「インスタでハッシュタグキャンペーンをやってみたいが、効果はあるのだろうか?どんなハッシュタグを使えばいいのだろうか?」
そんな疑問を持ち、なかなかハッシュタグキャンペーンに乗り出せないマーケティング担当者もいるのではないでしょうか?
そこで本記事では、ハッシュタグキャンペーンのメリットからやり方、さらに業種別の事例をご紹介します。
インスタを制すものは市場を制す!#を使ったキャンペーンを企業別に紹介
色々なものに興味関心があり、購買力の高いF1層とM1層。
彼ら彼女らが利用しているSNSといえばインスタグラムです。
最近はインスタを見て商品を買うという購買行動をする人も増え、さらにインスタではショッピング機能も追加されEC力が高まっています。
今回はハッシュタグを使ったキャンペーンのやり方と事例を見ていきましょう!
ブランドの認知、お店への集客をしたいなら、IGキャンペーンは欠かせない!
世界で10億人、日本だけでも3000万人のユーザーが使うインスタグラム。
そんな膨大なユーザー数を持つSNSをマーケティングに使わない手はありません。
しかし、ただインスタに写真を投稿しているだけではあまりマーケティング効果はあまり期待できません。
企業がブランド認知拡大や販促のためにアカウント運用をするなら、積極的にハッシュタグキャンペーンを取り入れていきたいところ。
ハッシュタグキャンペーンとは、インスタの「#(ハッシュタグ)」を活用して投稿を拡散したり、ユーザーに実際に「#」を付けた投稿をしてもらったりなどして、PR活動を行うことです。
インスタにはツイッターのようなリツイート機能やフェイスブックのようなシェア機能がないため、キャンペーンをするならハッシュタグが必須。
ユーザーの力も借りてPR活動を行えばブランドが広く認知され、集客や売上アップにも繋がるでしょう。
FBでもTWでもなく、インスタグラムでキャンペーンを打つメリット
フェイスブックやツイッターなどのSNSでも広告キャンペーンを打ち出すことは可能です。
それでもインスタを選ぶ理由は3つ。
特定のユーザー層にアプローチできる
フェイスブックやツイッターなどはユーザー層が広いという特徴があります。
拡散機能もありますし、多くの人にアプローチするのには最適です。
しかし特定のエンゲージメントの高い層にだけアプローチしたいならインスタグラムに軍配が上がります。
インスタ内で作られるコミュニティは繋がりが濃く、その中にキャンペーンを広めることができれば、認知や集客などの効果も高められるのです。
UGCを集められる
UGC(User Generated Content)とはユーザーが作ったコンテンツのこと。
ハッシュタグキャンペーンに参加するには、指定のハッシュタグを付けた写真を投稿しなければならず、企業側はハッシュタグを追ってユーザーの投稿を集められるのです。
ユーザーの投稿をまとめたり、ホームページに写真ギャラリーとして載せたり、コンテストを開催したりなどといった使い方ができます。
「シェア」「リツイート」のボタンで完結してしまうツイッターやフェイスブックでは、このような使い方ができません。
視覚的なプロモーションに強い
インスタグラムが他のSNSと比べて何よりも強いのは、視覚的なプロモーションです。
おしゃれな写真や動画を投稿すれば興味を引けますし、フィードがおしゃれならフォローにも繋がります。
特にアパレルやコスメ、食品などは“見た目の良さ”が問われる時代ですので、写真1つで集客できるインスタグラムはかなり有利だといえます。
まずは、オリジナルハッシュタグ を考えよう!
キャンペーンに必須なのはハッシュタグ。それも一般的に使われているハッシュタグではなく、オリジナルハッシュタグが必要になります。
オリジナルハッシュタグとは、自社が作った独自のハッシュタグのこと。
例えば家具メーカーのニトリは「#mynitori」というオリジナルハッシュタグを作って広めました。
その結果、ユーザーがニトリ産のインテリアの写真を撮るときには「#mynitori」を付けるように。
オリジナルハッシュタグを作ることでユーザー参加型のムーブメントを起こせるだけでなく、そのハッシュタグを辿れば、キャンペーンの効果測定もできるのです。
現在「#mynitori」の投稿数は2万件。
さらに写真を見ていけば、人気のアイテムから、ユーザーの年齢層や家族構成までが読み取れます。
ここにオリジナルハッシュタグをいくつかご紹介するので、企業独自のハッシュタグを考えるときの参考にしてみてください!
