就職を機に上京後、多い時には週5でライブハウスに足を運んでいた編集アシスタント・ナツボリ。
ライブの数に比例してどんどん増え続けるバンドTシャツ(バンT)を当時の思い出とともにご紹介する本連載第4回は、特別編として「My Hair is Bad」が所属するレコード会社「THE NINTH APOLLO」が制作した1枚をピックアップします。
全国各地のライブハウスの看板をコラージュした1枚
今回ご紹介するTシャツは、「My Hair is Bad」や「ハルカミライ」などの大人気バンドを擁するインディーズレコード制作会社「THE NINTH APOLLO」が制作した1枚。
"Born From Live House"というタイトルのもと、Twitterを通して全国から集められたライブハウスの看板がコラージュされており、その売上はコロナ禍の中で大打撃を負った各ライブハウスに還元されたそうです。
ビジュアルが良いのはもちろんですが、プロジェクトに感銘を受けたのも購入したきっかけの一つです。
当時、企画詳細を公開せずに看板写真を募集した時点でかなりの反響があり1196件ものリプライが殺到していました。
代表の渡辺氏と全国のバンドファン、ライブハウスの想いが1つになったデザインです。アツい!最高!
たった一曲で覆された先入観
その「THE NINTH APOLLO」に所属しているのが今年の春に発売したアルバムを引っ提げ、全国ツアー中の「My Hair is Bad(マイヘア)」。
3月に行われた国立代々木競技場第一体育館での2daysライブをソールドアウトさせた、圧倒的人気を誇るバンドです。
彼らの音楽に出合ったのは、私が社会人になった最初の年の頃だったと思います。
学生時代の友人とカラオケに行った際に彼女が入れたのが、この「音楽家になりたくて」という曲でした。
当時からマイヘアが話題になっていたのは何となく知っていましたが「女々しい失恋ソングをそこそこのイケメンが歌ってるバンドでしょ」と、今では考えられない先入観を持っていました(笑)
てっきり悲壮感いっぱいの曲が始まるのかと思っていたのですが、そのイメージとは一転した、等身大の彼らを映した親しみを感じさせるMVが流れ出しました。
どこか気だるげで切ない歌詞と、彼らの地元である新潟県で撮影された懐かしい雰囲気の映像に気がつけば夢中になり、YouTubeで他の曲も検索するようになりました。
真っ直ぐに、胸の真ん中に届いてくる、マイヘアの音楽
すっかりファンになってから数年が経ち、今の言葉を扱う仕事を始めて一番最初に注意されたこと、以降常々意識していることが「分かりやすさ」なのですが、全ての歌詞を書いているボーカルの椎木氏には尊敬の念が尽きません。
誰もが目に浮かぶような情景描写、自分が主人公なのかと錯覚するような心理描写がシンプルで分かりやすく、情緒たっぷりに綴られていて「何を読んで何を思ったらこんな言葉が出てくる人になれるんだろう」と、いつも不思議でならないです。
こちらは3年前に公開された「君が海」という一曲なのですが、終盤の最も盛り上がるところで、こんなにもドラマチックに夏の終わりが表現されていることにただただため息しか出ませんでした。
MVの映像と相まって、何度見ても鳥肌が立つくらい感動してしまいます。小説の執筆依頼が舞い込むのも納得です……
ワタシとマイヘアとバンTと、
私はHSPという気質があり感受性が強すぎるため、ちょっとしたことで人よりも驚いたりすぐ疲れてしまうことが多いのですが、その分、ポジティブな影響には強いパワーをもらえます!
これが、私がたくさんのライブに足を運び続ける一番の理由なのだと思います。
椎木氏はよく曲中に「YouTubeでもSNSでも雑誌の中でもない、これが生の、最新の、本物のMy Hair is Badです!」と声高らかに叫ぶのですが、やはり生の声、音、熱量が感じられるライブハウスは、自分にはなくてはならないものなのだと行く度に感じています。
マイヘアの熱いライブパフォーマンスから受け取ったパワーが、日々を生きる活力になっています。
これからもずっと、最高に格好いいロックバンドの姿を見せ続けてほしいです!
次回も、バンTを切り口にそのバンドと音楽について熱く語りたいと思います。マイヘアのグッズは下記リンク先で販売されていますので、ぜひチェックしてみてください!
My Hair is Bad ONLINE SHOP:https://myhairisbad.shop-pro.jp/
編集・文・撮影/夏堀めぐみ(Roaster)デザイン/水吉栞菜(Roaster)
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