社長×副社長の対談企画、第3弾! 面白い企画のたて方とは

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安田 天音

ロースターでのインターンを経て、2022年4月より正式に新卒として入社しました。広島県福山市出身。好きなことは、ファッション、グルメとお酒、音楽です。ワクワクするような面白い企画で発信力を高めることに注力していきたいと思います!よろしくお願いいたします。

こんにちは。本年度よりロースターに新卒として入社させていただいた安田天音です。

こちらの連載では僭越ながら、新米編集者の私がロースター社長の大崎さんと副社長の笹さんに、編集者として経験したあれこれを根掘り葉掘りNGなしで聞いていくというコーナーです。

新人だからこそ気になること、ベテラン編集者だからこそ分かること、また普段では聞くことのできない赤裸々トークまで。

今回のテーマは、『編集者にとって「企画」とは』

編集者にとって企画を立てる仕事は基本中の基本。ただ、面白い企画・いい企画を作ることは簡単ではありません。

企画力を培うためにお二人がやってきたある方法とは? 今まで考えたオモシロ企画や失敗談まで……!

普段はなかなか聞けないタメになる話、聞いちゃいました。

目次

企画を立てることに最も情熱を注いだ雑誌編集者時代

安田

編集者になって2ヶ月経ちますが、企画を提案する機会が何度かありました。
そこでつくづく企画を考えることの難しさを感じております。お二人が思う、いい企画ってどのような企画でしょうか?

いい企画ってのはニーズによって変わってくると思います。

昔雑誌をやっていた時は、他では見ないユニークな企画を求められていて。

でも今はちょっと違うこともあると思う。例えばECにつながるようなメディアを作る場合もあるし、WEBメディアだったらもっと送客率を高めなければならないこととか。

あとは課題解決みたいな側面もあったり。

安田

相手のニーズに合わせることが大切なんですね。

どのメディアにも共通して言えることはありますでしょうか?

僕の場合はしっかり調べてインプットすることが大切だと思っている。

あと、昔からそうだけど企画を考える時に、あるものとあるものを掛け合わせて何か新しいものを創造するのが企画の醍醐味だと思っていて。

奇をてらう斬新な見た目とかタイトルで勝負する方法はマガジンハウスのライター時代に学んだかもね。

大崎

あと、企画が何で評価されるかは、やっぱ結局は面白いか面白くないかじゃない?

面白いってのが最上級の褒め言葉だと思う。確かに、誰も思い付かないような企画で奇をてらうことは大切だと思うけど、きちんと意味のあるものに着地させなきゃいけなくて。

そこまで考えてある企画はいい企画だと思うよ。

昔、僕は結構自滅してました。自分で考えた企画が「面白いね!」って言われたものの、いざ作り始めたら構成するのが難しかったり。

大崎

そうだね。面白いとは思うものの形にならない企画とか、誰もモデルをやってくれないとか。

人と違うことをしたり、意外なことをやるのは簡単だけど、世の中に受け入れられるものになるかどうかが重要。

それはどの媒体でも一緒だと思う。

安田

編集者が企画を依頼されるときって、どういうケースが多いのでしょうか? 例えば、新しい雑誌を作る企画などもありますか?

大崎

ありますよ。新雑誌編集部に配属されて、新しい雑誌を作ることもあるし。

もちろん、定期発行されている雑誌に対して考えるものもあるけど。

笹と俺が最初に会った編集部は、マガジンハウスのリラックス編集部でキャップで1冊特集組むようなムック本のような雑誌だったから、その企画を出したりしてた。

次は何を集める? みたいな感じ。

当時(1996年は)物をコレクションするのが流行ってたしね(笑)。

安田

一から雑誌を作ることと、すでにある雑誌に対して企画を立てるのはどっちが好きでしたか?

僕はどっちも好きでした。企画を立てること自体が好きでした。

俺は駆け出しの頃は学歴コンプレックスがあって……。大手出版社の編集部っていい大学に出てる人たちばっかりで、そういう人たちに囲まれてるとすごく自分がちっぽけに感じて。

だからそういう優秀な人たちにどうやったら勝てるかみたいな(笑)。僕が出来ることは、面白い企画を考えることしかなかった。

上司に、俺の机に明日までに企画出しとけって言われたら、朝まで会社で粘ってみんなが何出してるか見て、誰かと被ってる企画だったら、やべ! って書き直したりしてた(笑)。

それくらい企画では負けたくなかった。

大崎

僕はずっと自分が考えた企画を担当できるよう心がけてた。

他人が考えた企画を自分が担当するのはどうしても嫌だった。

企画通らないってほんと屈辱。でも企画力はなくてもスケジュール管理や進行管理がすごい得意とかそういう人もいたけど。

紙媒体の雑誌が流行してた時代はとにかく面白い企画を立てられる人が花形見たいな感じだった。

大崎

そうだね。

安田

企画を考えるときの時間の使い方やルーティンはありましたか?

いきなり閃いたりするから、それが閃きやすい時間帯ってのがあった。

昔は朝、通勤で歩いてるとき。いっぱい企画やアイデアが出てきた時は、わざわざ会社の周りをもう一周してメモとって歩いたりしてた。

今は一人でご飯食べるときに思いついたりすることが多いかな。

大崎

僕は編集者時代、企画を考えるときは会社の下にあったへんぴな純喫茶でこもって企画を考えるのが定番だった。

それが企画会議前のルーティンだった。あと、日頃から常に企画の元になるものが何かあるんじゃないかと思って歩いてた。職業病だね。

映画見るとき、テレビ見るとき、漫画読むとき、友達とライブ行くとき。

常に企画のヒントがあるんじゃないかと思って探してた。自分がギャル誌やってても、ファッション誌やっててもそうだった。

そして、映画や、本をたくさん読むことも大切だけど、自分の中できちんと消化することが大事。例えば映画ならただ見るだけより監督が誰か、物語の背景には何があるのかなどをしっかり意識したほうがいい。

そういうところに企画のエッセンスがあったりすると思う。

安田

自分が読みたい、知りたいと思うことが企画のインスピレーションになることもありますか?

