは?

「企業内大学」とは、社員が自ら学びたいカリキュラムを選んで受講できる制度です。「コーポレートユニバーシティ(CU)」とも呼ばれます。

従業員が必須で学ぶ「必修科目」と自分で選択する「選択科目」が用意されています。いわゆる「大学」の制度が、企業内に用意されていると考えると良いでしょう。

社員研修との違い

「従業員が学ぶ場所」という意味では、企業内大学は一般的な社員研修と同じです。しかし社員研修の場合、従業員は自分で受講する科目を選択できません。

社員研修は主に人事部が企画し、学ぶのは業務に必要な知識やスキルのみ。あるいは、企業が従業員に期待するキャリアプランに則った科目のみです。

企業内大学の場合、従業員が自身で実現したいキャリアプランを設計し、それに合わせて受講する科目を選択します。企画は人事部ではなくそれぞれ独立した部署が行います。

最も大きな違いは、従業員の自主性です。従業員は決められた研修に半強制的に参加することになるため、社員研修は「やらされている感」がつきもの。しかし企業内大学では必修科目もあるものの、従業員が自分で科目を選択するため、自主性を持って取り組めるのです。

充実した教育制度の必要性

従来の社員研修ではなく企業内大学という新たな制度が注目されているのは、現代には既存の教育制度の見直しや、充実した教育制度が求められているためです。

現代は少子化やグローバル化により、人材の確保がますます難しくなっています。

となると、能力の高い人材を探して雇用するよりも、今いる人材に学ぶ機会を提供して自らスキルアップしてもらった方が効率的で、なおかつビジネスの成長にも効果的なのです。

また企業内大学の講師を社内の従業員が務めることもあります。優秀な従業員やベテラン社員の知識・スキルを共有する場にもなり、ナレッジマネジメントの一環にもなるのです。

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企業内大学の魅力と課題

従業員側のメリット

企業内大学は従業員側に大きなメリットがあります。

  • 学ぶ機会・キャリアップの機会が平等に与えられる
  • 仕事に必要な知識やスキルを身につける
  • 他部署や他の従業員との交流ができる
  • 自身が講師になることで新たな学びがある
  • 将来のキャリアプランを実現できる

従業員は自分のキャリアプランに合わせて、自由に講座を選択できます。また基本的には全従業員が受講対象となるため、新入社員はもちろん、入社数年の先輩社員でも学ぶ機会ができるのです。

普段は顔を合わせないような他部署の従業員と共に学んだり議論したりすることで、新たなコミュニケーションが生まれ、イノベーション創出にもつながります。

認定を受けた従業員が講師になることもユニークなポイント。たとえば「SNS活用術」のようなカリキュラムでは、ベテラン社員が若手社員に教えてもらう場面も見られます。

企業側のメリット

企業内大学を通して従業員が成長することで、企業側も多くの恩恵を得られます。

  • ナレッジマネジメントの促進
  • 経営層やリーダーの育成
  • エンゲージメント向上
  • 従業員の離職防止
  • 意欲の高い求職者へアピール

より意欲の高い従業員であれば社内でのキャリア形成を進め、将来的にはリーダーや経営層にもなれるかもしれません。それほど大きな野望を持たない従業員でも、エンゲージメントの向上や離職防止につながります。

また、社内だけでなく社外の求職者にも良いアピールとなるでしょう。雇用面で競合他社と差別化を図ることができるでしょう。

企業と従業員、そして従業員同士で貢献し合い成長し合うことで、より良い関係を築いていけるのです。

企業内大学の課題

従業員にも企業にも良い影響を与える企業内大学ですが、中小企業ではあまり導入が進んでいません。その理由には、仕組みの構築が難しいことが挙げられます。

  • 導入・運営にコスト(金銭・時間・人材)がかかる
  • 身に付ける能力・スキルの定義が難しい
  • コンテンツの企画が難しい
  • 講師陣の選出が難しい

企業内大学もいわば「教育制度」ですから、教育分野に精通した従業員がいないと構築は難しいです。

従業員のニーズに合わせて多様なカリキュラムを企画しなければならず、カリキュラムや受講者の管理も必要。

しかし難しいのは導入時くらいで、しっかりと仕組みを作ってから導入することで、スムーズに運営できるようになります。

企業内大学の事例

トヨタ

トヨタ自動車は企業内大学として「トヨタ大学」を設立。リーダー育成と実践的な課題解決力の育成を目的として、レベルの高いカリキュラムが用意されています。

企業内大学に加え、トヨタは一般人向けに自動車大学校を設立しており、トヨタ直営校ならではの最新技術を学べる場を提供しています。

参考:https://toyota-saiyo.com/environment/

ローソン

株式会社ローソンは「ローソン大学」を2003年に設立し、かなり早い段階から企業内大学制度を取り入れていました。

ローソン大学ではビジネスパーソンとしての基本的なスキルから、それぞれの職種や役割に応じたカリキュラムが用意されています。たとえばリーダー層には「リーダー教育」を導入し、経営的視点を持った業務遂行能力を身につける機会を作っています。

