インハウスSEOとは?自社でWebサイト運営を始めるために取り組むべきこと

キーワード選定からコンテンツ制作、内部対策、外部対策まで、何かと時間のかかるSEO対策。

インハウスSEOにすべきか、それともアウトソーシングすべきか迷う人も多いでしょう。

そこで今回はインハウスSEOのメリットとデメリットを比較し、インハウス化する際には何から取り組むべきかを解説します。

目次

「インハウスSEO」とは?

ビジネス用語の「インハウス」とは「自社の、企業内の」という意味です。

とある業務を外注せず、自社内で行うことを指します。

そのため「インハウスSEO」は、SEO対策を自社で内製化することを意味しています。

SEO対策は内製か、外注か

SEO対策をする場面においてしばしば経営者や担当者が考えるのは、SEO対策は内製化すべきか、それとも外注化すべきかということ。

SEO対策の項目はかなり多く、被リンクなどの外的要因もSEO効果に影響するため、正直自社内でできる対策には限界があります。

そこで外注も検討されますが、SEO対策を専門とする会社には活用できる知識やリソースはあれど、自社との相性や信用度、そして費用など無視できない課題もあるものです。

最終的にどちらを選ぶにせよ「インハウス化できるのが一番だけど、事情があってアウトソーシングも検討する必要がある」という人がほとんどではないでしょうか。

インハウスSEOのメリットとデメリットを比較

ではインハウスSEOを行った場合、どんなメリットとデメリットがあるのでしょうか?

まずはインハウスSEOのメリット・デメリットを比較してみましょう。

メリット

インハウスSEOのメリットは大きく分けると3つあります。

コストを削減できる

SEO対策自体にはコストはかからず、Googleアナリティクスやキーワードプランナーなどのツールも無料です。

しかし無料ツールだけではできることが限られるため、有料のSEOツールを利用することもあるでしょう。

ただ、有料ツールを使ったとしても外注にかける費用(相場は数十万〜数百万)よりはコストを抑えられます

ノウハウを蓄積できる

インハウスSEOをするにはSEO対策の勉強や情報収集を同時に行わなければいけません。

しかし、そこで得た知識や経験は「ノウハウ」として自社で蓄積できます。

ノウハウを蓄積することで、また新たにSEO対策を行う場面になったときに活用できますし、マニュアル化して新任のスタッフに任せることもできます。

最初こそ大変なものの、慣れてくればSEO対策もスムーズにできるようになるのです。

自社の強みを活かせる

SEO対策をするうえで「このキーワードを使いたい」「この領域を攻めたい」とこだわる部分も出てきます。

SEO業者に外注すると、専門家なりの知見から「こうした方がいい」と提案され、提案をそのまま飲むことも多いでしょう。

専門家の提案は合理的かもしれませんが、自社の強みを100%活かすことは難しくなります。

インハウスSEOであればこだわりたい部分はしっかりこだわれますし、SEO業者との衝突も避けられます。

形式的なSEO対策よりも自社の強みを活かしたSEO対策の方が、最終的に良い結果をもたらすこともあるのです。

デメリット

インハウスSEOのデメリットは大きく分けると2つです。

しっかりデメリットを把握して、デメリットを補う方法も検討してみましょう。

人材と時間の確保が必要

SEO対策を1人に任せると効果が出るまでに時間がかかります。

作業を分散して効率化するために、担当者は複数人いた方がいいでしょう。

またキーワード検索で上位にコンテンツ表示されるまでには最低でも3ヶ月かかると言われています。

勉強しながらと考えると、半年や1年かかる場合も多いでしょう。

その間も引き続きSEO対策をする必要がありますよね。

SEO対策をするための人材を確保し、勉強や実務を行う時間も確保し、運用を継続していく必要があるのです。

小規模の企業だとリソース不足になってしまうかもしれません。

業務量が増える

SEO対策の業務は一時的なものだけではなく、コンテンツごとにキーワードやタグを設定しなければいけません。

内部構造や内部リンクも意識していく必要があり、単純作業ではありません。

さらにGoogleの検索アルゴリズムは定期的にアップデートされていますから、最新のSEO情報をキャッチできる体制も必要です。

業務量が増えるため、キャパシティを超えてしまわないような対策が必要となるでしょう。

インハウスSEOを始めるために今から取り組むべきこと

メリットとデメリットを比較したうえでインハウスSEOでも問題ないという企業は、これから何に取り組めばいいのでしょうか?

