近年、オウンドメディアを活用する企業が増えています。
しかし多くのオウンドメディアが乱立する中、“オウンドメディアだけ”で成果を出すのは難しくなっているのです。
そこでとりわけ注目されているのがSNSの活用。
オウンドメディアとSNSは相互に作用する関係にあり、うまく活用すれば両方ともビジネスに良い影響を与えるでしょう。
本記事ではオウンドメディアとSNS、両方との上手な付き合い方や併用する上でのポイントについて解説します。
オウンドメディアとアーンドメディアについて
オウンドメディアアーンドメディア、そこにペイドメディアを加えた3つのメディアを「トリプルメディア」と言います。
オウンドメディアとは、自社が所有・運営・管理するメディアのこと。
そしてアーンドメディアとは、顧客からの信頼を獲得するメディアのことで、SNSを指すことが多いです。
広告媒体であるペイドメディアもオウンドメディアと共に活用されますが、拡散力が低いオウンドメディアと拡散力が高いアーンドメディアはかなり相性が良いのです。
調べ物は検索エンジンからSNSへ
現代は、自社メディアでの集客が難しい時代に突入しています。
「調べ物は検索エンジン」が当たり前だった時代から、ユーザーはTwitter、Instagram、YouTubeと、毛色の違ったSNSを併用して使うようになり、SNSで調べ物をすることが多くなったのです。
時事情報ならTwitter、美味しいお店はInstagramで、勉強するならYouTube…SNSの方がリアルな情報が多く、しかも使い勝手が良いことから、SNSで検索するようになっています。
オウンドメディアとSNSの両立がカギ
では、SNSはオウンドメディアの敵となるのか?
そうではなく、前述したようにオウンドメディアとアーンドメディア(SNS)は相性が良いです。
オウンドメディアだけに焦点を当てたり、SNSだけを運用したりするよりも、両立させることで相互作用します。
オウンドメディアのコンテンツをSNSで紹介すれば拡散を狙えますし、SNSでフォロワーが増えればオウンドメディアの認知度も高まるでしょう。
ただ現状では、工数の多いオウンドメディアにばかり力が入っている企業も多いです。
オウンドメディアとSNSを両立できるような運営体制を整えていきたいですね。
オウンドメディアとSNSの活用のポイント
それでは、オウンドメディアとSNSを一緒に活用するときのポイントを4つ解説します。
ターゲットはブレないように
オウンドメディアのターゲットとSNSのターゲットがズレていると、せっかくSNS経由の流入が増えても、オウンドメディアの利用者・リピーターは増えません。
むしろ、SNSでのフォローを外される場合もあります。
「オウンドメディアのターゲット=SNSのターゲット」であることが大事。
そのためオウンドメディアのターゲットと相性の良いSNSを選ぶようにしましょう。
求められるコンテンツの違いを理解する
オウンドメディアで求められるコンテンツは、専門性と信頼性があり、他の差別化されたオリジナルなもので、なおかつSEOも意識しているのが理想的。
その一方でSNSで求められるコンテンツは、興味関心を引き、共感できるコンテンツです。
オウンドメディアとSNSで求められるコンテンツはまったくの別物ですから、オウンドメディアの記事をそのままSNSに投稿してもエンゲージメントは獲得しにくいです。
そのためオウンドメディアとSNSのコンテンツを別物にしたり、オウンドメディアでも時にはSNSで拡散されやすいコンテンツを作ったりといった工夫が必要になります。
拡散されやすい記事とは
では、SNSで拡散されやすい記事とはどんなものでしょうか?それは「話題性の高いもの」と「共感を生みやすいもの」です。
例えばインフルエンサーの寄稿記事やインタビュー記事など、インフルエンサーと絡んだものは、そのインフルエンサーのファンによって瞬く間に拡散されていきます。
もしくは最近のニュースやSNSのトレンドに取り上げられているタイムリーなネタも共感されやすく、SNS上では様々な人が自分の意見をコメントしてシェアするでしょう。
SNSで拡散されやすい記事を書くには、SNSを見るのが一番です。
炎上を防ぐために
SNS活用で注意したいのが炎上です。“普通に”“悪気なく”運営していても、誰でも炎上リスクがあるのがSNSなのです。
しかし、炎上しないように当たり障りのない言葉を並べていては、ユーザーの心に刺さるメッセージにはなりません。
しっかりとメッセージを伝えつつも炎上をなるべく防ぐには、ユーザー目線でいる必要があるでしょう。
- この投稿は誰かを不快にしないか?
- この言い回しは誰かを傷付けないか?
- 議論は起こっても、罵り合いは起こらないテーマか?
とてもセンシティブなネタであればあるほど、炎上リスクは高まります。
ユーザーを傷付けるかも?という不安が少しでも残るなら、触れないのが一番かもしれません。
オウンドメディアとSNSの同時活用事例
最後に、オウンドメディアとSNSを両立している事例をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください!
インスタグラムを使った事例
カメラや写真の情報、映えるスポットなどを紹介しているGENICは、年に4回季節ごとにカメラ誌を発行しているメディアです。
カメラ・写真といえば相性がいいのは、やっぱりインスタグラム。
“インスタ映え”な写真が多く並び、ユーザーの興味を引き寄せ、そしてオウンドメディアへと誘導しています。
この投稿をInstagramで見る
同時にインスタグラム広告も活用し、集客を最大化させているのがポイントです。
https://www.instagram.com/genic_mag/Twitterを使った事例
https://townwork.net/magazine/
求人情報を扱うタウンワークは、働く人を応援するオウンドメディア 「タウンワーク マガジン」を運営しています。
働く人の役に立つ情報を発信するには十分ですが、そこから求人の利用にはあともうひといきといったところ。
🍽️学生応援★#リュウジ飯👨🍳
『たまにはカロリーを気にせずガッツリ食べたい!“悪魔”のボリューム丼レシピ』🧀悪魔のチーズ親子丼🐓
🔻詳しい作り方はこちらからhttps://t.co/0UvxEWU79N#家で過ごそう #リュウジ #節約レシピ #テレワーク飯 #リモート飯 #おうちごはん #タウンワークマガジン pic.twitter.com/w2WsKGGP0D
— タウンワーク (@townworknet) April 7, 2020
そこでタウンワークは、Twitterを活用して「求人をコンテンツ化」することに成功しています。
ここでしか得られない激レアバイトの情報発信から、様々なキャンペーンや企画を行い、オウンドメディアと相互に助け合っているのです。
Facebookを使った事例
宿泊施設の予約サイト「Relux」は、宿泊予約の他に、各地の魅了を伝えるために「Reluxセレクションズ」で情報も発信しています。
ただ、オウンドメディアだけでは他の宿泊予約サイトには敵いません。
そこでReluxはFacebookページを活用し、様々な地域・施設の魅力を写真付きて伝えるように。落ち着いていて洗練された写真が並び、40代以降の層をターゲットにしていることが伺えます。
Facebookのユーザー層も若い層より中年〜高齢層が多いため、ターゲットと相性が良いSNSをきちんと選べていますね。
オウンドメディアを活かすためにSNSとも上手に付き合おう
検索エンジンで検索するユーザーが減り、SNSで検索するユーザーが増えた。それならば、オウンドメディアを活かすためにSNSとも付き合っていかなければいけません。
今、SNSは需要が高まっています。そこにオウンドメディアのオリジナリティを加えることで、相乗効果が生まれるのです。
オウンドメディアとSNSを両立し、それぞれの特性をうまく活かしていきましょう!