参考:https://www.lawson.co.jp/company/

資生堂

資生堂は2007年に企業内大学「エコール資生堂」を設立し、研修施設「エコール・ド・ハヤマ」を利用して、美意識・自立性・変革 力を兼ね備えた人材の育成を目的に運営されています。

学べるのは「美容学部」「営業・マーケティング学部」「生産学部」などの7分野。加えて、新入社員研修やリーダー研修、外部セミナーによる自己啓発研修なども行われています。

参考:https://corp.shiseido.com/jp/

ポーラ

株式会社ポーラの「ポーラユニバーシティ」は、2019年創設と比較的新しい企業内大学です。これまで事業別に行っていた人材教育の仕組みを見直し、組織を横断する期間として創立されました。

ビューティークリエイション学部やビジネス・SAL学部を設け、従業員自身が講師を努めたり、コンサルタント育成に力を入れたりしています。教育本部は東京校・大阪校を中心に、全国に6箇所展開されています。

参考:https://kokusaishogyo-online.jp/

ソフトバンク

2010年に設立された、ソフトバンク株式会社の企業内大学「ソフトバンクユニバーシティ」。講師陣の8割は従業員で、業務内で得たノウハウを共有するカリキュラムとなっています。

社員の主体性を何よりも重視しており、なんと「ビジネスプログラム」は約80コース用意されています。役職や役割のある従業員向けの「階層別プログラム」もあり、どの年代でも学び続けられる機会が提供されています。

参考:https://www.softbank.jp/corp/

企業内大学導入のポイント

企業内大学は導入までが大変なもの。そこで、スムーズに導入し効果的に運用するためのポイントを見ていきましょう。

目的を定めて講義を導入

企業内大学の事例を見てみると、きちんと目的を定めたうえで導入している企業がほとんどです。たとえば「エコール資生堂」では、「美容」「マーケティング」など事業の即戦力となる分野が用意されています。

言ってしまえば、企業内大学のカリキュラムは企業が自由に決めてかまいません。しかし明確な目的もなく「あれもこれも」とコースを詰め込んでも、形骸化してしまうおそれがあります。

まずは企業の事業内容に合ったビジョンを定め、そのうえでカリキュラムを構成していきましょう。

全従業員を対象に

社員研修では「新入社員のみ」「リーダーのみ」と受講できる人が限定的でしたが、企業内大学の場合は全従業員を対象にする必要があります。

若手やベテランから、パート、派遣社員にいたるまで、平等に学ぶ機会が得られるからこそ、企業内大学のメリットを享受できるのです。

全従業員が学びスキルアップしていくことで企業の理念や目的が漏れなく浸透し、知識・能力・経験値の底上げになります。

専門知識を持つ講師

企業内大学では従業員が講師を務める場合と、外部講師が来る場合があります。自社にはない新たな知識の獲得には外部講師も必要ですが、社内の暗黙知を体系化して伝えるなら、従業員自身が講師になった方が効果的なことがあります。

どちらにせよ、専門知識を持つ講師をアサインすることが重要。専門家やそのテーマに詳しい人、経験豊富な人などを講師陣として集めましょう。

従業員を講師にするためにそれぞれの強み把握しておくことも重要です。

自主性を重視

企業内大学は全従業員が対象ですが、強制して受講させるものではありません。最低限の必修科目だけを用意し、あとは従業員の自主性に任せて学びたい科目を選択させましょう。

もしかすると、学びたい科目がない従業員も出てくるかもしれませんが、企業内大学が浸透していくうちに意欲が出てくることに期待しましょう。

自主性を重視することは、従業員のモチベーションに関係します。モチベーションが高い状態で学ぶことで、より大きく成長するのです。

幅広い形態の「学び方」を用意

従来の座学方法に加え、eラーニングや実務研修、集合研修といった、幅広い形態の「学び方」を用意しましょう。特に近年は在宅勤務が増えているため、時間や場所を問わないeラーニング・オンライン受講の需要が高まっています。

受講者同士がディスカッションしたり、討論したりすることで、座学だけではなしえなかった「考え、伝える力」も発達していきます。

そのテーマについて深い知識・スキルを学べるだけでなく、ビジネスパーソンとしての総合力を高められるでしょう。

キャリアアップ支援の体制を整える

高校や大学は「受験」や「就職」の支援をしていますよね。企業内大学でもただ学びの場を提供するだけでなく、個々人のキャリアアップ支援の体制を整え、目標を持って学ぶことが成功のカギです。

上司は部下の目標を把握できるようにキャリアプランは共有しておきましょう。従業員が受けた講座の履歴を参照できるようにしておくと、進捗を把握しそれぞれに合わせた助言ができます。

役職者の業務が増えることが懸念される場合には、企業内大学のキャリアサポート部署を設け、従業員一人ひとりに伴走するメンターをつけるのも良いかもしれません。

企業内大学で人材教育に力を入れよう

従業員が社員研修にあまり意欲的でないのは、従業員ではなく、古い教育制度に課題があるからかもしれません。教育制度を見直し企業内大学を創設することで、社内が活性化した企業も多いです。

今後ますます人材確保が難しい時代になると予想されます。企業内大学を活用し、今いる人材の教育・育成・スキルアップに力を入れましょう!

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