SXOとは?SEOとの違いとユーザー満足度の高いWebサイトの作り方

Googleなどで調べ物をしているとき、検索結果に表示されているコンテンツでは求めている答えが見つからなかった経験はありませんか?そんなユーザーのモヤモヤを解消する考え方として「SXO」が注目されています。

Web担当者やホームページ運営者は、ユーザーの満足度を高めるためにSXOの考え方をしっかりと押さえておきたいもの。

今回はSXOの意味やSEOとの違い、そして具体的なSXO対策について解説します。

 

目次

SXOとは何か?

SXOを理解するには、まずSEOの理解が必要です。

SEOとは「Search Engine Optimization」の略で「検索エンジン最適化」を意味します。Googleなどでの検索結果の上位に表示されることを目的として行うのが「SEO対策」です。

では、SXOの意味を見ていきましょう。

 

「SXO」の意味

SXOとは「Search eXperience Optimization」の頭文字を取ったもので、日本語では「検索体験最適化」と言い、SEOから派生した新たな考え方です。

簡単に言えば、検索するユーザーが本当に求める情報を提供し、ユーザーの検索体験(言い換えれば検索満足度)を高めていくという考え方になります。

 

「SEO」との違い

SEOで重要なのは検索エンジンに好まれること。つまり、検索エンジン(機械)を相手にした最適化だと言えます。

一方でSXOはユーザーに好まれることに重点を置いています。ユーザー(人)は感情を持つため機械よりも複雑ですが、ユーザーを相手にした最適化を行うことで、ユーザーの検索体験を高めていけるのです。

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SXOという考え方が生まれた背景

SXOが生まれる前は、検索エンジンはあくまで機械であるため、検索エンジンに好まれてもユーザーには好まれないコンテンツが上位表示されるというズレが生じることがよくありました

仕組みを理解してSEO対策を行えば良いので、SEO対策自体も機械的だったり、「ブラックハットSEO」と呼ばれる卑劣な手法が流行ったりした結果、検索エンジンがユーザーにとって使いにくいものになったのです。

それを解消するのがSXO。検索エンジンではなくユーザーの体験や満足度に重点を置くことで、より使いやすい検索エンジンに進化させ、ユーザーの求める情報を正確に提供していこうというユーザーファーストの考え方に変わったのです。

 

SEOとSXOの関係性

SXOは2016年頃から本格的に注目され始めています。今でこそ「SXO」という単語は聞かずとも「ユーザーの検索意図」や「コンテンツ重視」といった言葉はよく聞きますよね。

実は、SEOとSXOは切り離された別のものではなく、SEOの中にSXOが含まれている状態になります。

しかし「SEO対策の中の1つ」と考えるとSXOはサブ要素になるため、結局は検索エンジンに向けた最適化の手法になりがち。そこで、SXOに焦点を当ててメイン要素にするのがポイントです。

SXO対策を重視することで、結果的に検索エンジンにも好まれSEO効果も期待できるのです。

 

SXO効果を高めるヒントはGoogleガイドラインにあり

SXO対策を行う前に必ずチェックしたいのが「Googleが掲げる10の事実」です。その1番目にはこう記載されています。

1. ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。

Googleが掲げる10の事実

 

検索エンジンを提供しているGoogleもユーザーファーストが最重要だと定義しており、SEO対策でもユーザーの役に立つコンテンツを作ることを推奨しているのです。

このガイドラインには他にもSEO対策やSXO対策をするうえで重要なヒントとなる項目が記載されているので、必ず目を通しましょう。

 

SXO対策のやり方

SEO対策はわかるけど、SXO対策はいまいちピンとこない人もいるでしょう。そこで、SXO対策では具体的に何をすべきかを解説します。

 

ユーザーのニーズを探る

SEOの場合、キーワードをピックアップしてから、そのキーワードで検索するユーザーのニーズを探るという手順で対策を行います。しかしSXOの場合、先にユーザーのニーズを探るのがポイントです。

SNSからトレンドを拾ったり、次の季節に合わせて出てきやすい悩みを連想したり、アンケートを行ってリアルな悩みをヒアリングしたりなど、ニーズを見つける方法はいくらでもあります。

そしてニーズを把握した後に、その内容に適したキーワードを設定すれば良いのです。

 

キーワードとニーズに合うコンテンツ制作

そのキーワードを使いつつ、検索した人のニーズに合致したコンテンツを作ります。

以前のSEO対策では「文字数は多い方が良い」「キーワードはたくさん使った方が良い」と言われてきましたが、現在の上位コンテンツを見るとそうした常識が覆っているのがわかります。

例えば「○○とは」というキーワードで調べたとき、あれこれ長文で解説したコンテンツよりも、言葉の意味だけを解説してスッキリまとめられた辞書的なコンテンツがトップに表示されているのです。

コンテンツを制作する前・途中・後それぞれの段階で、きちんとニーズに合っているかを見直すと良いでしょう。

 

ユーザビリティの向上

デザインにこだわり、ユーザビリティが低下しているサイトになっていませんか?もちろんデザインの良さもユーザー体験となりますが、そのせいで利便性が悪くなっては、ユーザーに優しいサイトとは言えません。

  • サイトは見やすく、使いやすいかどうか
  • スマホでもPCでも快適に閲覧できるか
  • 表示スピードは早いか

など、ユーザーが使うことを意識してユーザビリティを向上させましょう。

ここで見落としがちなのがモバイルページ高速化です。スマホとPCで同じサイトを開いたとき、スマホの方が表示スピードが遅く、ユーザーがストレスを感じることがあります。スマホで開いたときもサクサク動くように調整しましょう。

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セキュリティの強化

情報漏洩やハッキングなどのリスクを避けるため、サイトのセキュリティは強化しておきましょう。ユーザーも安心できるよう、ドメインSSL認証、あるいはEV認証を行い、プライバシーポリシーのページや会社概要のページを充実させます。

たとえコンテンツの質が良くても、それが得体の知れないサイトだったらユーザーからの信頼は得られません。特に企業であれば、信頼性が今後のビジネスにも影響を及ぼします。

セキュリティがしっかりしたサイトならユーザーも安心して何度でも訪問できるため、結果的にアクセスが上がり、SEO効果も生まれるのです。

 

徹底したアクセス解析

SEO対策でもGoogle Analyticsを使ったアクセス解析が推奨されていますが、ただ眺めているだけでは数字の変化しか読み取れません。

ユーザーの検索体験や満足度を読み取るには、徹底したアクセス解析が必要です。

  • どのキーワードでの流入が多いのか?
  • どのコンテンツが特に読まれているのか?
  • PCとスマホ、どちらの利用が多いのか?

といった解析を行い、その結果から次の対策を考えましょう。

また、ユーザーの直帰率が高く悩む人も多いですが「満足したらそのまま離脱する」という行動はごく自然なことです。直帰率よりも滞在時間を見て「きちんとコンテンツは読まれているか?」を読み取って満足度を測ると良いでしょう。

 

「ユーザーのためのWebサイト」を意識していく

アクセスアップにはSEO対策は必須ですが、最終的に重視されるのはユーザーファーストを推進するSXOの考え方です。

常にユーザー目線で考え、ユーザーのニーズや検索意図を探り、ユーザーの満足度を高めるためのコンテンツを作っていきます。

「ユーザーのためのWebサイト」を意識することは、Googleの理念にも合致するためSEO効果も高く、結果的に上位表示されるコンテンツとなるのです。

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