インハウスSEOを始めるために今からやるべきことも押さえておきましょう。

良質なコンテンツを作る

SEOはコンテンツありき。

量産しただけのコンテンツではなく、良質なコンテンツを作るようにしましょう。

「良質なコンテンツ」とはユーザーの課題を解決できるコンテンツです。

キーワードの組み合わせからはもちろん、Yahoo!知恵袋や教えて!gooなどの掲示板でもユーザーが何に悩んでいるのか、どんな答えを求めているのかが読み取れます。

そうした悩みに答え、課題を解決するコンテンツを作れば、Googleから高評価されインハウスSEOでも十分に検索上位を狙えるでしょう。

内部対策

  • タイトルやディスクリプションのキーワード対策
  • h1(タイトル)やh2(大見出し)のタグ設定
  • 内部構造を意識した内部リンクの増設

インハウスSEOの中心はこれらの項目の内部対策です。

GoogleにWebサイトの情報を送って素早くインデックスされ、検索結果画面に表示させることを目的とします。

内部対策では「効果がある」「本当は効果がない」と言われている対策が入り混じっているため、何が正しいのか見失いそうになりますが、ペナルティを受けるような悪質な行為さえしなければ問題ありません。

1つ1つの効果を検証する意味でも、丁寧に内部対策を行なっていきましょう。

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ユーザビリティの向上

ユーザーの使いやすさや利便性も検索順位に大きく影響します。

そこで最初に手を付けておきたいのが表示速度の改善とスマホ対応化です。

GoogleはWebサイトの表示速度を重要視しており、同じくらいの質のサイトであれば、表示速度が高い方が上位に表示されやすいです。

また2018年にはモバイルファーストインデックスという施策を行い、スマホでも快適に利用できるWebサイトの方が、スマホで検索したときに上位表示されやすくなっています。

アクセス解析と対策

最後にアクセス解析と次の対策を考えます。PDCAでいえばCとAの部分です。

ただ施策を繰り返すだけでは、何が効果があったのか、どんな対策が影響があったのかがわからず、次にやるべきことも見えてきませんので、効果測定が必要です。

アクセス解析を行うことにより次に取るべきアクションが明確になるため、次のPDCAを回せるようになります。

またアルゴリズムの大幅なアップデートにより急に検索順位が跳ね上がったり、逆に急降下したりすることもあります。

こうした変化もアクセス解析を行わないことには気付けませんし、正しい対策を練ることもできません。

インハウスSEOミートアップにも参加してみよう

インハウスSEOミートアップは2010年にスタートしたイベントです。

インハウスSEOを行なっているマーケターや担当者向けのイベントで、勉強会やセミナーなどが開催されています。

参考:ISM Hub by In-house SEO Meetup

Googleアルゴリズムの情報は一部しか公開されていないため、SEO対策は何が正しいか・何が正しくないかがよくわかりません。

自社のSEO対策は正解か?と考えるとき、どうしても比較相手が欲しくなるものです。

インハウスSEOミートアップなら実際にSEO対策に携わっている人と情報交換ができるため、比較もできますし新しい情報も手に入れられます。

ミートアップで得た情報は、自社のSEO対策に取り入れられるでしょう。

SEO対策のインハウス化で会社の資産づくり

SEO対策をインハウス化すると、ただ強いWebサイトを作るだけでなく「SEO対策の知識・ノウハウ」という会社の新たな資産を作ることができます。

蓄積したノウハウや経験を次のSEO対策に活かせますし、やればやるほどSEOの効果が高まってきたり、効果が出るのが早くなったりするのもインハウスSEOの魅力。

デメリットを補えるなら、インハウスSEOにぜひ挑戦してみてください。

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