考案企業・関連企業 | オリジナルハッシュタグ | 意味 |
ニトリ | #mynitori | 私のニトリのインテリア |
H.I.S. | #タビジョ | 旅する女子 |
トレンダーズ株式会社 | #デリスタグラマー | デリシャス×インスタグラマー |
FINE!天気 | #ハレコレ #晴れgirl | 晴れの日の写真、その日一番の晴れガール |
しまむら | #しまパト | しまむらをパトロール(し、素敵なアイテムを見つけること) |
さっそく、インスタグラムでキャンペーンをやってみよう!
オリジナルハッシュタグができたら、さっそくインスタグラムでハッシュタグキャンペーンを行いましょう!キャンペーンの流れは3ステップです。
【ステップ1】キャンペーンの目的を決める
まずはそのキャンペーンを何の目的でやるのか?目指すゴールは何か?といったことを決めましょう。
そのとき「ホームページに集客する」「購買数を増やす」とぼんやりした目的では意味がありません。
キャンペーンの“始め”と“終わり”をきっちり決め、期間中に効果を出すためには現状の分析と課題の抽出が必要です。
現状分析には
- 今フォロワーが何人いるのか
- フォロワー数に対して、いいね数は何%か
- プロフィールからホームページへのアクセス数はどれくらいか
などのデータを集めていきます。
そして課題抽出では、例えば
- フォロワー数は多いのに、いいね数はその1割にも満たない
- プロフィールへ誘導できていない
- そもそもフォロワー数が少ない
といった課題を見つけ出しましょう。
そしてそれらの課題を解決できるキャンペーンを考えるのです。
アカウントをフォローしてほしいのなら、新規フォロワーを獲得する、認知を広めることを目的に。
商品を購入してほしいのなら、ECサイトへの誘導や購買率を高めることを目的に。
キャンペーンの目的を定め、キャンペーン中はその目的がブレないようにすることも大切です。
【ステップ2】キャンペーン内容を考える
キャンペーンの目的が決まれば、おのずとキャンペーンの内容も見えてきます。
認知を広めるなら、ユーザー自身にオリジナルハッシュタグを使って、自分の写真を投稿してもらう。
購買率を高めるなら、その商品の写真をハッシュタグ付きで投稿してもらうなど。
キャンペーンでは「抽選で○名様にプレセント」「○名様をご招待」といったプレゼント企画が定番で、参加するユーザー側にもメリットがあり、実際に高い効果を発揮しています。
しかしここできちんと考えないといけないのがKPIと予算です。
キャンペーン終了後の効果検証のためのKPIは、最初に決めた目的に合ったものを設定しましょう。
予算は、そのキャンペーンの完走に必要な金額であること、そしてキャンペーンによってきちんと回収できるかも考えないといけません。
後半では各業種のキャンペーン事例をご紹介するので、そちらもキャンペーンの考案の参考にしてみてください。
【ステップ3】キャンペーンを実施し、効果検証
いよいよキャンペーンの実施です。
基本的にはキャンペーンであることがわかりやすい画像とオリジナルハッシュタグをタイムライン投稿しますが、より広めていくならストーリーズにも投稿したり、予算に余裕があればインスタグラム広告を活用したりするのもおすすめ。
広告はハッシュタグだけではカバーできない層にもリーチでき、一気にキャンペーンを広めることができます。
その後のフォローや購買などのアクションはキャンペーン次第ですが、まずは試してみるといいでしょう。
キャンペーンが終わったらしっかりと効果検証も行います。
- KPIの数値は達成できているか、何%の達成率か
- 目的は果たせているか
- キャンペーン中に気付いた課題は何か
効果検証により課題が見えたら、次のキャンペーンを考えるなどしてPDCAを回していきましょう。
参考になるキャンペーンを業種別に紹介!
「キャンペーン」といっても、インスタでは様々なキャンペーンの手法や、ユーザーの参加方法があります。
ここではキャンペーンの成功事例を業種別に紹介するので、自社がやるべきキャンペーン方法の参考にしてみてください!
