最近の、コスメのハナシ。ーローズラボのリップグロスー

マスクの中の花園

コロナ禍になってもう2年以上が経ちました。


マスクとともに毎日を過ごしていくなかで、リップに対する愛が少しずつ薄れてきた、というか、メイクにおけるリップの優先順位がどんどん下がっていました。

昔は、まずリップの色を決めてからほかのパーツのメイクを足し算引き算して楽しんでいたけれど、今はそれができない。

しょうがないからリップのことを考えるのをやめて、目元メイクに集中しよう! と割り切っていたけれど、コスメのお仕事やインタビューをするたびに、リップっていいよな……と思うこともやっぱりあって。

ただ、マットリップみたいながっつり色付きだと、マスクについた色が頬とか鼻に移らないか、ということが地味に気になり。

バームタイプやグロスタイプで良いものがないか探していました。

そんななかで出合ったのが、「ローズラボ」のリップグロス。

2年ほど前にヘアメイクアップアーティストの木部明美さんからローズラボ×木部さんのコラボリップをいただいたのをきっかけに知ったこのブランド。

無農薬の食べられるバラを原料にした無添加の化粧品をつくっているブランドで、今ではオーガニックコスメ売り場で結構推されている気がします(気のせい?)。

私はバラのキツい人工香料が苦手で、もともと“THEバラの香り”はあまり好きな方ではなかったのですが、このリップは全然違う。

バラ園みたいなちょっと青々とした野生味ある香り。そしてリップなのに、ほのかに、ではなくがっつり香ります。

人工的な香りだと強ければ強いほど鼻をつまみたくなるけれど、本物の花束の中に顔をうずめている感じ。

これを、マスクの下に仕込んでみたら……口もとに小さなバラのお花畑が出来上がりました。

マスクの中が快適なことってなかなかないけれど、これを塗るとマスクが苦じゃなくなる。

グロスなので色移りもそこまで気にならないし、うるおいも上々。リップクリームなしで直塗りしても全く問題ナシです。

いまはほとんど誰に見せることもない口元ですが、自分のために、気持ちよく過ごすための“香りで選ぶリップ”があってもいいかもしれません。

撮影・編集・文/田中 朝子(Roaster)


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