そういう風に考えてたときもあった。

大崎

でもどちらかというと、読者のリアクションを緻密に想像してた。

この特集なら絶対手にとるでしょ、とか。

安田

なるほど。企画を届ける相手のことを想像することが大事なんですね!

企画とタイトルの密接な関係性

企画とタイトルって密接に関わっていて、僕はまずタイトルを決めた後に企画の内容を深く考えることが結構多かった。

やっぱ、タイトルと企画内容がリンクしているものがいいと思う。

大崎

大事大事!

大崎さんは覚えてるかわかんないけど、メンズファッションの特集を作っていた20代の頃に「コーディネート100人組み手」ってタイトルで企画考えたこともある。格闘技好きだから(笑)。

やりたいんすよ〜って大崎さんに言って。

そしたら大崎さんにどういう構成にするの? って聞かれたけど、実はタイトルのことしか頭に無くて内容についてあんま考えてなかったこともあったくらいタイトルが命だった(笑)。

大崎

ラフ描くときにタイトルをある程度決めるべき。

タイトルが思いつかないって時もあるかもしれないけど、全く浮かばないのは、企画の詰めが甘いことの方が多い。

そうだね。

大崎

タイトルまで考えて、どんな内容を記事にしたいのかきちんと事前に考えて取材しないと。

タイトル考えずに取材すると起こることは、なんとなくおしゃれな写真撮って、どこにでもあるような情報を載せてフワッとした中身のない記事になること。

安田

なるほど。自分も今後意識していきたいと思います!

社長と副社長の企画にまつわる失敗談、経験談

安田

今まで自分で考えたものの、完成するのに苦戦した企画はありますか?

あるね〜。ポパイのライター時代に笹の伝説の企画と言われて笑われたのが1個ある。

大崎

なんだっけ?

当時は、裏原宿カルチャーのカリスマ的存在だった某クリエイターの特集で、いろんなファッション誌に取り上げられていた人だから、他とは違う写真が撮りたくて。

筋トレにハマってるって言うんで、歯を食いしばってる写真とか、必死の形相で走ってる顔を正面から押さえてもらったりしました(笑)。

そしたら最終的に変顔特集みたいになっちゃって。本人から「こんなの絶対に載せないでくれ!!」って怒られた(笑)。

大崎

今となっては笑い話だね(笑)。

あと、やっぱFILTは難しかったよね。面白かったけどすごく変わってた。毎回、「飛ぶ」「寝る」「泣く」とかの特集だったから。

FILT(フィルト):様々な生き方や価値観を認めれば人生を楽しく過ごせることをコンセプトとしたフリーマガジン。

とんちに近いものがあったよね。

大崎

あれ企画力相当鍛えられるよね。

あなたにとっての「飛ぶ」ってなんですか? とかを芸能人に聞いたり。
なんやねんそれ! って質問だよね。

編集者同士で結構議論しないと作れないんだよね。

大崎

あれは一番考えさせられたね。

大崎

これなんか(写真上)何よりもアジカンさんに「甘いのと辛いのどっちが好きですか?」ってインタビューするのがハードル高かった(笑)。

どういうことですかって言われちゃいそうだよね。

安田

このようなビジュアル作りもしていましたか?

大崎

してました。もう一回やりたいね。今見てもすごいな。

ぜひやりたい!

今、編集長をやるならこんな雑誌が作りたい。

安田

最近見たコンテンツで面白かったものはありますか?

「cakes」が俺はすごい好きです。

雑誌の後半部分にあるエッセイとかコラム・マンガみたいなわるいノリのコンテンツがたくさん載ってるWEBメディア。

毎日見てるけど、8月に終了するので残念。

あとはVOOXっていう音声メディア。

毎回有識者が出てきて、脳の話とか、学ぶ力についてとか、1話10分で6話で完結するから、60分で1つの本を読めるような感覚で面白い。

ネットフリックスだと、「腹ペコフィル」っていう海外の料理番組にハマってる。企業のオウンドメディアならJINSも面白いなと思った。

安田

現役でお仕事されながら、さまざまなコンテンツにアンテナを貼っておられるのがすごいですね。

好きなんだと思う。この仕事してなくても元々好き。

安田

今、仮に何かの編集長をやるとしたらどんな媒体を制作したいですか?

もう一度紙はやりたいなと思う。単純に読み物として面白いもの。

あとやっぱり最近流行ってる音声メディアは興味ありますね。ポッドキャストとか。

大崎

やっぱ、FILTみたいに人間の普遍的なテーマで1冊作るのも、面白いかもね。

安田

ズバリ企画立案って編集者にとってどれくらい大事ですか?

一番大事なんじゃないですか?

特にうちのような編プロは、最初のクライアントとのファーストコンタクトが企画提案だったりするから。企画は顔的な感じじゃないかな。

遊んでる人や自分を持ってる人の方が企画力があると思う。

大崎

企画が面白い人って人間的にも魅力がある。だから鍛えるべき力だと思う。

安田

なるほど! 貴重なお話を今回もありがとうございました。

企画力を磨くために日頃から、さまざまなコンテンツや、ものに触れて、面白いことを発掘し続けていきたいです。

編集・文・撮影/安田天音(Roaster)


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