おしゃれを発信!「アパレル」事例
アパレルブランドEGOISTでは、欲しいアイテムの写真を指定のハッシュタグ付きでリグラム(他ユーザーの投稿を自分のフィードにも投稿すること。ツイッターのリツイートのようなもの)をすることで、抽選でそのアイテムがもらえるというキャンペーンを行いました。
リグラムするには専用アプリを使ったり、一度オリジナル投稿の写真をスクショして編集したりといった手間がかかりますが、それでも「#EGOISTプレゼントキャンペーン」に集まった投稿は500件近く。
ユーザーのフィードに自社の写真を載せてもらうことで露出を狙えます。
ハッシュタグの投稿数に反映されなくても、ブランド認知の拡大やフォロー数など、ハッシュタグ以外の部分でしっかりと効果を感じられるはずです。
みんなのキレイを募集!「コスメ」事例
コスメブランドのキールズでは、インスタグラムの投稿画面をスタッフに見せることでサンプル商品がもらえるというキャンペーンを開催しました。
こうした「スタッフに見せる」「スタッフに伝える」系のキャンペーンは来店促進に繋がります。
さらに同社の商品を使った投稿を行うことで、抽選で26,000円相当のコスメをもらえるというキャンペーンも同時に開催。
「店頭に行きサンプルをもらう→そのサンプルを使って投稿」という流れが生まれ、ユーザーは2度楽しめる仕組みになっています。
食べてる?飲んでる?「食品」事例
ポカリスエットでは「#ポカリのまなきゃ」か「#ポカリたべなきゃ」のハッシュタグを付けて投稿すると、抽選でオリジナルグッズをプレゼントするキャンペーンを開催。
ここまでは一般的なキャンペーンと同じですが、ポカリスエットは面白い工夫をしました。
それは、投稿数が増えれば増えるほど、当選者数も増えるというもの。
1500投稿で100名様、2000投稿で150名様、3000投稿以上で300名様と増えていきます。
しかも1投稿ごとですから、1人が何回も投稿してもOK。
参加者数自体は増えなくても、投稿数が増えれば当選者数が増え、自分が当選する確率もアップするという仕組みです。
みんなでやればやる気アップ!「スポーツ用品」事例
海外の事例になりますが、ランニングブランドBROOKSでは、ナイトラン(夜中や明け方のランニング)中に撮った写真に「#ナイトランハッピー」のハッシュタグを付けて投稿してもらうキャンペーンを行いました。
このキャンペーンで審査に通過した写真はキャンペーンサイトに掲載されます。
このキャンペーンにより走ることの楽しさがユーザーからユーザーへと伝わり、さらに投稿された写真をUGCとして集めることにも成功。
認知拡大から販促にも繋がっています。
あなたのお気に入りの場所をシェアして!「旅行」事例
画像:JAL公式インスタグラム
日本航空株式会社(JAL)は「#JAL旅フォト」というハッシュタグを使ったキャンペーンを開催しました。
このハッシュタグを付けて旅の写真を投稿すると、抽選で星のリゾートやシェラトンホテルなど、高級ホテルへの宿泊券がもらえるという内容です。
「#JAL旅フォト」に集まった写真は旅の楽しさが伝わるものばかり。
もちろん旅の写真で良いので、実際にJALを利用していなくても参加できます。
このキャンペーンに参加した人や当選した人は自然とJALを意識するので、「次の旅行はJALを使ってみよう」と思うようになるのです。
みんなの使い方教えて!「小売・メーカー」事例
ローソンではわりとシンプルなキャンペーンを開催しました。
それは、特定の投稿に「いいね!」をしてローソンのアカウントをフォローすれば、抽選でプリカ1万円分がもらえるというものです。
「ハッシュタグを付けて投稿してね」というキャンペーンが多い中、「いいね!」とフォローだけのキャンペーンは物足りないと感じるかもしれません。
しかし、あまり積極的ではないユーザーにとって「ハッシュタグを付けて投稿」というのはハードルが高いのも事実。
だからこそこういったシンプルなキャンペーンもきちんと意味がありますし、それなりの効果も期待できます。
コストを抑えられるので、まずは「いいね!」とフォローだけのキャンペーンから始めてみるのもいいかもしれません。
あの子になりたい!インスタグラマーに宣伝してもらうのも一つの手
ユーザーの憧れであるインスタグラマー。
何万人ものフォロワーを持つ彼ら彼女らに協力してもらい、キャンペーンや商品を紹介してもらうことで、多大な広告効果が期待できます。
例えばファッション系インスタグラマーに自社のアパレル商品紹介してもらうだけで、いつもの倍以上の「いいね!」と売上を獲得できることも。
自社の業種や商品とインスタグラマーとの親和性が高ければさらに効果が高く、「〇〇さんが紹介していたブランド」として認知を広げることが可能です。
こちらも予算に余裕があれば、インスタグラマーを起用して宣伝してもらいましょう。
インスタグラムキャンペーンで、認知拡大や売上増加を目指そう!
インスタグラムのハッシュタグキャンペーンはユーザー参加型であるため、ユーザーに顧客体験を提供できますし、ユーザー自身も楽しむことができます。
その結果ブランドの認知拡大や売上増加などにも繋がるのです。
運用は大変ですが、その先の結果を考えればビジネスに良い影響を与えてくれるのではないでしょうか。
ぜひともハッシュタグキャンペーンに挑戦してみてください!