数あるSEO対策の中でも、検索結果や順位に強く影響する箇所から対策を始めたいですよね。
メタディスクリプションもSEO対策の一つとされていますが、実は人によって「設定すべき」「設定しなくてもいい」と、意見が分かれる部分でもあります。
今回はそんなメタディスクリプションのSEOへの影響、そして効果的な書き方を見ていきましょう。
メタディスクリプションとは?
「メタディスクリプション(meta description)」とは、HTMLの<head>タグ内に記述する文章のこと。主にコンテンツの概要や要約を書くことが多いです。
では、メタディスクリプションについてもう少し詳しく見てみましょう。
ディスクリプションとは
「ディスクリプション(description)」とは直訳すると「描写」「説明」といった意味があります。実はメタディスクリプションもディスクリプションも、同じ意味で使われることが多いです。
では、「メタ」とはどういう意味なのでしょうか?
「メタ(meta)」が付くSEO用語は他にも「メタタグ」や「メタキーワード」もあります。この「メタ」は接頭語で、「超えて」「高次元の」といった意味です。
メタディスクリプションは「HTML」という、私たちが普段の言葉としては使わないプログラミング言語の中に記述することからこの呼称が使われています。
メタタグ・メタキーワードとの違い
「メタタグ(meta tag)」や「メタキーワード(meta keyword)」も同様に、HTML内に記述されるタグ・キーワードのこと。
メタタグは「メタ要素」とも呼ばれ、コンテンツの内容を検索エンジンに伝えるための要素のことです。具体的には、先述したメタディスクリプションと後述するメタキーワードを指します。
そしてメタキーワードは、HTMLの<head>内に記述するSEO対策キーワードのことです。
メタディスクリプションの例
では、メタディスクリプションは実際にどのように表示されるのかを見てみましょう。
検索エンジンで「料理 初心者」と検索し、ページタイトルの下に注目。タイトルよりも小さな文字で書いてある文章がメタディスクリプションです。
メタディスクリプションの中でも、実際に検索した「料理 初心者」の文字が太字になっています。
メタディスクリプションを設定すると、このようにタイトル下に表示されることを覚えておきましょう。
では設定しなかったらタイトル下が空欄になるのかというと、そういうわけではありません。
メタディスクリプションがない場合、タイトル下には検索キーワードを元に、本文中から抜粋した文章が表示されます。
ただ検索キーワードを中心に抜粋するため、「…」により文の途中で切れ、つぎはぎしたような文章になります。
SEOに影響ある?メタディスクリプションの効果
結論から言うと、メタディスクリプションを設定するだけでは、検索順位に直接的な影響はありません。
そのため、SEO目的でのメタディスクリプションの設定はそれほど重要視されていません。
かといって、まったく設定しなくてもいいわけでもありません。
上記の通り、検索結果に意図したメタディスクリプションを設定してコンテンツの中身を魅力的に伝えることで、検索者を惹きつけてクリック率がアップし、結果的にSEOでも評価されるコンテンツとして認識されるという効果があるのです。
ここでは、そうしたメタディスクリプションの効果を詳しく説明していきます。
コンテンツの内容がすぐにわかる
メタディスクリプションを書かないと、タイトル下が断片的で読みにくい文章になってしまいますよね。これではコンテンツの内容を把握しにくいです。
メタディスクリプションが設定されていれば、整っていて読みやすい説明文がタイトル下に表示されます。
そしてメタディスクリプションの文章がきちんと工夫されていれば、
- このページには何についてのページか?
- 私が求めている答えが書かれているか?
- 検索キーワードについて触れられているか?
など、コンテンツの内容がひと目でわかるのです。
メタディスクリプションの書き方は後半で詳しく解説していますから、参考にしてみてください。
クリック率が上がる
メタディスクリプションにより、ページを開く前にコンテンツの内容を把握できる。そしてその内容が読者のニーズに合っていることがわかれば、ユーザーは自然とクリックしてくれるでしょう。
メタディスクリプションなしのつぎはぎされた文章でも大まかな内容は予想できます。しかし実際にクリックしてみると「求めている答えとは違った」「若干ズレている」といった経験はないでしょうか?
クリックして内容を読んだのに「なんだか違う」と感じることは、読者にとってストレスでもあります。
読者は無駄に時間を取られたくないため、ひと目でコンテンツの中身を把握できるページを選んでクリックするのです。
自然流入のアクセスが増えればSEOにも効果あり
メタディスクリプションによりクリック率が上がれば、比例してアクセスも増えますよね。自然流入はSEOの評価も高いです。
結果として、メタディスクリプションがSEOの評価アップに貢献したとも言えるでしょう。
メタディスクリプションには直接的なSEO効果はないものの、ユーザーにクリックさせる効果があるため、間接的なSEO効果が期待できます。
メタディスクリプションの書き方
ここからは、より多くクリックしてもらうためのメタディスクリプションの書き方を解説します。
記述する場所
メタディスクリプションを本文中に書いても意味がありません。きちんとタイトルの下に全文を表示させるためには、HTMLのheadタグ内に記述する必要があります。
<html>
<head>
<meta name=”description” content=”ここにメタディスクリプションの文章を記述”>
</head>
<body>
コンテンツの本文
コンテンツの本文
コンテンツの本文
</body>
</html>
利用しているCMSがWordPressなら、メタ要素用のプラグインを使ってみるのもいいですね。
プラグインならメタディスクリプションはもちろん、メタキーワードも簡単に設定可能です。
最適な文字数
メタディスクリプションはPCとスマホで、表示される文字数が異なる点に注意が必要です。
最適な文字数は90文字〜120文字程度です。あまり多くの文字数は表示できないため、工夫して書く必要があります。
コンテンツの内容を簡潔に書く
読者がページをクリックしてから読むのがリード文なら、読者にクリックさせるためにあるのがメタディスクリプション。いわば「リード文の前のリード文(誘導文)」です。
そのため、読者がクリックしたくなるような内容を書かなければいけません。
では、メタディスクリプション内には何を書くべきか?その答えは2つしかありません。
- 何についての記事なのか?(テーマ)
- 誰が読むべきなのか?(ターゲット)
この2つの要素を使って、コンテンツの内容を簡潔に、かつ的確に読者に伝えましょう。
前半に重要な文章を入れる
タイトル下に表示される文字数は少なく、後半部分は省略される可能性が高いです。そのため、なるべく前半部分で読者の興味関心を引きたいところ。
そこでメタディスクリプションの前半には、なるべく対策キーワードを使った文章を入れるようにしましょう。
「〜だと思っていませんか?」「〜ですよね」など読者の共感を得る文章はもちろん、「〇〇は××です」など端的に言い切ってしまい読者の興味を引く文章もおすすめです。
ページごとに個別に設定する
サイトの全ページ、同じメタディスクリプションはNG!ページごとに個別に設定することが基本です。
もし同じメタディスクリプションがあった場合、重複コンテンツとみなされる可能性があります。同じメタディスクリプションがあまりにも多すぎると、サイト全体の評価が下がるため注意しましょう。
重複したメタディスクリプションは、サーチコンソールの「HTMLの改善」から見つけられます。それぞれのページに適したメタディスクリプションに設定し直しましょう。
メタディスクリプションでユーザーを誘導しよう
メタディスクリプションをうまく利用すれば、間接的にですがサイトの評価を高めてくれるかもしれません。
何より、メタディスクリプションは検索エンジンから自社サイトにユーザーを誘導する効果があります。メタディスクリプションにもぜひ着目して、効果的な文章を入れてみてくださいね。